
Paytm が Amazon Personalize を利用して、パーソナライズされたレコメンデーションでホームページでの売上を増加
2022 年
金融サービス企業 Paytm は、自社サイトのホームページにパーソナライズされたレコメンデーションを実装することで、同社の e コマースサービス Paytm Mall の売上を増加させ、クリックスルー率を高めたいと考えていました。このレコメンデーションモデルを作成するには、Paytm Mall で小売商品を購入する、1 日あたり 1,000 万人を超えるアクティブユーザーを分析してレコメンデーションを提案するための堅牢な機械学習 (ML) ソリューションが必要でした。
Paytm は Amazon Web Services (AWS) に目を向け、フルマネージド ML サービス Amazon Personalize を利用して、各顧客のためにレコメンデーションを生成するパーソナライゼーションモデルを作成しました。Amazon Personalize により、デベロッパーは、Amazon.com がほぼリアルタイムのパーソナライズされたレコメンデーションに使用するのと同じ ML テクノロジーを使用してアプリケーションを簡単に構築できます。ML の専門知識は必要ありません。Amazon Personalize を利用することで、Paytm は顧客が商品を見つけやすくしながら、Paytm Mall ホームページでの売上とクリックスルー率を高めることができました。


Amazon Personalize を利用することで、売上コンバージョンを改善するためのアプローチ全体にイノベーションを起こし、革新することができました。
Ankur Gogate 氏
Paytm、Technical Lead
ユーザーレコメンデーションのパーソナライズ
Paytm は、インドを拠点とするデジタル決済、e コマース、および金融サービスのプロバイダーです。現在、同社は 1,700 万を超える販売業者をサポートしており、1 日に何百万人もの個人が、公共料金、食料品、映画のチケットなどの支払いに使用しています。Paytm のサービスには、旅行予約、保険、小売 (Paytm Mall) などがあり、これらはすべて Paytm アプリケーションに含まれています。同社は、閲覧履歴に基づいて Paytm Mall ホームページでパーソナライズされたレコメンデーションをユーザーに提示する ML モデルを作成したいと考えていました。それまで、同社にはユーザーレベルでパーソナライズされたレコメンデーションサービスはありませんでしたが、関連商品のレコメンデーションのウィジェットはありました。
同社は社内ソリューションを作成するオプションを調査しましたが、最終的に Paytm は Amazon Personalize を利用する方が実装が迅速で、ターンアラウンドタイムも短いと判断しました。Paytm はアプリケーションのデプロイのために既に AWS を利用していたため、環境に精通していました。同社は 2021 年 5 月に Amazon Personalize の実装を開始し、パーソナライズされたレコメンデーションモデルは 2021 年 9 月に稼働を開始しました。Paytm は移行中に Amazon Personalize のエンジニアリングおよびサポートチームからサポートを受けました。「特に開発の初期段階では、AWS チームから優れたサポートを受けました」と Paytm の Technical Lead である Ankur Gogate 氏は述べています。
Amazon Personalize を利用したセールスコンバージョンの向上
Paytm は、Amazon Personalize や他の AWS サービスを利用して、ユーザーデータを収集してレコメンデーションモデルに適用し、Paytm Mall に 1 日にアクセスする 1,000 万人を超えるユーザーそれぞれに、独自のコンテンツ提案を生成します。パーソナライゼーションモデルを強化するデータ出力を供給するために、Paytm は、社内の Java ベースのアプリケーションと、大規模な分散データ処理ジョブ、インタラクティブな SQL クエリ、オープンソース分析フレームワークを使用した ML アプリケーションを実行するためのクラウドビッグデータサービス Amazon EMR を利用しています。ユーザーデータは Amazon EMR を通じて処理された後、Amazon Personalize に送信され、パーソナライゼーションモデルを通じて実行されます。パーソナライゼーションモデルは、ホームページにプッシュされるパーソナライズされたレコメンデーションの結果を返します。レコメンデーションにより、Paytm Mall の各訪問者のために個別のエクスペリエンスが提供されます。「パーソナライゼーションは、ユーザーが可能な限り最小限のクリック数で必要なものを入手するのに役立ちます」と Gogate 氏は述べています。「Amazon Personalize を利用したパーソナライゼーションにより、個々の選択と好みに基づいて、あらゆるユーザーのために独自のアプリケーションを作成できます」。
パーソナライズされたレコメンデーションモデルを追加して以来、Paytm では Paytm Mall ホームページからのコンバージョン率が 5.5~6% に達しています。比較すると、Paytm が以前に関連商品のレコメンデーションのために使用していたウィジェットのクリックスルー率は 1.8~2% でした。「このコンバージョン率は、当社がこれまで使用したどのレコメンデーションモデルよりも高いです」と Gogate 氏は述べています。「これらのレコメンデーションはホームページに表示されるため、ユーザーは必要な商品をその場で入手することが可能です。これは、ホームページ自体からの総注文数と販売量の増加に役立ちました」。 また、レコメンデーションソリューションの実装は、ホームページのコンバージョン率に関するメトリクスをそれまで収集していなかった Paytm にとって、ホームページでのアクティビティをより適切に測定するのに役立ちました。
Amazon Personalize の利用は、Paytm のビジネスとしての俊敏性を高めるとともに、同社がイノベーションを継続するのに役立ちました。「ユーザーパーソナライゼーションが稼働し始めた後、Amazon Personalize を他の新しいソリューションといかに迅速かつ簡単に統合できるかを実感しました」と Gogate 氏は述べています。Paytm は、ブランドベースのレコメンデーションを表示するための別のソリューションを作成することを検討していました。ゼロから何かを構築する代わりに、チームは Amazon Personalize を利用し、既に作成されていたものを再利用して、ベータ版を迅速に稼働させることができました。現在テスト中のこの新しいブランドベースのレコメンデーションモデルは、以前にアプリケーションでユーザーによる何らかのアクションがあったブランドに基づいてレコメンデーションを提供します。ベータ版は Amazon Personalize を利用してわずか 1 か月で実装されましたが、チームは同様のモデルを社内で作成するとその 2 倍の時間がかかるだろうと見積もっていました。「当社では、Amazon Personalize を利用した非常にシンプルなプラグアンドプレイアプローチを目の当たりにしています」と Gogate 氏は述べています。「これは、企業として新しいレコメンデーションモデルをユーザーに迅速に提供できるようになる上で非常に役立ちます」。
他のビジネス領域へのパーソナライゼーションの拡大
Paytm は、Paytm Mall 以外にも、将来的にアプリケーションでパーソナライゼーションを実装できる領域を探しています。「Amazon Personalize を導入したことで、Paytm でパーソナライゼーションを実装するための新たなスペースが生まれました」と Gogate 氏は述べています。「Paytm は近いうちに、旅行や保険など、他のビジネス分野でより良い結果を得るために、ユーザーパーソナライゼーションを使用できるさまざまな方法を検討し始めるかもしれません」。 さらなるパーソナライゼーションによろ、Paytm は、顧客が求めているサービスや商品を効率的に入手するのをサポートしたいと考えています。
Paytm は最終的に、売上の増加だけでなく、新たな機会からも恩恵を受けることができました。「Amazon Personalize を利用することで、売上コンバージョンを改善するためのアプローチ全体にイノベーションを起こし、革新することができました」と Gogate 氏は述べています。
Paytm について
Paytm は、インドのモバイルインターネット企業である One97 Communications の消費者ブランドです。金融サービス企業として、Paytm は数百万の消費者と販売者に、フルスタックの支払いおよび金融ソリューションを提供しています。
AWS の利点
- ホームページの売上コンバージョン率が 5.5%~6% に増加
- Paytm Mall ホームページからの総売上が増加
- 顧客が少ないクリック数で必要なものを見つけるのをサポート
- 社内ソリューションを構築するのにかかる半分の時間でベータ版 ML モデルを実装
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