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「新規事業を加速させるAmplifyの魅力を探る」 – AWS Amplify Conference 2026 開催報告

この記事は、Amplify Japan User Group の池田 健人 氏 (@ikenyal) に寄稿いただきました。


こんにちは、AWS Community Builder 兼 AWS User Group Leaders、そしてAmplify Japan User Groupの運営メンバーであり「AWS Amplify Conference 2026 by Amplify Japan User Group」の実行委員長の池田(@ikenyal)です。

2026年1月20日(火)、Amplify Japan User Groupは日本で初となるAWS Amplifyの年次カンファレンス「AWS Amplify Conference 2026 by Amplify Japan User Group」を目黒セントラルスクエアにて開催しました。どうやら、日本初だけでなく、世界でもAWS Amplifyの年次カンファレンスは初のようです。

構想から準備まで、運営チーム一丸となって走り抜けたこのイベント。当日は多くの方にご来場いただき、まさに「Amplifyの熱量」が凝縮された1日となりました。

今回は、初開催となった「AWS Amplify Conference 2026 by Amplify Japan User Group」の目的と当日の様子をお伝えします。


開会挨拶(Amplify Japan User Group・カンファレンス実行委員長 池田 健人・アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 常務執行役員 技術統括本部長 巨勢 泰宏)

イベント当日の開会挨拶にて、本カンファレンスの目的をお伝えしました。

  • 開催日時:2026年1月20日(火) 10:00–17:00・懇親会 17:30–19:30
  • 会場:目黒セントラルスクエア 21F セミナールーム
  • 主催:Amplify Japan User Group

Amplify Japan User Group主催となる初のAmplifyの年次カンファレンスが始動し、今回がその初回です。

「AWS Amplify Conference 2026 by Amplify Japan User Group」では「新規事業を加速させるAmplifyの魅力を探る」というテーマを掲げています。

Amplifyは「スタートアップでリソースが少ない環境でもアプリケーションを作れるもの」と思われることも多いですが、エンタープライズ企業・大企業においても、社内の新規事業の立ち上げや効果検証を高速に実施する武器としても大いに役立ちます。

今回のカンファレンスでは、是非そのような大企業の方々にもAmplifyの良さ・有用性を感じ取っていただき、このAmplifyのユーザーコミュニティをスタートアップ・エンタープライズの垣根なく拡大させて盛り上げていきたい思いもこめたテーマです。

なお、スライドでも利用しているカンファレンスのロゴですが、海外からも「日本のAmplifyカンファレンス行きたい」と思ってもらえるよう、「日本らしさ」を意識し、カタカナや富士山をあしらい、Amplifyのモチーフのロケットを添えたデザインになっています。

カンファレンスは1日かけてAmplifyの理解を深め、明日からの活用イメージを持っていただけるよう、様々なコンテンツをご用意しました。

午前のハンズオンでまずは体験していただき、午後には米国からAmplifyの開発を行っているプロダクトチームによる登壇や、実際にAmplifyを活用している企業の事例・ノウハウを学べる時間をご用意しました。また、最後には懇親会も開催しました。

※当日は都合により一部登壇者・登壇内容に変更がありました

そして、開会挨拶の締め括りとして、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 常務執行役員 技術統括本部長の巨勢さんからご挨拶・メッセージをいただきました。ご挨拶の後、ハンズオンの様子もご覧になったり、本カンファレンスに強い関心を抱いていただいていたのが印象的であり、実行委員長として感慨深い光景でした。


ハンズオン(講師:Amplify Japan User Group 足立 優司)

午前中のコンテンツはハンズオン。

Amplify Japan User Group運営の足立が講師を務めました。この日のために足立が中心となり、ハンズオンの内容を作成しました。

この「AWS Amplify Gen2 ハンズオン ― Dev ToolとAIが変える、次世代アプリケーション開発体験 ―」というハンズオンでは、AWS Amplify Gen2を用いて、ログイン機能付きのTodoアプリケーションを実装しながら、フロントエンドからバックエンド、デプロイまでの一連の開発フローを体験できるよう設計されています。

ハンズオン資料は公開されていますので、是非体験してきてください。

https://github.com/ototrip-lab/amplify-gen2-workshop

本ハンズオンのポイントは大きく三つあります。

1. Amplify Gen2を「実装レベル」で習得

宣言的なバックエンド定義、フロントエンドとの連携、開発フロー全体を実際に手を動かしながら学べます。

Qiitaなどで公開されているAmplify Gen2の最新記事を読んで「何をしているのか」「なぜこう書くのか」が理解できる状態を目指します。

2. Dev Tool開発体験(Kiro × AWS MCP サーバー)

Kiro CLIとAWS MCPサーバーを組み合わせた、AI支援を前提とした最新のdev toolチェーンを実プロジェクト形式で体験できます。

  • AIによるガイド付き実装
  • Amplify Gen2の設計・実装を考えながら進める開発体験
  • 単なるコード生成に留まらない、実務を意識したAI活用

「AIをどう開発に組み込むか」を具体的に掴める内容です。

3. 事前準備はアカウント登録だけ

参加前に必要なのは、以下の三つのアカウントを用意するだけです。

  • AWSアカウント
  • AWS Builder ID
  • GitHubアカウント

GitHub Codespacesを利用するため、ローカル環境構築や複雑なセットアップは不要です。 すぐにハンズオンに集中できます。

特に、三つ目に挙げた事前準備の簡略化はワークショップ形式のハンズオンでは非常に重要なポイントです。当日は実際に手を動かす時間が一番大切なため、可能な限り準備に困らないよう意識したハンズオン設計になっています。


Amplifyセッション

午後のセッションは「Amplifyセッション」と「事例紹介セッション」の二部構成です。最初に「Amplifyセッション」としてAmplifyに関する知識を習得したうえで、後半の「事例紹介セッション」でより具体的なイメージを掴められるよう構成しています。

Amplify入門(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 稲田 大陸)

SA 稲田さんからは「AWS Amplify入門 仕様からリリースまで一気通貫 生成AI時代のフルスタック開発」というテーマでAmplifyを用いたモダンな開発の流れを伝える内容でした。

Kiroの由来が「岐路」だという話は聞いたことありましたが、それはプロジェクトのコードネームがそのままプロダクト名になったこと。Kiroのお化けキャラクターは開発中に社内でも極秘開発されていた際に「バレないようにお化け」にしていたものが、これもそのまま公式のキャラクターになったこと。Kiroが「AWS Kiro」でも「Amazon Kiro」でもないのは、AWSに関係なく幅広く使えるツールであることを示すために何も頭につかない「Kiro」になったこと。公式ドキュメントからは知ることのできない、たくさんのKiroトリビアも披露していただきました。

https://speakerdeck.com/inariku/aws-amplify-conference-2026-shi-yang-kararirisumade-qi-tong-guan-sheng-cheng-ai-shi-dai-nohurusutatukukai-fa

コミュニティ紹介(Amplify Japan User Group・カンファレンス実行委員長 池田 健人)

本カンファレンスを主催するコミュニティ「Amplify Japan User Group」の紹介をしました。

「Amplify Japan User Group」はAWS Amplifyの利用者・開発者が主体となり、相互にAWS Amplifyの利用・開発をサポートするために、主に日本国内で活動するグループです。

2020年にコミュニティSlackがAWS主導で開設され、2021年にコミュニティのWebサイトが開設されました。

そして、このコミュニティは日本で三つしかないAWS公認コミュニティの一つだというのも特徴です。

コミュニティでは主に三つの領域の活動をしています。

一つ目が「交流の場の提供」です。

Amplify利用者、なかにはコントリビュータの人もいたりしますが、その参加者が交流、質問、相談をできる場として用意しています。

コミュニティの初期の頃はSlackで提供していましたが、運用上Slackも無料プランを使わざるを得ない状況だと過去ログが見えなくなる点が懸念として上がり、今も継続しているDiscordに移行しました。

イベント情報もDiscordでご案内しますので、是非Discordにご参加ください。

https://discord.gg/2wVQ2D53Na

二つ目は「情報の提供」です。

Webサイトを公開しており、イベント情報、イベントレポート、学習リソースなどの情報をまとめています。

なお、このサイトは管理者が一方的に情報提供をするものではなく、コミュニティ全体で作り上げていくものなので、是非コンテンツ追加のPull Requestをお願いします。

そのようなPull Requestも立派なコミュニティ参加ですので、お気軽にトライしてみてください。

https://aws-amplify-jp.github.io/

そして三つ目が「ミートアップ・カンファレンスの開催」です。

年に数回のオンラインミートアップの開催と、年に1度のオフラインカンファレンスを提供しています。

ミートアップに関しては登壇者を募集する形式なので、Amplifyを使ってみて得られた知見やノウハウを是非発表してみてください。

ここまででご紹介したDiscord、イベント、登壇に関するリンクはこちらの通りですので、是非コミュニティ活動にご参加ください。

そして、これらを支えるのがコミュニティの運営です。

本カンファレンスの開催も含め、全員ボランティアで運営をしています。

以前にこの運営体制の記事を出したので是非ご興味ありましたらご覧いただければと思います。

https://zenn.dev/ikenyal/articles/75637f3d3ce52a

また、本カンファレンスですが、ここに掲載している運営メンバーを中心にAWSの社員の方々にもご支援・ご協力いただいて開催できております。改めて関係者の皆さま、そして参加者の皆さまに感謝の意を表します。

The Future of Amplify Gen2 And How We’re Bringing Everyone Along(AWS Amplify Product Team, Senior Product Manager Praneeta Prakash・Software Development Manager Joey Wang)

米国から来日中のAmplifyプロダクトチームのPraneetaさんとJoeyさんによる講演です。

英語による講演でしたが、Zoomのリアルタイム翻訳とDiscordによる要約による言語サポートを実施しました。

Joeyさんからは、まだまだAmplify利用者としてもGen1利用者が多いなか、Gen2の特徴を改めて伝えるものでした。

そして、まだ公開された間もないGen1からGen2へのマイグレーションツールの紹介もありました。

https://github.com/aws-amplify/amplify-cli/blob/gen2-migration/GEN2_MIGRATION_GUIDE.md

Praneetaさんからは、Amplifyのロードマップに関するメッセージがありました。

生成AIの進歩によってAmplifyはどう変化していくのか。AmplifyはGen2ではAWS CDKをネイティブサポートしています。それによって、AIがより読みやすくなり、AIからの利用が容易になっています。

CDKとAmplifyは距離の近い隣のチームで開発されています。CDKを初日で分かる人は少ないかもしれませんが、AmplifyはAWSを知らなくても使えるようにしていくことを引き続き目指していきます。


事例紹介セッション

午後の後半は「事例紹介セッション」として、実際にAmplifyを利用している企業・プロダクトの事例紹介を行いました。

サイトの本番公開までにあと2ヶ月しかなかった時(株式会社すかいらーくホールディングス 福田 誠)

すかいらーくホールディングス 福田さんからは、リリースまでに2ヶ月という期間しかない状況において、Amplifyによってそれをどう実現したかというお話でした。

そして、福田さんは午前のハンズオンに参加され、その時間に開発したルーレットで会場参加者向けにプレゼント企画も実施していただきました。

ADRで「なぜ」を残す開発:AWS Amplifyで実現した薬局のWEB問診票(株式会社エムティーアイ Leinikka Marko Kristian)

エムティーアイのLeinikkaさんの発表です。

ADRを残す大切さや、Nuxtのサポートやプレビュー環境の自動構築等のAmplifyを選定した理由を、許容したポイントも添えて紹介いただきました。

クラウド知識ゼロからAmplifyで始める新規事業サービス開発(三菱電機株式会社 的場 祐弥)

三菱電機の的場さんからは、AWSもクラウドもReactも、何も知らない状態からAmplifyで新規事業へ挑戦してリリースまで果たし、そこからより深いAWSの理解や継続開発につなげていったお話をいただきました。

初めてのモバイルアプリ内製化:Amplifyを用いたバックエンド開発の道のり(シチズン時計株式会社 Rudolf Yoga Hutama・シチズン・システムズ株式会社 浅原 一葉)

シチズン時計のRudolfさんとシチズン・システムズの浅原さんによる発表です。

外部委託していたアプリを内製化する際に、育成のためにフロントエンド開発とバックエンド開発の期間を分けて開発する計画を策定。結果としては1ヶ月の開発期間の短縮に成功し、その短縮できた期間でスコープ外にしていたログイン機能を追加開発を実現させました。

質疑応答

当初予定していたピュアポムメディアラボ 青木さんが都合により来場が間に合わなくなり、質疑応答の時間を設けました。

予定していなかった質疑応答コーナーですが、会場からは続々と質問をいただき盛り上がりました。笑顔もあふれる質疑応答の時間になりました。

懇親会

イベントの最後は懇親会も開催。参加者・登壇者・運営が一緒になって会話や食事を楽しみました。


おわりに

今回は年次カンファレンスの立ち上げという貴重な体験をすることができました。結果として、多くの皆さまに参加いただき、楽しんでいただけて一安心しております。参加者アンケートでも、5段階のうち、すべての回答が4以上の評価でした。さらには7割の方に5点満点評価をいただきました。

これも、参加いただいた参加者の皆さま、登壇者の皆さま、そして運営メンバーだけでなくご支援・ご協力いただいたAWSの皆さまのおかげです。

来年はさらにパワーアップしたカンファレンスになるよう頑張りたいと思います!

著者について

池田 健人 池田 健人(Ikeda, Kento)
AWS Community Builder、AWS User Group Leaders。Amplify Japan User Group 運営メンバー、AWS Amplify Conference 2026 実行委員長。
和智 大二郎 和智 大二郎(Wachi, Daijiro)
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト