投稿日: Aug 31, 2017
Application Load Balancer で、インスタンス ID に加えて IP アドレスをターゲットとして使用して、AWS リソースにトラフィックを分散できるようになりました。また、ロードバランサーを実行している VPC 外のリソースに対しても、IP アドレスをターゲットとして使用して、負荷分散できます。これには、ピア接続された VPC、EC2-Classic、オンプレミスのロケーションに配置されたリソースのうち、AWS Direct Connect や VPN 接続を使用してアクセスできるものが含まれます。1 つのロードバランサーを使用して AWS とオンプレミスのリソースの間で負荷分散すると、クラウドへの移行、バースト、フェイルオーバーが容易になります。
この機能がリリースされるまではインスタンス ID のみがターゲットとして使用されており、EC2 インスタンスがトラフィックを受信できるのは、プライマリの IP アドレスやネットワークインターフェイスに配置されたロードバランサーからのみでした。このシステムでは、アプリケーションごとに別の IP アドレス、ネットワークインターフェイス、セキュリティグループが必要な場合に、複数のアプリケーションを同じインスタンスで運用することが困難でした。IP アドレスをターゲットとして使用すると、この制限がなくなります。ロードバランサーから、1 つのインスタンスに配置された複数のネットワークインターフェイスにルーティングできるようになるためです。また、IP アドレスを使用した負荷分散では、マイクロサービスを使用したアーキテクチャの柔軟性も向上します。各アプリケーションターゲットでランダムなポートではなく既知のポートを使用できるようになり、アプリケーション間の通信がシンプルになるためです。この機能ではオンプレミスリソースに負荷分散できるため、ハイブリッドアーキテクチャにも対応しています。
現在、IP アドレスを使用した負荷分散は、リージョンを問わず、既存および新規のすべての Application Load Balancer で利用できます。利用を開始するには、AWS マネジメントコンソール、AWS コマンドラインインターフェイス (CLI)、AWS SDK を使用できます。