VSC Technologies は、フランス国鉄 (SNCF) の子会社で、長距離および高速パッセンジャーサービスを取り扱う SNCF オンライン旅行業者 Voyages-sncf.com を運営しています。パリ郊外に拠点を構え、170 人以上の社員を抱える VSC は、カスタマーの鉄道ニーズに対応する完全なテクノロジーソリューションとサービスを提供し、鉄道予約に必要不可欠なアプリケーションをホストしています。
2009 年、Voyages-sncf.com は 24 億ユーロものビジネスボリュームを管理し、1 か月あたりのユニークビジター数は 1,000 万を超えていました。このボリュームに対応するため、VSC チームは新しい戦略的ソフトウェアプロジェクトを改善するためのベンチマークプラットフォームを必要としていました。つまり、トランザクションコンテキストで使用し、ほぼリアルタイムで更新することで大量のビジネストランザクションをモデル化する、データウェアハウスアプリケーションです。当時のプロバイダーは、このプラットフォームの提供に 8 か月を必要としました。VSC のパートナーである Ysance がアマゾン ウェブ サービス (AWS) を代替案として推奨したところ、VSC はすぐに検討に入りました。
AWS は、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)、Amazon Elastic Block Storage、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) によるテストプラットフォームとして統合され、VSC の顧客は開発時のパフォーマンステストにそのプラットフォームを使用しました。このテストプラットフォームはターゲットのサービスプラットフォームと同一で、Apache Tomcat と MySQL をフロントエンド層に配置し、Oracle、Oracle Data Integrator、複数の Java バッチアプリケーションをバックエンド層に配置していました。
アプリケーションのベンチマークには Apache JMeter と Apache Cactus を使用しました。
VSC チームは、プラットフォームを AWS に変更するとき、さまざまなハードウェアパフォーマンスに合わせて調整する必要があることに気付きました。そこで、アプリケーション設計に柔軟性を持たせ、ディスク I/O とネットワーク I/O のパフォーマンスの可視化から離れることを学びました。
VSC Technologies 副本部長、Pierre Matuchet 氏は、AWS のシンプルさと柔軟性を気に入っています。特に Matuchet 氏が引き合いに出しているのが市場投入までの時間の短さです。VSC では、新しいサービスのテストが通常のプロバイダーソリューションではロールアウトのわずか 1 か月前だったのに対し、AWS を利用することで 3 か月前にテストできるようになりました。また、Matuchet 氏は AWS を利用すれば配信の際の IT インフラストラクチャのリスクも軽減されることにも注目しています。
AWS の使用によるテストプラットフォームの成功を受けて、VSC チームは、メインフレームやトランザクション性の高いデータベースへのリンクなど、より複雑なアプリケーションに合わせて開発インフラストラクチャを拡張するための PoC (実証支援) を計画しました。
VSC では、AWS の柔軟性、成熟性、可用性を高く評価しています。「AWS のおかげで、当社はその俊敏性を利用してキャパシティーをオンラインで拡大し、新しいソフトウェアを早い段階でテストできるようになりました」と Matuchet 氏は述べています。「これが、ソフトウェアプロジェクトの成功につながったのです」
AWS のウェブアプリケーション向けサービスの詳細については、ウェブアプリケーション詳細ページ http://aws.amazon.com/web-mobile-social を参照ください。