株式会社ノエビアホールディングスは、化粧品事業を中心とし、医薬・食品事業など多彩な事業を国内 5 社、海外 8 社で展開しています。安全で機能性の高い商品をお客さまにお届けし、美と健康の創造に取り組んでいます。


当社で2005 年から導入した BI ツールの物理サーバーの保守契約が期限切れを迎えるにあたって、BIツールの刷新を検討していました。これに伴い、従来利用していたインフラ環境では増大 するデータの運用とレスポンス悪化がボトルネックとなっていたため解決が必要でした。そこで、リソースを柔軟に利用でき、拡張性の高いインフラとして AWS 利用を試すこととなりました。

AWS を利用してみてわかったことは、当社にとってリソースの拡張柔軟性という大きなメリットがあるという点でした。また、AWS クラウドを利用する場合、外部機関による監査報告書の入手が可能であることも、内部統制を考慮する上で大きなポイントになりました。ビジネス的な観点では 従来のオンプレミス型の構築と異なり、AWS であれば初期投資ゼロですぐに利用できるというのが大きな魅力でした。こうした点から、BI ツールのインフラ環境として AWS の採用を決定いたしました。

今回は BI ツールの刷新を目的として AWS を採用したため、オンプレミス環境から、AWS 上での BusinessObjects に変更いたしました。その他、AWS と弊社環境を専用線接続することができる AWS Direct Connect、BIツールまわりでMicrosoft SSIS、Microsoft SQL Server も利用しております。

 

 

 

「株式会社ノエビアホールディングス様 システム構成図」

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BI ツールの選定には数ヶ月を要しましたが、採用ツールが決定した後、インフラ選定からAWS の採用決定までは、サーバーの保守切れの問題もあって迅速に行いました。 AWS の利用を決定してから実際の本番稼働までは、社内稟議手続きを含めても約1ヶ月程度で完了することができました。AWS 上で BI ツール環境の構築を行うにあたって、当社では、APN パートナーのターンアンドフロンティア社にサポートしていただきました。

本来であれば、すでにオンプレミス環境で稼働しているサーバー自体は存在していたので、現行の BI ツールのサーバー保守契約を更新することも選択肢のひとつとしてありました。しかしながら、既存のオンプレミス環境では BI ツールの仮想化に対応していませんでした。「ツール自体を刷新してクラウドを利用する案」と「従来のオンプレミスの環境でサーバーの保守契約を更新する 案」を比較した結果、ツールの費用や AWS との専用ネットワーク開通費用に係る初期投資を含めても、AWS へ BI ツールを移行したことにより、約 1,000 万円の初期投資削減効果がありました。

また、BI ツールをテスト利用した直後に想定よりも高い性能が必要とされることが分かった際も、すぐにスケールアップやディスク容量の確保ができたため、大規模な変 更で時間をかけることなくスムーズに本番環境を立ち上げることができました。さらに、今回は BI ツール自体を刷新していることによる改善もありますが、AWS であればインフラの性能改善も容易に行うことができるため、ユーザー部門からも課題のレスポンスについて改善がみられたと喜ばれています。

今回の BI ツール移行にあたっては、物理サーバの保守切れの時期が近付いている中、AWS を利用することによってインフラ設計期間が短縮され、ツールの検討に十分な時間を割くことができました。現在、当社ではまだ AWS のほんの一部のサービスしか利用していませんが、AWS 採用によりコストメリットとスピード感は確実に改善されています。

今後当社では、ファイルサーバに保管されている陳腐化されたデータや業務システムのバックアップやログの保管場所として、Amazon S3 や Amazon Glacier などのストレージの利用を検討しています。

 

 

 

- 株式会社ノエビアホールディングス 情報システム部 課長 滝川 奈緒美 様