NASDAQ OMX は世界最大の証券取引所運営企業であり、現在は 6 つの大陸にわたり 24 の取引所、3 つの手形交換所、5 つの中央証券供託所を所有および運営しています。Global Data Products 部門の主眼は、顧客である機関/個人投資家のための、革新的な製品を作り出すことです。

同部門が数年前にリリースした Market Replay は、顧客がすばやく過去の株価情報にアクセスできる製品です。NASDAQ OMX Global Data Products のプロダクトマネジメント担当アソシエイトバイスプレジデント Jeff Kimsey 氏は、「Market Replay では、株式市場をミリ秒単位で再現できます。任意の時点での最良気配値や取引価格がわかるので、お客様が求めている情報がピンポイントで見つかります」と述べています。

Market Replay を使用して、例えば取引サポートデスクはクライアントからの質問を検証し、コンプライアンス担当者は執行条件を検証し、NMS(全米市場システム)コンプライアンスを評価します。トレーダーやブローカーは特定の時点を振り返って、逃した機会や、その時点で予期していなかった出来事があるかどうかを調べます。

同部門は Data-On-Demand という製品も、顧客からの要望に応える形で 1 年ほど前にリリースしました、「Data-On-Demand を使うと、Amazon に保管されている Market Replay のファイルに API 経由でアクセスできます」と Kimsey 氏は述べています。

顧客は、Data-On-Demand(協力: Xignite)を利用すると、最良気配(レベル 1)データの保管と使用のコストを下げることができます。コンプライアンスまたは法的な目的で過去のデータを検証するときも、大量のデータセットをローカルで保管して取り出すための契約や技術は必要ありません。定量分析/アルゴリズム取引会社は、このデータを使用して売買アルゴリズムのバックテストを行っています。Data-On-Demand は、レベル 1 データのための、アウトソーシング型バックアップソリューションとしての役割も果たし、この情報を内部で保管するためのコストを大幅に削減します。また、バルクデータの扱いが容易になり、データインフラストラクチャの成長を妨げるものが解消されると同時に、技術的透過性が向上します。

Kimsey 氏によれば、Amazon Web Services(AWS)を利用し始める前の同部門の目標は「拡大を続ける顧客ベースをサポートするにあたり、インフラストラクチャ、セキュリティ、パフォーマンスの不安を排除する」というものでした。

Kimsey 氏は、NASDAQ OMX が Market Replay のインフラストラクチャとして AWS を選択した理由を、こう説明しています。「クラウドコンピューティングの最大のメリットは、コストと市場投入までの時間です。AWS によって作られたインフラストラクチャを利用した結果、高価なハードウェアの購入は不要になり、市場投入までの時間を 3 分の 1 に短縮できました」

ソリューションの候補をレビューするときに、Kimsey 氏とそのチームは社内ストレージも検討しましたが、「適切とは思えませんでした」と Kimsey 氏は述べています。さらに、こう付け加えます。「容量を増大して、情報を無期限に保管できるようにしたいと考えていました。私たちは自問しました。『過去 10 年分の、ミリ秒単位のティックデータを提供するには、どうすればよいだろうか? 本当にこれを自社でサポートしたいのか?』。そして、AWS が Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)を発表したとき、これが答えとなりました。既にあるインフラストラクチャを活用できるからです。」

Kimsey 氏のチームは、Amazon S3 ならば、1 日当たり数十万個の小さなファイルを AWS に送ってから、そのファイルを顧客に数秒で返すことも可能であると考えていました。低コストの理想的なソリューションです。

「AWS を検討するときに、すぐに上級幹部に会うことができたので、低コストソリューションのアイディアを、彼らが納得する証拠を添えて売り込みました」と Kimsey 氏は述べています。「ソリューションの最初の月のコストが 50 ドルという点に、上級幹部は特に関心を持ったようです。それで、この製品のリリースを加速できました」

Kimsey 氏は、「私たちにとって AWS は、まさに、お客様のニーズとともに到来したテクノロジーのパーフェクトストームでした。AWS ならば、コスト効果の高い方法で情報を保管できると同時に、インフラストラクチャをサポートするための負担が軽減されます。この部分は AWS に任せておけるからです。私たちとお客様の双方にとって、良い結果となりました」

Kimsey 氏のチームにとって、クラウドコンピューティングの最大の利点は、市場投入までの時間とコストの 2 つです。アジリティ(敏捷性)も鍵となります。Kimsey 氏は「Market Replay のアジリティは、Amazon S3 ソリューションを使うことによって生まれました」と述べています。

また、Amazon S3 の特徴である柔軟性も満足のいくものでした。Kimsey 氏はこう説明します。「AWS ならば、データを随時追加できます。ただし、製品がお客様の関心を呼べるかどうか確信を持てない場合は、低コストのソリューションがあります。このことは、新しい製品を作ることのリスクを緩和してくれます」

将来に目を向けると、Kimsey 氏は今後も AWS を使う可能性があると考えています。そしてこう述べています。「私たちはまず試しに、Market Replay、そして Data-on-Demand を作りました。できることはもっとあると思いますが、私たちはお客様のための価値をどうすれば付加できるかを理解しようとしているところです。どの方向に向かうにせよ、AWS ならば強力なアプリケーションを短期間で、かつ低コストで作成できるのは明らかです」

ストレージのニーズを満たすうえで AWS がどのように役立つかについては、バックアップとストレージの詳細ページ http://aws.amazon.com/backup-storage/ をご覧ください。

NASDAQ OMX が金融サービス業界固有のクラウドコンピューティングソリューション FinQloud のベースとしてアマゾン ウェブ サービスをどのように使用しているかについて詳しくは、http://aws.amazon.com/solutions/case-studies/nasdaq-finqloud/ をご覧ください。