AWS の支援で、Bynder は前年比 200 パーセントに成長し、新しい地域に事業規模を広げ、多国籍企業数社とも取引があります。同社のデジタル資産管理 (DAM) プラットフォームは、いつでもどこからでも、よりスマートにデジタルファイルを検索、共有、使用するブランドを提供しています。さらに、グローバルな急成長を遂げながらもなおイノベーションカルチャーを維持しており、カスタマーエクスペリエンスの改善と、イノベーションの高速化のために Amazon Rekognition や AWS Lambda を利用しています。
チャネルが増えるにつれて巨大化するコンテンツ配信量を管理しながら、企業が一貫したブランドストーリーを伝えることの難しさを Bynder は理解しています。アムステルダムに拠点を置く同社は、マーケティング担当者が単一プラットフォームでブランドのコンテンツを作成、検索、使用する支援をします。
そのデジタルファイル管理プラットフォームは、PUMA、KLM、Royal Dutch Airlines、Spotify や Innocent Drinks といったグローバル企業を含む、世界の 450 以上のクライアントを魅了しています。
Bynder は 2013 年にソフトウェア代理店の Label A から独立しました。オランダ第 2 の急成長企業で、2017 年には Deloitte から 「Technology Fast 50」賞を受賞しています。Bynder はオランダ本社に加え、バルセロナ、ボストン、ドバイ、ロンドンにオフィスを構えています。
Bynder にとって、グローバル展開は常に最優先事項でした。成長を続ける事業をサポートするには、複数のリージョンにわたるトラフィックを処理できるスケーラブルなインフラストラクチャが必要でした。Bynder の最高技術責任者である Roland Keijzer 氏は次のように述べています。「当社の主な差別化要因はデザインです。
当社の製品はとても使いやすく、直感的です。私たちは、当社顧客のエクスペリエンスをあらゆる側面で可能な限りシームレスにしたいと考えています。これは、クライアントがどこにいても一貫したサービスを提供することを意味します」 Bynder はさらに、ファイル管理技術が市場で顧客にベストな機能を確実に提供できるように、開発者にとってイノベーションを促進する環境を作りたいと考えていました。
「Bynder では、実験が成長を可能にすると考えています」 と Keijzer 氏は言います。「私たちがいつもクラウドで作業し、開発者をサポートするための最高の技術を探し求めてきた理由はそこにあります」
Bynder は当初は自社のバーチャルプライベートサーバーで運用していましたが、その後インフラストラクチャを AWS に移行しました。その時点で、 同社は Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)、Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) を含む AWS のコアテクノロジーを使用していました。Keijzer 氏は、「クラウド内のデータベースの運用とスケーリングに Amazon RDS を利用することで、私たちはアプリケーションに集中できました」と語ります。
AWS クラウドへの移行は、Bynder が急成長を遂げるきっかけになったのです。顧客基盤を拡大しつつ高可用性を維持するため、同社は米国東部 (バージニア北部) リージョンでマルチアベイラビリティーゾーン体制に踏み切ります。
Bynder は現在、米国、ヨーロッパ、中東、アフリカで 7 つの AWS リージョンを利用しています。
スケーラブルなインフラストラクチャを構築できたことで、Keijzer 氏と彼のチームはその注力先をイノベーションに転じました。Bynder は、アプリケーション内の画像分析を容易にし、デジタル画像や動画コンテンツの並べ替え、検出の自動化サービスを提供する Amazon Rekognition を早くから採用していました。また、Amazon Elastic Transcoder を駆使して、メディアファイルを再生フォーマットに変換します。最小限の労力でコードを実行するために使用する AWS Lambda は、現在のところ同社の最大の焦点です。
「運用中のすべての AWS ソリューションは、当社のビジネスに価値をもたらしました」 と Keijzer 氏は言います。
「たとえば、自動化で、新しいアップデートや機能のデプロイメントは 1 か月あたり 1 件であったものが 170 件以上に急増しています。より多くのことを、より速くという素晴らしい実例です」
Bynder はさらに、AWS エンタープライズサポートの恩恵も受けています。「緊急のクエリは 1 時間以内に返答されます」 と Keijzer 氏は言います。「当社の AWS テクニカルアカウントマネージャーは Slack チャネルに参加しているので、毎月 AWS アカウントチームと面談しています」
Bynder はインフラストラクチャを AWS に移行して以降、前年比 200 パーセント増の成長を遂げています。これを可能にした要因は、AWS リージョンを複数活用してプラットフォームを拡張し、世界中の顧客が利用できるようにしたことにあります。Bynder の急成長がトップ投資家の注目を集めた結果、2016 年には Insight Venture Partners から 2,000 万ドルの資金調達を確保しました。Keijzer 氏は会社の成長について次のように述べています。「私たちの目標は、顧客をグローバルにカバーする真のグローバルプレーヤーになることにあります。私たちは、AWS とともに目標達成への道を順調に進んでいます」
Keijzer 氏は、AWS が同社のイノベーション精神を速やかにサポートすると確信しています。
彼は次のように述べています。「AWS が Rekognition をリリースしたころ、実は私たちも社内で同じようなものを開発しようとしていました。Amazon Rekognition によって、この新しい高速 AI 機能を運用できるようになりました。以前なら 12 か月かかっていたものが 1 か月を切るようになったのです」
これにより、スタートアップ企業であっても新機能の設計と開発に注力できるようになります。中小企業のクライアントでもすぐさまセットアップが可能で、デジタルファイルのセットをコンパクトに管理できる Bynder Orbit はその一例です。「Bynder Orbit で、数分でセットアップして学習が始められる、よりプロフェッショナルなデジタルファイル管理ソリューションを探している中小企業にアピールしています」 と Keijzer 氏は言います。
「私たちは AWS の大ファンです。当社の開発者が Orbit のような素晴らしい新サービスを開発する時間を AWS が与えてくれたおかげで、当社の顧客基盤をさらに拡大することができたからです」
AWS エンタープライズサポートへのアクセスが日々の技術的なアドバイスの域を超えて、会社全体にも有益であることを証明されたのです。「一般提供前のベータ版の AWS 製品やサービスにもアクセスできるのです」 と Keijzer 氏は言います。「うちのチームは AWS のロードマップと深い関係にあると実感しており、競合他社よりも先に新サービスを試すチャンスを高く評価しています」
アプリケーションのホスティング、および画像分析と動画分析をアプリケーションに追加する方法の詳細についてご覧ください。