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MICIN : 医療テックスタートアップの事業成長に向けて AWS のマネージドサービスでアジリティの高い開発を推進

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プロダクトを短期間で世の中に送り出していくうえで、アジャイルで開発できる AWS は欠かせません。患者さんの疾患等、機密性の高い情報を扱うことにおいても、信頼性の高い AWS は頼りになる存在です

原 聖吾 氏
株式会社MICIN
代表取締役 CEO

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オンライン診療サービス『curon(クロン)』の開発、運営を手がける株式会社 MICIN(マイシン)は、2015 年の創業時からアマゾン ウェブ サービス(AWS)を活用。 医療テックスタートアップとして各種情報の保護や安全な管理が求められる中、 AWS Well-Architected Framework Review による継続的なセキュリティ改善や、 AWS Control Tower を用いたアカウント一元管理による統制強化などに取り組んでいます。 さらに、マネージドサービスの Amazon SageMakerAWS Amplify を用いてアジリティの高い開発を進め、短サイクルでサービスを改善しながら成長を続けています。

コロナ禍で進んだ規制緩和により
『curon』の導入が一気に加速

「すべての人が、納得して生きて、最期を迎えられる世界を。」をビジョンに、テクノロジーによる医療変革を目指す MICIN。オンライン医療事業を軸に、製薬企業の医薬品開発支援、デジタル治療に向けたアプリケーション開発などデータを駆使したビジネスを手がけています。オンライン診療サービスの『curon』は、同社が 2016 年にリリースしました。患者はパソコンまたはスマートフォンやタブレットを使って、医療機関の予約から問診、診察、決済、医薬品の配送手続き(院内処方時)までオンラインで完結させることができます。医師も手持ちのパソコンやタブレットで診療を開始することができ、医療機関は初期導入費用と月額費用 0 円で利用が可能です。curon を利用することで、治療継続率の向上、スムーズな診療、通院負担の減少、二次感染防止等、医師にとっても患者にとってもさまざまなメリットがあります。厚生労働省の通達により 2015 年にへき地以外での利用が解禁されたオンライン診療は、当初は対象診療科が限定的だったり、初診から 6 か月以上経たないと使えないなどの制約があったため、普及は限定的でした。ところが、コロナ禍における時限的緩和措置によって状況が一転、感染リスクを下げられるオンライン診療の需要が高まるとともに curon の有用性が広く認知されました。
 
その結果、2021 年 2 月時点で curon の採用クリニックの数は、国内トップクラスの 5,000 件を突破。2021 年 9 月には、東京都医師会が改良型のcuronを活用したコロナ陽性自宅療養者のオンライン診療を開始し、その後も複数の医師会・自治体の採用が続いています。「多くの医療機関から curon が選ばれる理由は、豊富な導入実績と、長年かけて築いてきたお客様との信頼関係、さらに誰でも手軽に利用できる完成度の高いプロダクトにあります」と語るのは、代表取締役 CEO の原聖吾氏です。

サービスの高速リリースに向けて
スケーラビリティが高い AWS を採用

MICIN では 2015 年の設立以来、curon のアプリケーション・データ基盤の他、サービスや事業の IT インフラに AWS を利用しています。その理由は技術者の確保のしやすさと、豊富なマネージドサービスにありました。Head of Engineering and Design を務める塩浜龍志氏は「スピード感を持って高品質のサービスをリリースしていくことを考えた時、選択肢は AWS 一択でした。サービスや事業が急成長していく中、スケーラビリティが高く、ロードバランサーが充実していることも魅力でした」と語ります。

また、医療事業者である MICIN が、IT システムにおいて最も重視しているのがセキュリティです。同社はセキュリティ対策を事業成長の要と位置付け、ガイドラインへの提言、世間への情報発信、医療機関への、“攻めのセキュリティ”を推進しています。2021 年には AWS のログを可視化する AWS SIEM on Amazon OpenSearch Service の構築に着手するとともに、AWS のセキュリティサービスの利活用強化に踏み出しています。

サービス基盤をプラットフォーム化し
データを活用した複合型サービスの提供へ

これらのように、MICIN のビジネスにおいて、 AWS は随所で用いられています。原氏は「プロダクトを短期間で世の中に送り出していくうえで、アジャイルで開発できる AWS は欠かせません。患者さんの疾患等、機密性の高い情報を扱うことにおいても、信頼性の高い AWS は頼りになる存在です」と語ります。

サービス開発の現場では、次々と登場する新たなマネージドサービスを評価すると同時に、AWS の担当者やソリューションアーキテクトの支援体制にも信頼を寄せています。「新たに登場するマネージドサービスはどれも秀逸で、いつもワクワクしながら期待しています。AWS の担当者からは当社の事業特性を理解したうえで、常に新たなサービスを紹介していただいていますので、引き続き AWS の活用レベルを高めていきたいと思います」(塩浜氏)

今後は、継続的に機能を強化しながらさまざまなサービスや事業と連携するプラットフォームを構築する構想を描いています。そのために、各サービスの機能を分解し、疎結合で連携するマイクロサービス化を進めていく方針です。「MICIN のビジョンの実現に向けてそれぞれのサービス基盤を統合し、蓄積したデータを分析しながら、オンライン診療の利用者にデジタル治療を提案したり、保険サービスの利用者にオンライン診療を促したりと、利用者のニーズに沿ったきめ細かなサービスを提供していきます」(原氏)

The concept of distance treatment. Rear view of a woman in bed in pajamas with a smartphone in her hands. A flu patient is watching a medical video blog.

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