お客様の導入事例/金融サービス

2023 年
Lenme のロゴ

Lenme が AWS を使用して安全性と信頼性の高い融資プラットフォームを構築

Lenme は、Amazon Rekognition および AWS Identity Verification ソリューションを使用した本人確認とサブスクライバー認証の機能により、融資に変革をもたらしています。その詳細をご紹介します。

迅速化

本人確認が数日単位から数秒単位に

40% 削減

顧客獲得のコスト

80% 最小化

貸付に関連するリスク

改善

貸し手に対する平均デフォルト率

34%

顧客コンバージョン率が向上

概要

サブスクリプションベースのサービスである Lenme では、Amazon Web Services (AWS) を活用してプラットフォームを自動化し、融資業界に変革をもたらしました。このプラットフォームにより、借り手の獲得、確認、評価という長年の課題を解決できています。50 万人を超えるアクティブユーザーを抱える Lenme は、個人の借り手を金融機関、企業、個人投資家、貸し手、データプロバイダーと結び付け、そこから節約された利益を、サービスが十分に受けられていなかったユーザーに直接還元しています。

Lenme プラットフォーム

機会 | コスト削減と融資プロセスの迅速化を実現

米国では 1 億 3,800 万人が経済的に困窮し、短期融資商品を必要としています。こうしたニーズに対応しようと、Lenme は、必要に応じてスケール可能な自動プラットフォームの構築に取り組んでいます。貸し手にとって、顧客の獲得、確認、評価という課題への対処は、常に優先事項であり、コストがかさむ必須のプロセスでもあります。複雑で時間のかかるプロセスであり、多大なコストとリスクが伴うことも少なくありません。Lenme の 最高経営責任者 (CEO) である Mark Maurice 氏は、こう話します。「人工知能と機械学習サービスからなる AWS スイートを導入したことで、顧客を獲得し、正確に確認し、評価するという、融資業界の長年の課題に対処できるようになりました」。同社は、AWS のサービスを利用して、こうした課題に取り組みました。具体的には、Amazon Rekognition Identity Verification API の人工知能 (AI) 機能を使い、わずか 3 回のクリックで借り手の確認と適性の見極めを行います。そのため、数秒以内で極めて正確に顧客を確認できます。Amazon Rekognition は、フルマネージドの AI サービスであり、これを利用すると、カスタマイズ可能なトレーニング済みコンピュータビジョン (CV) の機能によって、画像や動画から情報やインサイトを抽出できます。そのように新しい技術を導入したことで、Lenme は、低コストの商品を提供すると同時に、融資金融業界で、信頼されるリーダーとしての地位を確立しています。

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当社のプラットフォームは、以前よりも高速化され、効率も向上しました。顧客の確認と認証を 3 クリック、数秒で行えるようにもなりました。これにより、貸し手にさらに多くのデータを提供すると同時に、貸付リスクを最大 80% 軽減できます"

Mark Maurice 氏
Lenme、CEO

ソリューション | AI と機械学習でプロセス全体を自動化

モバイル金融サービスでは高い信頼性と可用性が最も重要と考える Lenme は、さまざまなクラウドサービスプロバイダーを調査した後に AWS を選択しました。AWS サービスの機能と成熟度、地域での可用性、コスト削減などの要素も、AWS を選択する際の重要な判断材料となりました。しかも、AWS なら、Lenme のニーズを十分に満たすサービスとソリューションからなる包括的なスイートを利用できます。同社は、Amazon Rekognition、Amazon SageMaker、Amazon OpenSearch Service を基盤にして、本人確認や、借り手の正確な適性見極めなど、今では標準となった一連のサービスを構築し、それらをすべて自動化しました。これにより、貸付リスクの最小化や、デフォルト率の改善も実現できています。Amazon SageMaker は、フルマネージドのインフラストラクチャ、ツール、ワークフローを使用して、事実上あらゆるユースケースに適した機械学習 (ML) モデルを構築、トレーニング、デプロイするサービスです。Lenme は、このサービスを通じて、クラウドにデプロイする ML アルゴリズムを作成し、融資の手動確認プロセスに伴うリスクを最大 80% 最小化すると同時に、データサービスを利用する貸し手に対する平均デフォルト率も改善しました。同社は、OpenSearch も使用しています。これは、検索と分析が可能な、100% オープンソースの分散型かつコミュニティ主導型スイートであり、リアルタイムのアプリケーション監視、ログ分析、ウェブサイト検索といったユースケースに幅広く利用されています。これにより、借り手の銀行データをこれまで以上に正確に分析すると同時に、非構造化データに簡単かつシームレスにクエリを実行できるようになりました。また、Lenme で障壁が取り除かれアクセスが容易になった貸し手が、融資に資金提供したり、Lenme API を使用して Lenme プラットフォームで独自のアルゴリズムと要件を持つサービスをデプロイしたりすることも可能になっています。

成果 | 貸し手にも借り手にも配慮したスピード、正確さ、安全性を確保

Maurice 氏はこう話します。「Amazon Rekognition なら、必要に応じてスケールできるので、今後の見通しや機会を前向きに捉えています。これからも AWS との連携を継続したいと思いますし、AWS の技術を活用して融資業界を大きく変えていくつもりです」。AWS のサービスとソリューションを活用した Lenme のプラットフォームは、融資業界に変革をもたらしています。例えば、クリック 3 回で顧客をすばやく認証できるようになりました。このプラットフォームは、完全に自動化されており、AWS を基盤とする API 技術を Lenme の顧客が活用できるオプションも備えています。同社では、AWS の従量課金制モデルを利用して、必要に応じてスケールし、市場の需要に対応しています。同社の法人顧客が得られる利点には、融資に伴うリスクを最大 80% 削減、新規顧客の獲得コストを最大 40% 削減、新規顧客のコンバージョン率を 34% 改善などがあります。こうしたコスト削減やリスク軽減は、Lenme の融資プラットフォームで AI と ML を用いて自動化し、コスト節約を行うことで実現しています。Lenme が今後も掲げるビジョンは、完全にオープンソースのプラットフォームを構築し、データプロバイダー、貸し手、開発者などが資金調達サービスや金融サービスをデプロイできるようにすることです。AWS を基盤とすることで、Lenme は、成長の可能性と影響力を高めることができました。

Lenme について

2018 年に設立され、サンフランシスコに本社を置く融資プラットフォーム、Lenme は、お金を借りたい人を、少額融資市場への投資を考えている金融機関、融資事業者、個人投資家と結び付ける場所として利用されています。Lenme の使命は、個人が安全なプラットフォームを通じて低コストで安心して貸し借りできるようにすることです。

利用している AWS のサービス

Amazon Rekognition

Amazon Rekognition は、カスタマイズ可能なトレーニング済みコンピュータビジョン (CV) の機能を備えており、これを利用することで、画像や動画から情報やインサイトを抽出し、本人確認やコンテンツモデレーションのソリューションを低コストで実装できます。 

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Amazon SageMaker

Amazon SageMaker は、製品のレコメンデーション、パーソナライズ、インテリジェントショッピング、ロボット工学、音声支援デバイスなど、実際の機械学習アプリケーションの開発における Amazon の 20 年の経験に基づいて構築されています。 

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Amazon OpenSearch Service

Amazon OpenSearch Service を利用すると、インタラクティブなログ分析、リアルタイムのアプリケーションモニタリング、ウェブサイト検索などを簡単に実行できます。

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あらゆる業界のさまざまな規模の組織が AWS を活用してビジネスを変革し、日々ミッションを遂行しています。当社のエキスパートにお問い合わせいただき、今すぐ AWS ジャーニーを開始しましょう。