ヴァズ株式会社は料理好きが集う SNS サービス「SnapDish」を展開しています。50 万人以上のユーザーが参加する日本最大級のお料理 SNS です。現在、数百万以上料理写真投稿があり、1日数 10万以上のコミュケーションが行われている活発なコミュティーです。今までは、スマートフォン中心で展開してきましたが、今後は Web サービスにも力をいれてサービスの維持・発展を目指して行きたいと考えています。

弊社が創業した当初、人材確保が難しいフェーズには全て一人でやらなければならずそのような中で SnapDish を提供するためのインフラ環境を検討する必要がありました。

このため、一人でも手軽にインフラ構築、運用を行うことができる環境が必要でした。

サービス開始時には、限られたリソースで構築、運用を実現できる環境が必要でした。また、サービスの成長とともにニーズが少しずつ変化していくため、仕様も常に変更が必要となってきます。このため、簡単、手軽、柔軟であることがインフラ環境に求められます。

このような点からインフラを検討した結果、AWS が提供する高い可用性と、運用の手軽さに魅力を感じ、採用を決定いたしました。

SnapDishのインフラには、Amazon EC2、Amazon ElastiCache、Elastic Load Balancing、Amazon CloudSearch、そしてAmazon SQS を利用しています。

AWS を選択したことにより、それまで実現できなかったことが簡単に行えるようになりました。Amazon EC2 でサーバーを構築する際は、サーバーのイメージファイルである Amazon Machine Image(AMI)を自前で作成することにより、サーバー構築をスピーディーに実施できるだけでなく、自前で細かくチューニングが可能となっています。当初自前で調達、構築する必要があったキャッシュサーバーについても、Amazon ElastiCache のおかげで簡単に構築することができました。料理写真の配信には Amazon CloudFront と Amazon S3 を利用していますが、運用の手間はほとんどかかっていません。

また、検索機能では AWS のクラウド型検索サービスである Amazon CloudSearch を利用したことにより、サーバーの構築・運用から開放され、日本語解析処理を自分たちで実装することができました。Amazon SNS や Amazon SQS は Amazon CloudSearch の index 更新やプッシュ通知に役立っています。

バックエンドのデータベースには、MongoDB のレプリカセットを利用しています。これによりマスターに障害が発生しても自動フェールオーバーができ、さらに AWS 上で 複数のアベイラビリティーゾーンを利用することで、可用性の高い環境を実現しています。

AWS のおかげで、サービス立ち上げの際にインフラ調達に時間をかける必要がななくなり、ローンチまでの時間を大幅に削減することができました。

また、要件に応じたシステム変更にも柔軟に対応できるだけでなく、サービス運用の面でも、インフラ側に大きなリソースを取られることなく「SnapDish」というサービスの改善に注力することができています。これは少人数のスタートアップ企業が、お客様に最適なサービスを提供し続ける上で何よりも重要なメリットを AWS がもたらしていると言えます。

AWS がもつ自由度や柔軟性、そして次々と利便性の高いサービスが新たに追加されることは大きなメリットだと考えています。

 

- ヴァズ株式会社 CTO 清田 史和 様