リファレンスデプロイ

TIBCO Enterprise Message Service (EMS) on AWS

Amazon EFS 共有ストレージを用いた JMS ベースのメッセージフレームワーク

このクイックスタートでは、共有ストレージに Amazon Elastic File System (Amazon EFS) を使用することで、AWS アーキテクチャをセットアップし、TIBCO Enterprise Message Service (EMS) を AWS クラウドにデプロイします。

TIBCO EMS はエンタープライズアプリケーション向けに、統一されたメッセージングインターフェイスを提供するために、Java メッセージサービス (JMS) を実装します。これは TIBCO Rendezvous および TIBCO FTL などの他のメッセージングサービスを直接つなぎ、TIBCO BusinessWorks を使用して、他のアプリケーションタイプとサービスを統合します。

AWS は容易にコミュニケーションが取れるように、異なる Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンス上で実行されるアプリケーションを有効にすることにより、TIBCO EMS の性能を拡張します。Amazon EFS を使用することで、AWS は、共有ストレージに専用のハードウェアや高価なディスクアレイ (SAN または NAS) の必要性を排除し、その一方で、すべてのメッセージに優れた耐障害性環境を提供します。

TIBCO、Enterprise Message Service、Rendezvous、TIBCO FTL、TIBCO BusinessWorks は、米国およびその他の国における TIBCO Software Inc. およびその子会社の登録商標または商標のいずれかです。

このクイックスタートは AWS とのコラボレーションのもと TIBCO Software により開発されたものです。TIBCO とは
APN パートナー

  •  構築目標
  • このクイックスタートを使用して自動的に AWS に次の TIBCO EMS 環境をセットアップします。

    • Virtual Private Cloud (VPC) は、2 つのアベイラビリティーゾーンにまたがり、2 つのパブリックサブネットと 2 つのプライベートサブネットを含みます。このインフラストラクチャは、セキュリティの強化をサポートし、また、TIBCO EMS の耐障害性の基盤として機能します。*
    • インターネットからパブリックサブネットへのアクセスを可能にするインターネットゲートウェイです。*
    • パブリックサブネットでは、TIBCO EMS クライアントとサーバーインスタンスへの Secure Shell (SSH) アクセスを提供する Bastion ホストです。Bastion ホストは Auto Scaling グループ 1 にあり、常に利用可能な状態を維持します。*
    • プライベートサブネットでは、TIBCO EMS サーバー向けに 2 つのインスタンスが設定されており、TIBCO EMS クライアント向けに 2 つのオプションインスタンスが設定されています。
      • クイックスタートは、Amazon EC2 の自動復旧機能を使用し、TIBCO EMS サーバーインスタンスの高可用性を維持します。この機能は、システムの障害を検知すると、インスタンスを新しいハードウェアに移し、元の Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) とAmazon EFS ボリュームを再度関連付けることにより、インスタンスを自動的に復旧します。復旧後、ネットワークアダプタは同じ IP アドレスを保持します。
      • TIBCO EMS サーバーインスタンスでは、TIBCO EMS は Linux サービスとして設定されています。これにより、EC2 インスタンスの初回起動時、または EC2 インスタンスの復旧後に、TIBCO EMS が起動されるようになります。
      • オプションの TIBCO EMS クライアントインスタンスは、TIBCO EMS クライアントソフトウェアにのみ設定されています。デプロイ後、追加のクライアントソフトウェアをインストールできます。
      • TIBCO EMS クライアントインスタンスは Auto Scaling グループにあります。Auto Scaling は TIBCO EMS サーバーインタンスでは使用されません。
    • 2 つの EC2 インスタンス上の共有ストレージ向け Amazon EFS は、EMS サーバーをホストします。Amazon EFS は Linux fstab (ファイルシステムテーブル) ファイルを使用してマウントされているため、共有ファイルシステムは EC2 インスタンスの初回起動後、または TIBCO EMS サーバーインスタンスの復旧後に TIBCO EMS で利用可能になります。これにより、TIBCO EMS の保持されたメッセージは、どの EC2 インスタンスが実行されているかに関係なく、アクティブな TIBCO EMS インスタンスで常に利用可能になります。TIBCO EMS サーバーインスタンスに障害が発生した場合、TIBCO EMS の耐障害性設定により、保持されたメッセージのフェールオーバーと復旧が即座に実施されます。
    • 各 EC2 インスタンスには、インスタンスの機能に基づき適切なセキュリティグループが割り当てられています。例えば、TIBCO EMS サーバーをホストしている EC2 インスタンスは、Amazon EFS 共有ストレージにアクセスできますが、TIBCO EMS クライアントインスタンスはアクセスできません。SSH を使用して Bastion ホストからすべてのインスタンスにアクセスできます。

    *  クイックスタートを既存の VPC にデブロイスするテンプレートは、アステリスクが付けられたタスクをスキップし、既存の VPC 設定に誘導します。

  •  デプロイ方法
  • デプロイガイドの指示に従って、TIBCO EMS 環境を AWS に構築してください。デプロイプロセスには、以下のステップが含まれます。

    1. AWS アカウントをお持ちでない場合は、https://aws.amazon.com でサインアップしてください。
    2. TIBCO EMS ソフトウェアを S3 バケットにアップロードします。
    3. クイックスタートを起動します。各デプロイの所要時間は 1 時間未満です。次の 2 つのオプションから選択できます。
    4. デプロイメントをテストして TIBCO EMS が実行されていてアクセス可能であることを確認します。

    デプロイ環境をカスタマイズするために、VPC、サブネット、踏み台ホストインスタンスを設定し、TIBCO EMS サーバーとクライアントのインスタンスの設定をカスタマイズできます。

    Amazon は、本ソリューションで AWS と協力した AWS パートナーとユーザーデプロイ情報を共有する場合があります。  

  •  コストとライセンス
  • このクイックスタートリファレンスデプロイの実行中に使用した AWS のサービスのコストは、お客様が負担します。クイックスタートを使用しても追加コストは発生しません。

    このクイックスタートの AWS CloudFormation テンプレートには、カスタマイズ可能な設定パラメータが含まれています。インスタンスタイプなどの設定の一部は、デプロイにかかるコストに影響を与えます。費用の見積もりについては、使用する AWS の各サービスの料金ページをご覧ください。料金は変更される可能性があります。

    このクイックスタートは、TIBCO EMS バージョン 8.4 以降と Amazon Linux (kernel 4.9.51) 以降に対応しています。

    TIBCO EMS のライセンスと TIBCO EMS ソフトウェアはお客様ご自身で入手していただく必要があります。

    • 現在 TIBCO をご利用になっている場合は、https://edelivery.tibco.com からソフトウェアをダウンロードできます。
    • ライセンスの取得に関しては、TIBCO にお問い合わせください。評価版は https://tap.tibco.com で入手できます。