USG Boral が AWS 上で先駆的な AI 安全システムをローンチ

USG Boral

検出から防止まで

USG Boral は、アジア太平洋および中東地域で石膏ベースの壁および天井システムを製造、供給する大手メーカーです。マレーシアに本社を置く同社は、13 か国で事業を展開しており、顧客が可能性の広がるよりスマートな作業環境作りと優れた建築を行えるようにするための、イノベーションの提供を使命としています。USG Broal では 2018 年に同社の倉庫でフォークリフトが歩行者と衝突したことが引き金となり、アジア太平洋地域での画期的な安全革新が行われました。安全こそが同社の中心的価値であるため、この事故が発生した際には直ちに、同社は再発防止策を講じました。

事故当時、USG Broal では倉庫の作業場での活動記録に CCTV 映像を使用していたため、なんらかの事故が発生すると、ローカル保存された映像を従業員が手動で確認していました。同社は、まず第一に事故を防ぐために役立つ、より事前対応型で直感的なソリューションを望んでいました。

「AWS の背後にある分析サービスを利用すると、データサイエンティストに依頼したり、手動のタスクに時間を費やしたりすることなく、大量のデータを処理できます」

USG Boral、インフラストラクチャおよび ANZ 担当 IT ディレクター、Calvin Ng 氏

  • USG Boral について
  • 利点
  • ご利用いただいている AWS のサービス
  • USG Boral について
  • USG Boral は、アジア太平洋および中東地域の 13 市場に拠点を置き、石膏ベースの壁および天井システムを製造、供給する大手メーカーです。顧客が可能性の広がるよりスマートな作業環境作りと優れた建築を行えるようにするための、イノベーションを提供しています。安全こそが同社の中心的価値です。 

  • 利点
    • ほぼリアルタイムの分析用に毎秒 12 枚の画像を処理
    • ビジョン分析用に 300 ミリ秒未満のレイテンシーを記録
    • 管理用のダッシュボードの可視性とカスタムレポートを提供
    • 事故防止のために安全機能を向上
    • 新しい機械学習サービスの拡張と統合のための柔軟なフレームワークを提供
  • ご利用いただいている AWS のサービス

ニッチな倉庫ソリューション

USG Broal は、アマゾン ウェブ サービス (AWS) パートナーネットワーク (APN) の Select Technology Partner である Bigmate に、物体や人物がフォークリフトから半径 3 メートルの保護範囲内に入ったときにアラームを鳴らすインテリジェントな倉庫安全システムを開発するよう依頼しました。このプロジェクトに最適なプラットフォームとして選ばれたのは AWS で、それは 2 つの主な理由からでした。まず 1 つ目の理由は、ハードウェアに依存しないことです。このため、新しいテクノロジーが利用可能になれば、チームはビジョン処理を進化させ続けることができます。2 つ目の理由は、拡張に適した柔軟なフレームワークが提供されることです。つまり、アーキテクチャを迅速に変更して、セキュリティ、ロギング、またはネットワーキングを微調整できます。

これは、USG Boral 初の AI ベンチャーであり、少なくともアジア太平洋地域では、製造業として初めての試みである可能性があります。「これがニッチなソリューションになることはわかっていました。市場には、まだ何も存在していませんでした。AWS および Bigmate との協議に多くの時間をかけてフレームワークを開発し、ビジネスと安全の観点から、このフレームワークでどのように目的を達成できるかを検討しました」と、USG Boral の CIO である Yeow Kok Weng 氏は語っています。この取り組みにおいては、このアプローチによって作業活動が妨害されることなく安全性が向上することを目的とし、現場スタッフとの密接な連携も実施されました。

実用的なインサイトから再教育へ

このプロジェクトの主要なパフォーマンス目標は、事故の防止に加えて、事故とアラームの数や、作業現場ごとの「ニアミス」の数に関するデータを統一形式で提供することでした。これにより、従来の CCTV システムでは不可能だった迅速な管理、監督、監視が可能になります。「人々は時間の経過とともに現状に満足するため、継続的な安全教育による支援が必要になることがわかっています」と、USG Boral のインフラストラクチャおよび ANZ 担当 IT ディレクターである Calvin Ng 氏は説明しています。AI を活用したソリューションを導入することで、実用的なインサイトに基づいた再教育プログラムの実施が容易になります。Warny™ と呼ばれる新しいソリューションの開発に要した期間は 9 か月でした。

Bigmate によると、Warny は市場における最も先進的なビジョンアプリケーションの 1 つです。Warny の基盤として使用されているのが、AWS の IoT (モノのインターネット) テクノロジー (特にAWS IoT GreengrassAWS IoT Core) です。AWS IoT Greengrass を活用すると、クラウドの能力をシームレスに倉庫まで拡張し、インターネットに接続されていない場合でも、トレーニングされた機械学習モデルに基づいて予測とアクションを実行できます。潜在的なインシデントが検出されると、ローカルでライトやサイレンによるアラートが発動します。

AWS Lambda を使用すると、Warny は Lambda@Edge 関数を実行できます。これによってコードが自動的に実行され、最終的にはフォークリフト自体にまで拡張できる産業用センサー制御が有効になるのです。「AWS IoT Greengrass では Lambda@Edge 関数を設定できるため、USG Boral ではローカル処理を実行し、必要に応じてゲートウェイへの更新をリモートで管理できます。このようにきめ細かく柔軟なアプローチの存在は、ペースが加速しても継続的に進化できることを意味します」と、Bigmate のゼネラルマネージャーである Brett Orr 氏は述べています。さらに同社では Amazon CloudWatch を活用して、ゲートウェイとクラウドリソースを監視しています。

リアルタイムダッシュボード分析

Warny の械学習モデルはまだ調整中ですが、Warny は既に 1 秒あたり 12 枚以上の画像を処理して、ほぼリアルタイムの分析を実行できます。物体間の距離と速度を継続的に検出、追跡、計算する必要があり、潜在的なインシデントの迅速なアラートを有効にするために、300 ミリ秒未満のレイテンシーでの優れたビジョン分析が必要になります。物体が半径 3 メートルの保護範囲内に入ると、アラームが鳴ります。

USG Boral で Warny を使用する主な利点は、クラウドで分析できるように多くの現場からのデータを集約することで、ニアミスが発生している理由を評価し、現場の安全性を向上できることです。「指定された出力パラメーターに従ってレポートとダッシュボード分析を使用すると、従業員の安全性がどのように進んでいるかを確認できます」と Calvin 氏は言います。「AWS の背後にある分析サービスを利用すると、データサイエンティストに依頼したり、データの抽出や手動のタスクに時間を費やしたりすることなく、大量のデータを処理できます」。 ニアミスが発生すると、直ちにテキストメッセージと電子メールがマネージャーに送信されます。経営幹部には、事故やニアミスに関する地域データをまとめた別のレポートが送られます。

IoT が引き起こすイノベーション

これまでに、Warny はオーストラリアの建築現場 1 か所でテストされており、今後数か月で同国内のさらに 10 か所の建設現場で展開される予定です。USG Boral が事業を展開している 13 か国すべてでの拡張展開も計画されており、これは Bigmate の拡張パートナーネットワークによって進められます。USG Boral は、最適なテクノロジースタックの選択だけでなく、同社が事業を展開している各国で見直しが進む安全基準に関する最新アドバイスについても、Bigmate の協力を得ています。

同社のチームは AWS を活用し、Warny を土台にして構築される将来の AI および機械学習イノベーションのロードマップを作成しました。一例として USG Boral では、Amazon SageMakerAmazon SageMaker Neo を活用して、従業員が保護ヘルメット、保護メガネ、視認性の高い衣服などの安全装備を着用しているかどうかを検出および確認します。「AWS ポートフォリオのすべてのソリューションを利用すれば、テクノロジーを活用して職場やその他のビジネスイニシアチブの安全性を向上できる機会が数多くあります」と、Calvin 氏は述べています。「IoT はこのようなデジタル促進プロセスにおいて鍵となりますが、AWS があれば、もっと前進することができます」。


詳細はこちら

詳細については、AWS での機械学習をご覧ください。