AWS は定期的に定常メンテナンスを実行し、インスタンスへの影響を最小限に抑えています。そのために、私たちは冗長性があり同時メンテナンスが可能なシステムや、稼働状態のシステムの更新など、AWS Global のインフラストラクチャ全体にわたるツールとメソッドの組み合わせを採用しています。ただし、場合によっては、スケジュールされたイベントをお客様に送信することがあります。このページでは、スケジュールされたイベントに関する情報を提供いたします。
1) スケジュールされたイベントとは?
スケジュールされたイベントとは、AWS が開始した計画されたメンテナンスのための停止、再起動のことです。スケジュールされたイベントについては、E メール、EC2 イベントページ、AWS Health Dashboard を通じて事前にお客様に通知されます。スケジュールされたイベントは、EC2 フリートの正常性と信頼性を維持するために不可欠です。
2) スケジュールされたイベントは、なぜ必要ですか?
場合によっては、ハードウェアの劣化が検出されたときに、スケジュールされたイベントが必要になることがあります。また、古いハードウェアを廃止するためにスケジュールされたイベントが必要になる場合もあります。旧世代のインスタンスに対するお客様の需要が低いことと、最新のプラットフォームと比較して電力とスペースの使用率が非効率であることとが相まって、運用を継続する負担が大きくなり、より新しく効率的なハードウェアを提供する能力が制限されます。最後に、スケジュールされたイベントが必要になる可能性のある BIOS アップデートなどのアップデートがある場合があります。
3) スケジュールされたイベントを最小限に抑えるためのベストプラクティスは何ですか?
スケジュールされたイベントを最小限に抑えるには、新しい世代のインスタンスを使用することをお勧めします。通常、新しい世代のインスタンスは、古い世代のインスタンスと比較して、スケジュールされたイベントが少なくなります。
4) スケジュールされたイベントには、どのような種類がありますか? イベントごとにどのようなアクションを実行できますか/するべきですか?
通常、スケジュールされたイベントは、再起動イベントまたは停止イベントのいずれかです。稀に、ネットワークメンテナンスイベントが発生することがあります。
イベントの種類と各イベントの種類に対して実行するアクション:
- 停止イベント - 停止イベントは、スケジュールされた時間枠中にインスタンスを停止するスケジュールされたイベントです。インスタンスを再起動すると、新しいホストに移動されます。あるいは、スケジュールされたイベント通知で指定された日時より前にいつでもインスタンスを停止/開始して、イベントを回避することもできます。インスタンスストアボリュームを持つインスタンスを使用する場合、インスタンスが停止するとインスタンスストアボリューム上のデータが失われるため、スケジュールされた停止イベントの前またはインスタンスを停止する前にデータをバックアップする必要があります。
- 再起動イベント - 再起動イベントは、スケジュールされた時間枠中にインスタンスを再起動するスケジュールされたイベントです。インスタンスストアのデータは、再起動イベントでは保持されます。スケジュールされたイベント通知で指定された日時より前にいつでもインスタンスを停止/開始して、イベントを回避することもできます。
- ネットワークイベント - ネットワークイベントは、インスタンスのネットワーク接続が短時間失われるが、イベント後に復元されるスケジュールされたイベントです。期間中、インスタンスは引き続き実行されます。スケジュールされたイベント通知で指定された日時より前にいつでもインスタンスを停止/開始して、イベントを回避することもできます。
5) スケジュールされたイベントについてどのように通知されますか?
複数のチャネルを通じて、スケジュールされたイベントについて通知されます。スケジュールされたイベントの E メール通知が送信されます。さらに、通知は AWS Health Dashboard および EC2 イベントページからも入手できます。また、EC2 Health API や describe-instance-status API を使用して、イベントの詳細にアクセスすることもできます。さらに、IMDS を使用して、スケジュールされたイベントに関する情報を取得することも可能です。最後に、Event Bridge ルールを使用して監視できるスケジュールされたイベントの CloudWatch イベントも生成されます。
6) インスタンスが劣化したハードウェア上にあったため、またはその他の理由で、スケジュールされたイベントがインスタンスに送信されたかどうかを確認するにはどうすればよいですか?
インスタンスが劣化したハードウェアで実行されているためにスケジュールされたイベントが必要かどうかは、E メールや AWS Health Dashboard の通知で詳しく説明されます。
7) スケジュールされたイベントの E メール通知にインスタンスタグを含めるにはどうすればよいですか?
スケジュールされたイベントの E メール通知にインスタンス タグを追加するには、ドキュメントを参照してください。
8) スケジュールされたイベントへの応答を自動化するにはどうすればよいですか?
EventBridge ルールを使用して、スケジュールされたイベントに関連する CloudWatch イベントを監視できます。こうしたイベントは、EventBridge ルールの Health サービス、EC2 サービス、scheduledChange カテゴリに分類されます。EventBridge ルールを参照してください。スケジュールされたイベントに応答してインスタンスを停止および開始するターゲット lambda を作成できます。
9) アカウント所有者の E メール以外の追加の E メールにスケジュールされたイベント通知を送信するにはどうすればよいですか?
EventBridge ルールを使用して、スケジュールされたイベントに関連する CloudWatch イベントを監視し、追加のメールを登録できるターゲット SNS トピックを定義できます。EventBridge ルールを参照してください。
10) 再スケジュールできるスケジュールされたイベントはどれですか? イベントを再スケジュールするにはどうすればよいですか?
スケジュールされたイベントの E メール通知に、イベントを再スケジュールできるかどうかが示されます。通常、インスタンスが劣化したホスト上にない場合は、再スケジュールできます。イベントの再スケジュールを参照してください。
11) スケジュールされたイベントのタイミングを制御するにはどうすればよいですか?
EC2 Instance Event Windows では、インスタンスの再起動、停止、または終了を行うスケジュールされたイベントに対して、毎週繰り返される時間枠を定義できます。Event Windows のページを参照してください。
12) スケジュールされたイベントは、インスタンスの復旧が必要なハードウェアの問題とどのように異なりますか?
スケジュールされたイベントとは、お客様に事前に通知するメンテナンスイベントです。スケジュールされたイベントには、ハードウェアの劣化に関連するものもあれば、ハードウェアの廃止や BIOS の更新に関連するものもあります。
場合によっては、ハードウェア障害が発生してインスタンスに到達できなくなり、EC2 インスタンスのシステムステータスチェックが失敗することがあります。自動リカバリをサポートするインスタンスであれば、システムステータスチェックの失敗により、リカバリが自動的にトリガーされます。インスタンスの復旧を参照してください。