Globe Telecom が AWS を利用して 360 度の顧客ビューを開発

Adil 氏は、パーソナライズされたマーケティングアプローチにより、Globe は顧客の信頼を築き、それによって顧客を獲得および維持するとともに、過去の顧客を呼び戻すことができると考えています。これを実現するには、Globe は、ユーザーの好みのチャンネル、消費するコンテンツ、興味、デバイスの利用時間、人口統計学的情報などをより詳細に理解する必要がありました。

「例えば、スポーツの試合のストリーミングに大量のモバイルデータを消費しているお客様がいた場合、パーソナライズされたスポーツデータバンドルを厳選できるようにして、より優れたサービスを提供したいと考えています」と Adil 氏は述べています。

Globe は非常に明確なビジョンを持っていましたが、それを実現するには信頼できるインフラストラクチャが必要でした。同社は、Globe が新しい製品を開発し、さらに重要なこととして、サービスの改善ができるように、チームが顧客を深く掘り下げて理解するための顧客データプラットフォームを構想しました。このビジョンに大きな可能性を見出した Globe は、AWS コンサルティングパートナーである TheDataTeam のサポートを受け、Unified User Profile (UUP) として知られる、顧客の包括的な単一ビューを提供する顧客データプラットフォームの構築に着手しました。

AWS にデプロイした TheDataTeam の Cadenz Profiles (Cadenz) ソリューションは、UUP 開発の基礎を築きました。これにより、Globe は、各サブスクライバーがそのサービスをどのように利用しているかに関する概要を把握できます。

Cadenz は AWS サービスを利用して、リアルタイムデータを大規模に収集および処理し、分析ワークロードを強化して、抽出、変換、ロード (ETL) を簡単に実行しています。これらの機能により、Globe はビジネスユーザーに低レイテンシーのデータアクセスを提供する一方、テラバイト規模のデータも簡単に処理できます。全体的に、これらのメリットにより、Globe はユーザーの行動における変化に対して、より迅速かつ有意義に対応できるようになります。

「今日では、これまで以上に複数の下流アプリケーションや分析機能がリアルタイムの行動データにアクセスできるようになっており、当社はそれぞれのお客様との間で、より関連性の高い有意義なやり取りを実現できるようになりました。メッセージングから、リアルタイムのオファー、製品バンドルなどに至るまで、エンゲージメントをパーソナライズできるのです」と Adil 氏は述べています。

Cadenz のユーザーフレンドリーなインターフェイスにより、Globe のユーザーは日常的なプロセスにプラットフォームを簡単に導入できました。また、すべてのユーザーデータが単一の安全なプラットフォーム上で取得および表示されるため、Globe は顧客の要望やニーズに先んじてより俊敏に対応できるでしょう。

「Globe はロイヤルティを高めるためにお客様を知りたいと真剣に考えていました。当社の高度なお客様インテリジェンスプラットフォームである Cadenz を利用して、これを実現することが目標でした。Cadenz は、AWS が提供する AI および機械学習 (ML) サービスを活用することで、Globe がお客様のデータからより多くの価値を引き出すことを可能にしています」と TheDataTeam の Senior Consultant である Kaushik Chatterjee 氏は述べています。

例えば、Cadenz には、より豊富な顧客プロファイルの構築をサポートする ML モジュールがあります。これにより、Globe は、顧客ごとに高度にパーソナライズされたコンテンツ、製品、サービスを提供できるようになります。

「Cadenz Profiles と AWS を組み合わせることで、当社は強力な顧客インテリジェンスプラットフォームを実現できます」と Adil 氏は述べています。「今日では、当社は毎月 40 倍超の属性を取り込むことが可能となり、より複雑な属性を推論および計算する機能も備えるに至りました」。

2019 年以来、より堅牢なオンボーディングプロセスのおかげで、同社は数百の属性を蓄積し、属性あたりのコストを削減してきました。

豊富なユーザープロファイルと顧客インテリジェンスを自由に利用できる Globe は、パートナーのマーチャントやブランドを適切にサポートしています。UUP のおかげで、Globe はユーザーをマイクロセグメント化し、パートナーのマーチャントやブランドがターゲット顧客により良くリーチできるようにするための実用的なインサイトを提供できます。例えば、配車サービスの新規参入企業が通勤者をより深く理解したい場合、Globe の顧客インテリジェンスプラットフォームは、ピーク利用時間、料金の変更に対するユーザーの反応、最も多く訪問の多い場所など、通勤者が配車アプリケーションをどのように利用しているかに関するインサイトを提供できます。 

「お客様のエクスペリエンスをより有意義なものにするには、当社のプラットフォームを日常業務に簡単に組み込み、組織全体を強化することが重要です。当社のあらゆる活動の中心にあるのはお客様であり、プラットフォームの機能を継続的に改善することで、サービス提供の方法を向上していくことができます」と Adil 氏は締めくくりました。