IE は、スペインのマドリードにある国際的な大学院です。この大学は、グローバルな視点、起業家精神、人間主義的アプローチに基づきビジネスリーダーを教育することを専門としています。IE は、90 を超える国籍の教員や学生を抱える国際的な学部で構成されています。45,000 人を超える卒業生が、100 の国々で管理職についています。IE では、質の高い研究と、学際的で統合的な教育プログラムに力を入れています。この大学の革新的な学習プロセスにはオンラインとオンサイトの学習形態が組み合わされており、そのことがこの大学を国際的な教育におけるパイオニアとして位置づけています。IE は、Financial Times と BusinessWeek によって、欧州におけるナンバーワンのビジネススクールとして評価されています。

IE では、オンラインクラスルームの環境で学生に Blackboard と Adobe Connect を使用しています。この大学の約半数の学生がフルタイムの仕事を持っており、学業に費やせる時間が限られているため、オンライン環境が常に利用可能でなければなりません。この大学は外部のデータセンターを利用していたため、さまざまな通信プロバイダーとの間で通信環境の整理と調整を行わなければならないという問題に直面しました。ハードウェアインフラストラクチャの更新には時間がかかり、システムの維持には膨大なリソースが必要でした。

またこの大学では、2,000 人の学生がキャンパスで Wi-Fi を使用している一方で、オンラインクラスに参加している学生はネットワークリソースを追加する必要があったため、帯域幅の問題にも直面していました。世界各地の学生や学部は、操作性、接続性、パフォーマンスの問題に悩まされていました。IE は、世界のどの場所からもすべてのユーザーが安心して高速にアクセスできる環境を必要としていました。ラーニングテクノロジー部門ディレクターの Luis Moliner 氏は次のように述べています。「私たちは、プラットフォームが高いパフォーマンスで確実に 1 日中稼動するように努めています。本学の学生たちは、大学のシステムを時間の制限なく利用できるわけではありません。学生たちが学業に専念できるのは、1 日あたりわずか 1 時間しかない場合があります」。IE では、リモートの学生が増えているという課題に対応するため、対応策の調査を開始しました。

IE では、プラットフォームを簡単に構築でき、信頼できるサービスを提供し、簡単にカスタマイズ可能で、世界各地のユーザーが利用できるサービスを探していました。アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、これらの基準をすべて満たしていました。この大学では、2012 年 11 月に AWS の使用を開始しました。プロバイダーに制約があり、プロバイダーのインフラストラクチャが複雑であったため、Adobe Connect のソリューションを 1 か月で導入し、Blackboard を約 5 か月で導入しました。IE では、2 台のデータベースサーバーの間で情報をミラーリングしました。これにより、1 つのサーバーが稼動している間、もうひとつのサーバーにソフトウェアの更新ファイルまたはサービスパックをインストールできました。

IE で導入した AWS のソリューションは、8 台のサーバーで構成されています。すなわち、ミラーモードで動作する SQL データベースサーバー 2 台、クォーラム 1 台、ウェブサーバー 3 台、ファイルサーバー 1 台、CRM から情報を読み込むサーバー 1 台で構成されています。これらに加え、2 台のサーバーによって、リアルタイムのビデオ会議と、学術的および商業的な活動が処理されます。

また、IE ではウェブサイトの一部にも AWS を使用しています。アプリケーション、データベース間の通信、コンピュータデータベース、オンプレミスの CRM データベースなど、オンプレミスのサービスが AWS に接続されています。使用されている AWS のサービスとして、有線のドメイン名を共有する Amazon Route 53、RDA データベース、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)、Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS)、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC)、Elastic Load Balancing があります。さらに、ホームページやラボのサービスには、MySQL や Apache の技術を利用しています。IE のアーキテクチャについては、以下の図 1 をご覧ください。

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図 1. IE のアーキテクチャ

IE では、AWS を導入したことで、学生や学部がオンラインのサービスを今までよりも利用しやすくなりました。ラーニングテクノロジー部門ディレクターの Luis Moliner 氏は次のように述べています。「AWS の使用を開始する前は、新しいインフラストラクチャを導入するのに 1 か月かかっていましたが、今では数日で導入できるようになりました」。ソフトウェアのアップグレードをより短時間で行えるようになりました。これまでは 6 か月かかっていたのが、今では 2 か月で行えます。

また、この大学では需要をより正確に判断できるようになりました。運用チームマネージャーの Carlos González 氏は、次のように説明しています。「特定のサービスにどのくらいのユーザーが接続するかを予測するのは非常に困難でした。そのため、結局は必要以上のハードウェアを購入するという結果になっていました。AWS を使用すると、その問題がなくなりました」

システム管理者の Angel Ripa 氏は説明を続けます。「すべてのサーバーを管理する必要がなくなったため、今では新しいソフトウェアや設定をテストする時間があります」

IE では、現在、99.9% の可用性を実現しており、可用性が 99.5% であった以前のアーキテクチャと比べて可用性が向上しています。さらに、レイテンシーは約 60% 減少しました。アクセス時間は 30% 程度減少し、その結果、ユーザーのクレームはほとんどなくなりました。ラーニングテクノロジー部門マネージャーの Raúl Castillo 氏は、次のように述べています。「帯域幅の問題はもはや存在しません。AWS を導入したことで、ビジネスニーズによりすばやく対応できるようになりました。そのようなことは、今までのアーキテクチャでは不可能でした」

AWS を使用してウェブアプリケーションを改善する方法の詳細については、ウェブアプリケーションの詳細ページ (http://aws.amazon.com/web-mobile-social/) をご覧ください。