AWS では 70 種類を超えるクラウドサービスについて従量制料金を適用しています。AWS では必要な個々のサービスにのみ、サービスを使用する期間だけお支払いいただき、長期契約や複雑なライセンスは必要ありません。AWS の料金は、水道や電気などの公共料金の支払方法に似ています。サービスを消費した分だけ支払い、サービスの使用を停止したときの追加コストや解約料金はありません。

対象トピック:

  • HPC コストとライセンスに関する考慮事項
  • コストのモニタリングと通知

推奨された設定を守っている場合、このラーニングパスに従って導入したサンプル HPC 環境で、作成された AWS リソースを使用するには、 0.75 USD/時未満の経費しかかかりません。クラスターの一部としてより大規模 (またはより多く) の EC2 インスタンスを使用する、またはテスト中により大型のネットワークトラフィックが必要となる場合は、コストが増加します。

HPC ワークロードを実行するコストは、個々の AWS サービスのどちらを使用するかによって異なります。 サービスごとに異なる価格モデルがあり、AWS ライセンス契約に記載されています。各サービスの使用量の総計によって毎月の AWS の請求額が決まります。起動したサンプル HPC 環境も EnginFrame を使用し、これはNICE エンドユーザーライセンス契約によって規制されています。起動するクラスターは、EnginFrame の 90 日間の評価版ライセンスを使用することにご注意ください。

サンプル HPC 環境で使用される各サービスの詳細、およびそれがどれくらいコストに影響を与えるかについては、下にある各タブをクリックしてご参照ください:

  • AWS CloudFormation

    説明: AWS CloudFormation を使用することで、関連する AWS リソースのコレクションを簡単に作成および管理して、整った予測可能な方法でプロビジョンとアップデートを行えるようになります。テンプレートを使用して、必要なすべての AWS リソース (Amazon EC2 インスタンスなど) を記述します。リソースを個別に作成および設定して、それぞれの依存関係を考える必要はありません。AWS CloudFormation によってすべて自動的に処理されます。 このラボでは、AWS Cloud Formation は自動的に HPC 環境に必要な AWS リソースをデプロイします。

    料金体系の仕組み: AWS CloudFormation に対する追加料金はありません。CloudFormation を使用して作成された AWS リソース (Amazon EC2 インスタンス、Elastic Load Balancing のロードバランサーなど) について料金が発生し、それらを手動で作成した場合と同じ方法で課金されます。

  • Amazon EC2

    説明:Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) サービスでは、さまざまなオペレーティングシステムを使った仮想マシンインスタンスを作成できます。

    料金体系の仕組み: Amazon EC2 の料金は、選択するインスタンスタイプ (40 種類を超えるインスタンスタイプに加え、コンピューティング、メモリ、ストレージなどに最適化されたタイプ)、インスタンスを実行するリージョン、実行するソフトウェア、および選択する料金モデル (オンデマンドインスタンス、リザーブドキャパシティー、スポットインスタンスなど) という 4 つの要素によって決まります。詳細については、Amazon EC2 料金を参照してください。

  • Elastic Load Balancing

    説明:Elastic Load Balancing は、複数の Amazon EC2 インスタンス間で、受信アプリケーショントラフィックを自動的に分散します。

    料金体系の仕組み:料金はロードバランサーが実行される時間に対して 1 時間単位 (繰り上げ) で、またロードバランサーを経由して転送されるお客様のデータに応じて GB 単位で発生します。詳細については、「Elastic Load Balancing 料金表」をご参照ください。

  • Amazon EFS

    製品の説明:Amazon Elastic File System は、Amazon EC2 インスタンスで使用するシンプルでスケーラブルなファイルストレージを提供します。

    料金体系の仕組み::Amazon EFS では、月ごとに使用したファイルシステムのストレージ分にのみ料金が発生します。帯域幅またはリクエストについては料金が発生しません。詳細については、Amazon EFS 料金表をご参照ください。

  • AWS Directory Service

    説明:AWS Microsoft AD とも呼ばれる AWS Directory Service for Microsoft Active Directory (Enterprise Edition) によって、ディレクトリ対応型ワークロードと AWS リソースで AWS クラウド内のマネージド型の Active Directory を使用できるようになります。

    料金体系の仕組み:使用されるディレクトリのタイプとサイズに対してのみ料金 が発生します。詳細については、「AWS Directory Service 料金表」をご参照ください。

  • EnginFrame

    説明:NICE EnginFrame は、ユーザーフレンドリなウェブ体験を実現し、ユーザーの生産性を向上させるために、HPC ジョブの送信、管理、およびモニタリングを、オンプレミスまたは AWS 上で実行するように設計されています。

    料金体系の仕組み:EnginFrame は、同時ユーザーに応じてライセンスが付与され、90 日間の無料の評価版ライセンスが用意されています。90 日間を超えて EnginFrame の使用を続行するには、NICE にお問い合わせください

以下の推奨事項は、数日間環境を維持する必要がある場合のコスト削減に役立ちます:

  • ヘッドノードには安価なインスタンス (「マスター」インスタンス) を使用してください。なぜならこのインスタンスは、アイドル状態の場合でも終了されることはないからです。インスタンスを停止し、インスタンスタイプを変更し、それを再起動するのは容易です。
  • 未使用のマスターインスタンスは停止することをご検討ください。例えば、週末や夜間です。
  • Amazon EC2 スポットインスタンス のご利用をお勧めします。インスタンスごとの使用料金 を大幅に削減する低価格レベルのインスタンスです。

AWS 無料利用枠は多くのコストをカバーしていますが、料金が特定のしきい値を超えた場合に電子メールで通知する請求アラームを作成することをお勧めします請求アラームをセットアップする方法の、チュートリアルを含む詳細については、「請求アラームの作成」をご参照ください 。