家庭用スマートデバイス市場は活気づいています。AWS IoT サービスによって当社のフラットブレッドベーカリーロボット、Rotimatic がサポートされることで、当社もその発展の一端を担うことができます。
Rishi Irani 氏 Zimplistic 共同創設者兼 CEO

シンガポールに拠点を置くスタートアップの Zimplistic は、焼き立てのロティを 1 分未満で提供できる、全自動のスマートフラットブレッド製造機、Rotimatic を開発しました。Zimplistic は 2015 年 7 月のスタートアップの資金調達ラウンドで、前年に調達した 500 万 USD に続き、1,150 万 USD を超える資金を調達しました。現在、Zimplistic は 120 人を超える従業員からなるチームに成長しています。

私たちの家はますます「スマート化」しています。 ドアロックから電気のスイッチや台所用品に至るまで、デバイスは日々インターネットに接続されています。Zimplistic は、一般家庭のキッチンで成長しつつある「スマート」というトレンドを活用したいと考えました。同社は、インド、パキスタン、東南アジアの一部で一般的かつ伝統的な、石臼で挽いた小麦粉で作るフラットブレッドのロティを、材料の計量から、混合、こね、のばし、焼き、膨らませるまでを行う、スマートデバイスの Rotimatic を開発しました。Zimplistic の共同創設者兼最高経営責任者である Rishi Israni 氏は、次のように述べています。「現在、ロティの人気は世界中に広がっています。そこで私たちは、消費者がいつでも出来たてのロティを便利に楽しめる Rotimatic のロボットを開発しました」

Rotimatic は接続されたデバイス (インターネットに常時 "接続されている" デバイス) であることから、消費者にとっていくつかの利点があります。Zimplistic ではこのマシンのパフォーマンスをモニタリングしているため、エラーが発生した場合にソフトウェアに変更を加えることができます。重要な点として、Zimplistic では、お客様の使用状況に関するデータを収集でき、設計をアップデートする際にはその情報を取り込むことができます。また、このように接続されていることから、Zimplistic の新しいソフトウェアを迅速かつ簡単にすべてのマシンに同時展開することができます。

ただし、この実現のためには、Rotimatic デバイスとの間の絶え間ないデータストリームを処理できる IT インフラストラクチャが必要でした。「新しい会社によくあることですが、当社には Rotimatic から受信すると予想される大量のデータを管理、処理、保存できるオンプレミスのインフラストラクチャを構築するためのリソースがありませんでした。そのため、小規模から始めて拡大していくことのできるクラウド上にインフラストラクチャを構築する必要がありました」と、Israni 氏は述べています。

Zimplistic では アマゾン ウェブ サービス (AWS) と Google Cloud Platform のクラウドコンピューティング製品を検討しました。Rotimatic デバイスに組み込まれたセンサーからデータを収集し、ソフトウェアのアップデートを送信できるという点で、IoT サービスに注目しました。Israni 氏は次のように述べています。「AWS IoT のサービスと AWS クラウドを検討したところ、非常にオープンなクラウドプラットフォームだと感じました。どのソフトウェア言語ででも開発が可能でした。さらに、Rotimatic のウェブサイトで AWS のサービスを使用していたため、私たちは既に AWS と良い関係を築いていました。そのため、IT インフラストラクチャの構築に必要なサポートを受けることができると感じました」

Zimplistic は、社内で IT インフラストラクチャの設計を開始しました。「開発の初期段階で、AWS からアドバイスをもらいました。AWS のチームは、私たちが AWS IoT のベストプラクティスに従っていることを確認してくれました。その結果、コストを抑え、IT のパフォーマンスを最大化することができました」と、Israni 氏は言います。

2017 年に Rotimatic が発売されたときには、AWS の IT インフラストラクチャが整備されていました。Rotimatic をサポートする主な AWS のサービスは AWS IoT Core です。このサービスにより、Zimplistic のクラウドアプリケーションと Rotimatic デバイス間での安全かつ信頼性のあるデータトラフィックの移動が可能になります。アプリケーションは Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンスで稼働しています。同社では、サーバーレスコンピューティングサービスである AWS Lambda を利用して、イベントに応じてコードを実行し、デバイスからの受信データを処理しています。データは最初に、NoSQL データベースサービスである Amazon DynamoDB に保持されます。Rotimatics からのデータは、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) に移動し、さらに処理された後、Rotimatic の利用パターンが表示されます。Zimplistic では、Amazon CloudWatch を使用して、インフラストラクチャの一部として実行している AWS のサービスすべてをモニタリングしています。「発売以来、AWS インフラストラクチャの開発を続けています。AWS との定期的な会議を開催して AWS のサービスをさらに最適化できるかどうかを確認しています」と、Israni 氏は言います。

Zimplistic は、世界中で 20,000 台以上の Rotimatics を 12 か月以内に発売しました。ユーザーは、エラーの発生時に自己修復し、常に改善を続けるというスマートデバイスの利便性を享受できます。「当社のデバイスは発売以来 2,000 万 USD 以上を売り上げており、1,000 万台以上のフラットブレッドを製造しています。つまりお客様は Rotimatics を週平均 3、4 回使用していることになります。 家庭用スマートデバイス市場は活気づいています。AWS IoT サービスによって当社のフラットブレッドベーカリーロボット、Rotimatic がサポートされることで、当社もその発展の一端を担うことができています」と、Israni 氏は言います。

Zimplistic は、AWS インフラストラクチャの IoT 機能を活用することで、Rotimatic で高い実績を上げています。現場のどのデバイスから送信されるパフォーマンスアラートにも対応し、リモートでトラブルシューティングできるようになったためです。「私たちはお客様をより把握することができています。利用パターンについてのデータを収集し、フィードバックや満足度を評価できます。Rotimatic でどのレシピが人気かを把握することもできます。この種の情報を活用して、デバイスに送信する新しいレシピに至るまで、お客様に価値をもたらす更新により、製品を進化させることができます」と、Israni 氏は言います。

同氏によると、信頼性の高い AWS インフラストラクチャでは、現在、世界中の Rotimatics から 1 日あたり 8,400 万を超えるデータパケットを処理しています。「オンプレミスのインフラストラクチャだったら、Zimplistic には、絶え間ないデータフローの処理に問題がないかを確認する IT インフラストラクチャチームが必要だったことでしょう」と、Israni 氏は言います。ただし、AWS を使用しているため、そのコストを回避することができています。さらに Israni 氏は「IT を管理するために費用のかかる IT 管理者は必要ありません。私たちのソフトウェアチームは、必要に応じて AWS のリソースを追加できるため、優れたソフトウェアの構築に集中することができます」と、説明します。

Israni 氏によれば、AWS の成長に合わせて支出を増やすモデルは、ビジネスニーズを満たしています。「私たちは、使用した AWS クラウドコンピューティングリソースに対してのみ料金を支払います。そのため、IT コストはビジネスの成長と密接に連携しており、ハードウェアの調達やデプロイの費用は発生しません」

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