AWS を使用することで、負荷分散機能を備えた可用性の高いインフラストラクチャを構築しなければならない場合に比べ、製品を 40%速く市場に投入することができました。 
Franz Garsombke CTO 兼共同創立者

コロラドに本社を置く Rachio は、WiFi ベースの灌漑コントローラーである Rachio Smart Sprinkler Controller のソフトウェアプロバイダーであるとともに、これを考案した企業です。このコントローラーによって、ユーザーは灌漑スケジュールを最適化することができます。コントローラーはオンライン小売業者から販売され、地元の天気予報を参考にして、最大 16 の異なる灌漑地帯の特定の灌漑施設、植物、土壌タイプを考慮して散水時間と水量を調整します。このコントローラーにより、ユーザーは芝生や造園の水を不足させることなく水を節約することができます。

2012 年の Rachio 創立時には、Smart Sprinkler Controller をすぐに市場投入するのに役立つ技術を探す必要がありました。Rachio の最高技術責任者兼共同創立者の Franz Garsombke 氏は次のように述べています。「私たちにとっては市場投入までの時間がすべてです。しかし、私たちはスタートアップ企業であるため、自社のハードウェアリソースに多額の投資をせずに速やかに製品を投入したいと考えていました。それがデバイスの接続性であろうとサーバーであろうと、基盤となる技術の維持に自分たちの時間すべてを費やしたくはありませんでした」

同社はまた、製品にセキュリティを容易に組み込む方法を見つける必要がありました。Garsombke 氏は次のように述べています。「セキュリティ証明書を再発行する方法について懸念がありました。証明書関連のたくさんのファームウェアを構築する必要があるように見えましたが、これに対応するリソースがありませんでした」

さらに、Rachio は発売後も製品のスケーラビリティを確保したいと考えていました。「給水シーズンの最盛期では、毎日早朝の 1 時間の始まりごとにデバイスに大きな需要があり、その後落ち着きます」と Garsombke 氏は言います。「そのトラフィックをサポートするためにスケールアップおよびスケールダウンする方法が必要でした。」

さまざまなクラウドソリューションを検討していましたが、Rachio はすぐにアマゾン ウェブ サービス (AWS) に興味を持ちました。Garsombke 氏は次のように述べています。「AWS を使用することで、複数のアベイラビリティーゾーンのリレーショナルデータベースを手に入れることができました。ポイントアンドクリックだけでデータベースを構築できるので、非常に簡単でした。」AWS を選択した後、Rachio は、Android と iOS のアプリを介してユーザーが制御できる Smart Sprinkler Controller のバックエンドの運用に AWS を利用し始めました。

Rachio は、AWS IoT マネージドクラウドプラットフォームを使用することで、接続されたデバイスとクラウドアプリケーションや他のデバイスとの安全なやりとりを可能にしています。当初は、接続デバイス用の MQTT メッセージングプロトコルブローカーとして HiveMQ を使用して、デバイス管理サービスを自社で構築していました。Garsombke 氏は次のように述べています。「それでも可用性とスケーラビリティは必要な高さに満たなかったのですが、AWS IoT が提供してくれました」毎日何百万もの Rachio Smart Sprinkler Controller メッセージが MQTT から AWS IoT に処理され、スケーラブルなフルマネージドメッセージキューイングサービスである Amazon Simple Queue Service (SQS) にルーティングされます。

また、AWS IoT により、Rachio に AWS のサービスのシームレスな追加導入が可能になりました。例えば、Amazon RDS for PostgreSQL データベースを使用して、スマートデバイスからの数億行のイベントデータを格納しています。また、Rachio は AWS Elastic Beanstalk を使用して、ウェブサイト、ウェブアプリケーション、および API インフラストラクチャのデプロイと管理をしています。さらに、同社は Elasticsearch のオープンソース検索および分析エンジンの導入と運用を可能にするマネージドサービスである Amazon Elasticsearch Service を利用しています。Rachio はすべてのイベントデータのロギングと監査にこのサービスを使用しています。

最近、Rachio は、Rachio Smart Sprinkler Controller の第 2 世代のバージョンに音声コマンドを提供するために、API およびツールの集合体である Amazon Alexa Skills Kit (ASK) を利用し始めました。

AWS IoT を含む AWS クラウドプラットフォームは、使いやすさを考慮して設計されており、Rachio チームによる迅速な使用開始に役立ちました。Garsombke 氏は次のように述べています。「早い段階では CEO がウェブサイトを作成していました。私が彼に AWS コマンドラインインターフェイスを与えるだけで、彼は完全なプロダクションウェブサイトをデプロイすることができました」その結果、Rachio は、ハードウェアやその他のバックエンドのリソースに多額の投資をすることなく、Smart Sprinkler Controller を迅速に開発して発売することができました。Garsombke 氏は次のように述べています。「AWS を使用することで、負荷分散機能を備えた可用性の高いインフラストラクチャを自社で構築しなければならない場合に比べ、製品を 40% 速く市場に投入することができました。そして、AWS Elastic Beanstalk を使用して、私たちは 1 日で API を設定し、e コマースサイトの運用を迅速に開始することができたのです。」

また、同社は AWS IoT を使用して、製品にセキュリティを簡単に組み込むこともできました。「AWS IoT は、最先端のセキュリティ機能を提供してくれます。メッセージは暗号化され、さらにブローカーが別のレベルのセキュリティを追加します」と Garsombke 氏は言います。「一般に、ポリシーベースのセキュリティは AWS の大きな利点です。私たちのデバイスの 1 つが不正になったとしても、証明書を再発行する必要はありません。そのデバイスに対するポリシーだけを停止することができます。これは非常に簡単で効果的です。」

AWS IoT のセキュリティ機能を使用することで、Rachio はかなりの費用を節約できました。Garsombke 氏は次のように述べています。「開発コストを 40 %削減できました。AWS IoT のセキュリティ機能がなければ、ファームウェアと証明書の再発行に自社でソリューションを開発しなければならなかったでしょう。当社だけならどうやったら実現できていたか、想像がつきません。」

Rachio は AWS を利用することで、可用性とスケーラビリティの管理について心配する必要がなくなりました。「HiveMQ の master-master インスタンスを管理するチームを雇う必要がなく、それに伴うあらゆる費用も発生しませんでした」と Garsombke 氏は言います。「スケーラビリティの観点から、AWS Elastic Beanstalk を使用すると、給水のピーク時の需要を満たせるように、サービスを自動的にスケールアップまたはスケールダウンできます。」

Rachio は、会社の成長に合わせてインフラストラクチャを管理するための大規模なチームを構築することなく、Smart Sprinkler Controller を迅速に開発し、発売しました。「IoT の分野に進出しようとする企業は、AWS IoT のようなツールを導入することで、市場投入までの時間を短縮し、何カ月も、そして何十万ドルも自社ソリューションの開発に費やす必要がなくなります。」と Garsombke 氏は述べています。「AWS を使用することで、エンジニアリングリソースが限られた状況下でも会社を興し、迅速に築き上げることができました。また、水面下での重労働を心配することなく、成長を続けることができています。AWS を使用することが、私たちの成功の鍵となりました。」

AWS が IoT 環境の管理にどのように役立つかについては、IoT (モノのインターネット) の詳細ページをご覧ください。