投稿日: Dec 23, 2020

AWS Graviton2 ベースの新しい C6gn インスタンス:現世代の x86 ベースインスタンスよりコストパフォーマンスを 40% 向上し、100 Gbps のネットワーキングパフォーマンスを実現

AMD ベースの新しい G4ad Graphics Processing Unit(GPU)インスタンス:グラフィックス用アプリケーションとして業界最高のコストパフォーマンスを実現

クラウド最速のIntel Xeon スケーラブル・プロセッサを使用した M5zn インスタンス:M5 インスタンスと比較して最大 4.5 GHz のオールコアターボ周波数とコアあたりのコンピュートパフォーマンスを最大45%向上

Intel ベースの次世代の D3/D3en インスタンス:クラウドで最大のローカル HDD ストレージを提供

メモリ最適化された R5b インスタンス:Amazon Elastic Block Store(EBS)用の同一サイズの R5 インスタンスの 3 倍のパフォーマンスを実現した Amazon EC2 用の最速ブロックストレージパフォーマンスを提供

AWS Outposts フォームファクター:1U・2U サーバーの小型化により、限られたスペースでも AWS をオンプレミスで利用可能に

AWS Local Zones:ボストン、ヒューストン、マイアミに拡大、2021 年中には、さらに全米 12 都市でローンチを予定

(シアトル発、2020 年 12 月 1 日発表)Amazon.com, Inc.(NASDAQ:AMZN)の関連会社であるAmazon Web Services, Inc.(AWS)は、「AWS re:Invent」にて、5つの Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)インスタンス、2 つの AWS Outposts フォームファクター、3 か所の AWS Local Zones を新たに発表しました。これにより、AWS は最も豊富できめ細かなクラウドコンピュートポートフォリオを提供し、業界をさらにリードします。AWS は、どのクラウドプロバイダーよりも多くのコンピュートインスタンスタイプを提供しており、Intel の最速プロセッサをベースとしたインスタンス、AMD プロセッサによるコストを最適化したインスタンス、NVIDIA の最も強力な GPU インスタンス、最大 400 Gbps のネットワーキングパフォーマンスを誇るインスタンス、そして AWS が設計した AWS Graviton2 プロセッサを使用し、40% 高いコストパフォーマンスを実現したクラウドで唯一の Arm ベースのインスタンスを提供しています。AWS Outposts は、オンプレミスでの AWS 活用を希望するお客様が、AWS リージョンで運用する場合と同じ API(Application Programming Interfaces)、ツール、ハードウェアの活用を可能にする、業界でもユニークなサービスです。AWS Local Zones は、主要な都市で低遅延のインフラストラクチャを必要としているものの、データセンターのプロビジョニングやメンテナンスを望まないお客様に、都市部での AWS の利用を可能にします。このたびの発表により、それぞれのニーズに最適なコンピュートを選択したいお客様に、より多彩な選択肢を提供します。詳細は https://aws.amazon.com/products/compute/ をご覧ください。

• AWS Graviton2 を使用した C6gn インスタンス:Arm ベースの AWS Graviton2 を使用した新しい C6gn インスタンスは、コンピュート負荷の高いワークロード向けに、C6g インスタンスの 4 倍の 100 Gbps のネットワーク帯域幅と C6g インスタンスの 2 倍の 38 Gbps EBS 帯域幅を提供します。また、現世代の x86 ベースのネットワーク最適化インスタンスと比較して 40% 高いコストパフォーマンスを実現します。現在、お客様は C5n インスタンス、M5n インスタンス、R5n インスタンスのような AWS のネットワーク最適化インスタンスをファイアウォール、ルーター、ロードバランシングアプライアンス、ビデオトランスコーディング、高いネットワーキングスループットやパケット処理パフォーマンスを必要とするアナリティクスなど、ネットワーク負荷の高い多様なワークロードに使用しています。しかし、こうしたインスタンスはパケット処理速度に上限があるため、より高いパケット処理能力で必要なネットワーキングスループットを達成するために、コンピュートリソースのオーバープロビジョニングが必要になる場合もあります。C6gn インスタンスは、EC2 上で最も高いパケット処理パフォーマンスを提供することで、お客様は C6gn インスタンスにワークロードを移行してインスタンス数を減らす、または小さいサイズのインスタンスに統合することで、インフラストラクチャコストを削減できます。AWS は新しい Amazon EC2 C6gn インスタンスによって Graviton2 ポートフォリオを拡張し、お客様のコストを削減するとともにネットワーク使用量の多いワークロードのニーズに応え、お客様を支援します。また、C6gn インスタンスは、Message Passing Interface(MPI)などの一般的な HPC テクノロジーを利用するアプリケーションを数千の CPU コアに拡張可能な EC2 用のネットワークインターフェースである Elastic Fabric Adapter(EFA)に対応しています。C6gn インスタンスは、12 月下旬に、最大 64vCPU、100Gbps のネットワーク帯域幅、38Gbps の EBS 帯域幅までの 8 つのサイズで提供予定です。C6gn インスタンスに関する詳細は https://aws.amazon.com/ec2/instance-types/c6 をご覧ください。
• AMD GPU ベースでグラフィック用に最適化された G4ad インスタンス:AMD ベースの新しい GPU インスタンスはグラフィックを多用するアプリケーションに、クラウドで最も優れたコストパフォーマンスを提供します。現在、リモートでのグラフィックワークステーション、仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)、動画のトランスコーディング、写真のようにリアルなデザイン、ゲームストリーミングなど、グラフィックを多用するアプリケーションに NVIDIA の GPU と Intel のカスタム CPU 搭載の G4dn インスタンスが使用されています。新しい G4ad インスタンスは AMD GPU と CPU を使用し、グラフィックを多用するアプリケーションに対してクラウドで最も低いコストを実現します。NVIDIA GPU ベースの G4dn インスタンスと比較すると、最大 45% 高いコストパフォーマンスを実現します。さらに、G4ad インスタンスは最新の AMD Radeon Pro V520 GPU と第 2 世代の AMD EPYC プロセッサを使用し、最大 2.4TB のローカル NVMe ストレージにより高速なデータアクセスを実現します。これにより、お客様は動画、ゲーム、AR/VR 向けの写真のようにリアルな高解像度 3D コンテンツを効率的に作成できます。AMD Radeon Pro Software for Enterprise を追加料金なしで利用でき、仮想ワークステーションでプロレベルのグラフィックレンダリングが可能になります。リモートワークステーションを使って、クラウド上で ESRI ArcGIS Pro、Autodesk Revit、Autodesk Maya、3D Studio Max などのグラフィックアプリケーションを実行したい場合も、G4ad インスタンスならオンプレミスハードウェアを利用できるかどうかに制限されることなく、プロジェクトごとにリソースを柔軟にプロビジョニングできます。G4ad インスタンスは 1、2、4GPU という 3 つのサイズで近日中に提供予定です。G4ad インスタンスに関する詳細は https://aws.amazon.com/ec2/instance-types/g4 をご覧ください。
• 最速のIntel Xeon スケーラブル・プロセッサベースの汎用 M5zn インスタンス:新しい M5zn インスタンスは、クラウド上で Intel Xeon スケーラブル・プロセッサ(Cascade Lake)によって、個別タスクを連続的に実行するアプリケーションに適した最高のシングルスレッド性能を提供します。現在、Amazon EC2 z1d インスタンスは、シングルスレッドタスクを高速化したり、コアあたりの実行ジョブ数を増やしたりするために高周波数の CPU が必要な場合や、EDA(electronic design automation)のようなワークロード向けの低レイテンシーのローカルストレージ、さらにはコアごとの高いパフォーマンスと大規模なメモリフットプリントの両方が必要なリレーショナルデータベースアプリケーションなどに使用されています。多くのお客様が Amazon EC2 z1d インスタンスの高いコンピュートパフォーマンスを活用していますが、使用可能なメモリやローカルストレージを必ずしも最大限活用しているわけではないため、コンピュートのオーバープロビジョニングやインフラストラクチャコストの増加につながることがあります。金融、アナリティクス、ゲームなどのワークロードに複雑な計算やリアルタイム分析を行っているお客様からは、高速なコンピュートパフォーマンス、少ないメモリ使用、高いネットワーキングスループットを兼ね備えた EC2 インスタンスを求める声がありました。M5zn インスタンスは、最大 4.5 GHz のオールコアターボ周波数、vCPU あたり 4 GiB のメモリ、100 Gbps のネットワーク帯域幅を提供し、最大 48 vCPU と 192 GiB のメモリまでの 7 種類のサイズで展開します。コアあたりのパフォーマンスは M5 インスタンスに比べて最大 45% 向上しており、お客様は適切なサイズのインスタンスを選択することでインフラストラクチャやコアごとのソフトウェアライセンスのコストの削減が可能です。M5zn インスタンスは Elastic Fabric Adapter(EFA)に対応し、低レイテンシー、高スループットのネットワーク、数万のプロセッサコアへの拡張を可能にします。コアあたりのパフォーマンスとネットワークスループットがともに高い M5zn インスタンスは、ゲームやアナリティクスに加え、コアあたりのパフォーマンスがボトルネックになっている金融、自動車、航空、エネルギー、通信業界などでのシミュレーションにも最適です。M5zn インスタンスは現在、米国東部(バージニア州北部)、米国東部(オハイオ州)、米国西部(カリフォルニア州北部)、米国西部(オレゴン州)、欧州(アイルランド)、欧州(フランクフルト)、アジアパシフィック(東京)の各リージョンで提供を開始しており、その他のリージョンは順次対応する予定です。M5zn インスタンスの利用に関する詳細は https://aws.amazon.com/ec2/instance-types/m5/ をご覧ください。
• 大容量のストレージを持つ、ストレージ最適化インスタンス D3/D3en:Intel プロセッサを使用した次世代のストレージ最適化インスタンス D3/D3en は、クラウド上で最大容量の HDD ストレージを提供します。現在、高スループットアクセスで大量のデータへのアクセスが必要な、高密度のストレージワークロードには、主に Amazon EC2 が使われています。具体的には、Amazon Redshift や HP Vertica など大規模なパラレル処理データウェアハウジング、Hadoop や MapReduce などビッグデータやアナリティクスのための分散ファイルシステム、Lustre や Windows File System などのネットワークファイルシステム、KafkaやElasticsearchなどのログまたはデータ処理アプリケーションなどがあります。現在、この種のワークロードを D2 インスタンスにより実行しているお客様は、低コストで vCPU ごとにストレージを使用できますが、さらに高密度のストレージワークロードに必要なパフォーマンス要件が増えているため、より高い CPU パフォーマンスとネットワークスピードを求めています。さらに、コンピュートとストレージクラスタをオンプレミスで実行しているお客様は、AWS へネットワークや分散ファイルシステムの移行と拡張を行うために、低コストで vCPU ごとのストレージ量がさらに増えた高密度ストレージを求めています。次世代の D3 インスタンスは、従来の D2 インスタンスに比べて処理パフォーマンスが最大 30% 向上し、ネットワークパフォーマンスも最大2.5倍向上します。D3 インスタンスは第 2 世代の Intel Xeon スケーラブル・プロセッサ(Cascade Lake)と 3.1GHz のサステインドオールコア周波数によって、最大48TBのストレージ、32vCPU、256GiB のメモリ、25Gbps のネットワーク帯域幅を実現します。ストレージを拡張し、高速ネットワークのバリアントである新しい D3en インスタンスは D2 インスタンスよりも HDD ストレージ容量が多く、D2 インスタンスの7倍の合計 336TB のストレージ、D2 インスタンスの 7.5 倍にあたる 75Gbps のネットワーク帯域幅、D2 インスタンスの 2 倍の最大 6.2GiBps のディスクスループットを提供します。D3en インスタンスは、クラウドで最大のキャパシティのHDDストレージを提供し、D2インスタンスと比較して 1TB あたりのコストを最大 80% 削減できます。またペタバイト規模のファイルストレージを構築することが可能なため、膨大なビッグデータアナリティクスワークロードを統合することができます。D3/D3en インスタンスは米国東部(バージニア州北部)、米国東部(オハイオ州)、米国西部(カリフォルニア州北部)、米国西部(オレゴン州)、カナダ(中部)、欧州(アイルランド)、欧州(フランクフルト)、欧州(パリ)、欧州(スウェーデン)、欧州(ロンドン)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シドニー)、アジアパシフィック(ソウル)、アジアパシフィック(ムンバイ)、中国(北京)、中国(寧夏)、GovCloud(米国東部)および GovCloud(米国西部)で提供されています。D3/D3en インスタンスの利用に関する詳細は https://aws.amazon.com/ec2/instance-types/d3 をご覧ください。
• R5b メモリ最適化インスタンス: Amazon Elastic Block Store(EBS)向けに強化された新しいR5bメモリ最適化インスタンスは、特に要求の厳しいデータベースワークロード向けに最大 60Gbps の EBS 帯域幅と 260,000個/秒(IOPS)の I/O オペレーションを提供します。現在、コマースプラットフォーム、ERP システム、医療記録システムなどの大規模なリレーショナルデータベースワークロードに、多くのお客様が R5 インスタンスを使用しており、拡張性、耐久性、可用性に優れたブロックストレージを提供するため EBS が主に採用されています。多くの場合、R5 インスタンスで十分なパフォーマンスが得られますが、高性能なストレージ要件のある SAP、Oracle、Microsoft SQL Server などの大規模商用データベースワークロードを含むオンプレミスワークロードの実行においては、さらに高性能なEBSを必要とするお客様もいます。このような場合、R5 インスタンスを拡張して必要な EBS パフォーマンスを達成することで、インフラストラクチャやデータベースライセンスを増やし、コンピュートとメモリの使用率を下げることができます。しかし、R5b インスタンスは 60Gbps の EBS 帯域幅と 260,000 個/秒(IOPS)を提供し、同じサイズの R5 インスタンスに比べて 3 倍高い EBS パフォーマンスを実現します。その結果、メモリ内で膨大なデータセットを処理する大規模データベースワークロードのパフォーマンスを大幅に向上できます。EBS パフォーマンスを向上することにより、リレーショナルデータベースやデータアナリティクスなどの高いストレージパフォーマンスが求められるワークロードをオンプレミスのデータセンターから AWS に移行し、コスト削減に加えて、セキュリティ、拡張性、信頼性の向上につなげることができます。R5b インスタンスは EBS io2 Block Express ボリューム(プレビュー中)にも対応しており、99.999% の耐久性を備えたシングルEBSボリュームで最大 260,000個/秒(IOPS)と 4,000Mbps/秒のスループットを実現し、ストレージ消費量の多いワークロードを統合することが可能です。ストレージパフォーマンスに敏感なワークロードに EC2 をお使いの場合、少数の R5b インスタンスでワークロードを統合したり、R5 から R5b に移行することでインスタンスをより小規模にしたりすることで、インフラストラクチャとライセンスの両方のコストが削減できます。R5b インスタンスは Amazon RDS for Oracle とAmazon RDS for SQL Server でサポートされているため、AWS 上で商用データベースアプリケーションを実行する際の移行パスがシンプルになり、RDS をすでにご利用のお客様のストレージパフォーマンスを最大3倍向上できます。R5b インスタンスは現在、米国西部(オレゴン州)、アジアパシフィック(東京)、米国東部(バージニア州北部)、米国東部(オハイオ州)、アジアパシフィック(シンガポール)、欧州(フランクフルト)の各リージョンで提供を開始しており、その他のリージョンは順次対応する予定です。R5b インスタンスの利用に関する詳細は https://aws.amazon.com/ec2/instance-types/r5/ をご覧ください。

小型化した AWS Outposts フォームファクターにより、限られたスペースでも AWS をオンプレミスで利用可能に
従来のAWS Outposts は、冷蔵庫位の大きさのシングルラックから数十ラックまでの、数百から数千台のサーバーに相当する容量までを提供することで、オンプレミスでワークロードを実行し、クラウド内の幅広い AWS サービスとのシームレスな連携を可能としてきました。しかし、スペース、電源、ネットワーキングなどに制約のある場所でも、あるいはフルラックのキャパシティは必要としない場所でも AWS Outposts を活用したいというお客様の声もありました。たとえば、小売業の店舗では低遅延やローカルでのネットワークアクセスを目的に、売上やセキュリティに関するシステムをオンプレミスで実行したい場合がありますが、同時にAWSリージョンで運用するデータレイクや機械学習モデルを使用して、在庫データの集約や顧客動向の分析を行いたいというニーズもあります。また、病院の患者向けポータル、工場内の製品ライン監視ワークロード、通信事業者の 5G ネットワーク管理用アプリケーションなどでは、フルラックのキャパシティは必ずしも求められていません。また、多くの場合、数百から数千のリモート拠点でお客様自身がサーバーをセットアップしなければならないため、導入までに数週間から数か月かかることもあります。いずれの場合でもお客様は導入後も全サーバーのアプリケーションを管理し、アプリケーションとインフラストラクチャの健全性やパフォーマンスの監視を行い、アプリケーションに最新のセキュリティパッチが適用されていることを確認する必要があります。こうした作業には時間がかかり、アプリケーションの可用性にも影響を及ぼします。

新たに追加された小型の AWS Outposts フォームファクターでは、同じ AWS サービス、インフラストラクチャ、運用モデルを、支店、工場、病院、携帯基地局、小売店など、スペースに制約のあるオンプレミス環境でも利用可能です。1U(高さ1と 3/4 インチのシングルラックユニットサーバー)と、2U(高さ 3 と 1/2 インチの 2 ラックユニットサーバー)の 2 つのコンパクトなフォームファクターのため、フルサイズの 42 ラックユニットよりもはるかに少ない電力とネットワーク接続で機能します。1Uのフォームファクターの AWS Outposts は、携帯基地局や小売店などスペースが限られた場所に適しており、幅 19 インチ奥行 24 インチのスペースに設置でき、64vCPU、128GiB のメモリ、4TB のローカル NVMe ストレージを提供します。2U のフォームファクターは標準的な幅 19 インチ、奥行 36 インチのキャビネットに適しており、最大 128vCPU、512GiB のメモリ、8TB のローカル NVMe ストレージを提供し、AWS InferentiaやGPUなどのアクセラレータにも対応可能な仕様となっています。いずれのフォームファクターも Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)、Amazon Elastic Container Service(ECS)、Amazon Elastic Kubernetes Services(EKS)、Amazon Virtual Private Cloud(VPC)などのAWS サービスをオンプレミスで実行できます。AWS Outposts をお客様のネットワークに接続すれば、AWS リージョン内で稼働するハードウェアと同様に AWS がインフラストラクチャをリモート管理し、セキュリティパッチの自動プッシュ、ハードウェアの健全性の監視も行うため、時間とコストを削減できます。お客様は、スペースの制約やキャパシティ要件に関係なく、どのような場所からでも、従来と同様に、使い慣れた AWS API、コントロールプレーン、ツール、ハードウェアをオンプレミスで利用することができます。AWS とシームレスに接続することで、一連の AWS サービスを利用することができ、一貫性の高いハイブリッドエクスペリエンスを提供します。小型化した AWS Outposts フォームファクターは 2021 年に提供予定です。AWS Outposts に関する詳細は https://aws.amazon.com/outposts/ をご覧ください。

AWS Local Zones をボストン、ヒューストン、マイアミに拡大し、2021年中にさらに全米 12 都市でのローンチ予定
AWS のサービスは、24 のリージョンにある77のアベイラビリティーゾーン(AZ)でご利用いただけますが、これに加え、新たに、インド、インドネシア、日本、スペイン、スイスの5つのリージョンにおける15 の AZ の開設計画を発表しています。※ 多くのお客様は、AWS リージョンでアプリケーションに必要なパフォーマンスを得ることができます。しかし、リモートでのリアルタイムゲーミング、機械学習での推論処理、ライブビデオストリーミングなどのスループットやレイテンシー要件の厳しいワークロードでは、エンドユーザーに近い場所で AWS インフラストラクチャを利用したいというニーズがあります。このようなレイテンシーに敏感なワークロードの場合、お客様はこれまで自社のデータセンターやコロケーション施設で IT インフラストラクチャの調達、運用、保守を行わなければならず、コストと運用の手間がかかっていました。また、こうした低遅延アプリケーションのコンポーネントは、AWS で実行している他のアプリケーションコンポーネントとは別の API セットで構築、実行する必要がありました。AWS のお客様はこれまでも、ロサンゼルスの AWS Local Zones を使って 1 桁レベルのレイテンシーで、南カリフォルニア地域のエンドユーザーにアプリケーションへのアクセスを提供できましたが、南カリフォルニア以外の全米のエンドユーザーに同様の機能を求める声も寄せられていました。

このたびの発表により、ヒューストン、ボストン、マイアミの AWS Local Zones からも AWS コンピュート、ストレージ、データベース、アナリティクス、機械学習サービスを実行できるようになり、数ミリ秒のレイテンシーで付近のエンドユーザーにアプリケーションを提供することができます。2021 年中にアトランタ、シカゴ、ダラス、デンバー、カンザスシティ、ラスベガス、ミネアポリス、ニューヨーク、フィラデルフィア、フェニックス、ポートランド、シアトルの 12 都市の AWS Local Zones も展開予定です。これにより、全米各都市のエンドユーザーに超低遅延アプリケーションの提供が可能になります。AWS Local Zones の管理とサポートは AWS が行うため、超低遅延アプリケーションのサポートのために、お客様が様々な都市のデータセンターやコロケーション施設の調達、運用、保守にコストや手間をかける必要がなくなります。AWS Local Zones はローカルでのワークロードと最寄りの AWS リージョン内で実行中のワークロード間で、高帯域幅のセキュアな接続を提供します。これにより AWS リージョンの全機能にシームレスに接続しながら、これまでと同じ AWS の APIとツールを使用して、レイテンシーに敏感なワークロードをエンドユーザーの近くで実行することができます。AWS Local Zones に関する詳細は、https://aws.amazon.com/about-aws/global-infrastructure/localzones をご覧ください。

AWS の EC2 担当バイスプレジデントのデイブ・ブラウン(Dave Brown)は次のように述べています。「最初から完全にクラウド化している場合も、クラウドにワークロードを移行し始めたばかりの場合でも、コストパフォーマンスの最適化はすべてのお客様が求めることです。クラウドへの移行が進みワークロードがさらに増加する中、AWSは業界をリードするコンピュートポートフォリオを継続的に拡大し、ますます多様化するニーズに対応してまいります。このたび発表した、新しい EC2 インスタンスタイプや AWS Outposts、AWS Local Zones の選択肢の増加により、AWS は他に類のない豊富できめ細かい機能を提供します。これにより、お客様は高いコストパフォーマンスで、それぞれの作業に適したコンピュートを使ってイノベーションを実現できます。」

クラウドアプリケーションの監視・セキュリティプラットフォームを提供する Datadog, Inc. のランタイムプラットフォーム責任者のロブ・ボール(Rob Boll)氏は次のように述べています。「新しい M5zn インスタンスが当社の高スループットやネットワーク使用量の多いアプリケーションにもたらす効果に大いに期待しています。コンピュートを多用する多数のワークロードで、コアあたりのパフォーマンス向上は大きなメリットです。また、100 Gbps のネットワークスループットにより、少数のノードにワークロードを集約することができます。大規模なワークロードを M5zn インスタンスに移行することで、インフラストラクチャのコストも大幅に削減できるでしょう。」

Netflix は世界最大級の動画配信サービス企業で、190 か国以上で 1 億 9 千万人以上の有料メンバーが、あらゆるジャンルや言語のテレビシリーズ、ドキュメンタリー、映画を視聴しています。Netflix のクラウドインフラストラクチャエンジニアリング責任者のニルス・ポメリエン(Nils Pommerien)氏は次のように語っています。「普段使用しているオンプレミスインフラストラクチャをクラウドに移行することは、多くのアーティストやコンテンツクリエイターの利益につながります。しかし、特に 3D モデルやアニメーションのコンパイルやレンダリングなどでは、1秒の遅れも許されません。従来からこうしたアーティストのワークステーションを AWS に移行し、クラウドのパフォーマンス、柔軟性、コスト面での利点を活かしたいと考えていましたが、こうしたアプリケーションはインタラクティブなため、アーティストは良好な作業環境を得るためにワークステーションに非常に低いレイテンシーでアクセスする必要がありました。AWS Local Zones はアーティストに近い場所でクラウドリソースを提供可能にするため、こうした作業を劇的に快適にします。コンテンツ作成プロセスの一部を AWS Local Zones に移行することで、これまでより優れたエクスペリエンスをアーティストに確保しながら、AWS の高性能でコストパフォーマンスに優れたコンピュートリソースにアクセスすることができます。」

※ AWS は 2020 年 12 月 7 日に、アジアパシフィック(メルボルン)リージョンの開設準備に入ったことを発表いたしました。そのため、開設を計画しているリージョンは、オーストラリア、インド、インドネシア、日本、スペイン、スイスを含む 6 つのリージョン、18 の AZ となっています。