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AWSとSAPがIoTの相互運用性ソリューションを発表

プリンシプルパートナーソリューションアーキテクトを務めるKK Ramamoorthyとプリンシプルプロダクトソリューションアーキテクトを務めるBrett Francisの共著です。

本日5月9日、SAPは、Amazon Web Services (AWS)とのIoT領域でのコラボレーション、およびSAP Leonardo IoTとAWS IoT Core間の相互運用性の一般提供開始を発表しました。この新しいコラボレーションにより、AWS IoTプラットフォームが持つグローバルなスケーラビリティとSAP Leonardo IoTを活用したビジネスプロセスを使用して、IoTソリューションを簡単かつコスト効率高く展開することができます。このコラボレーションは、2つの新しい相互運用性オプションを提供します。

SAP Leonardo IoTにAWS IoT Coreを統合する「クラウド・ツー・クラウド・オプション」は今すぐ利用可能です。このオプションを使用すると、ボタンをクリックするだけのAWS IoTとSAP S/4HANAのようなバックエンドのインテリジェントスイートソリューションを接続するSAP Leonardo IoTソリューションを開発できます。SAP Leonardo IoTに展開されたデバイスモデルはAWS IoTのデバイスレジストリに同期され、SAPビジネスプロセスと1対1の接続を確立します。コードを1行も書かずに、IoTセンサーからの顧客データをAWS IoTプラットフォームで受け取り、モノのモデルによって確立されたビジネスルールに基づいて集計し、SAP Leonardo IoTに通知します。

エッジ・ツー・エッジ・オプション (近日予定)」は、AWS IoT Grenngrassでローカルに実行するSAPビジネスプロセスを可能にします。SAP Leonardo IoT Edgeを基盤とするEssential Business Function (EBF)モジュールは、AWS IoT Greengrass環境内で動作し、レイテンシーを短縮しながら、帯域幅と接続性の使用を最適化します。EBFモジュールは、インテリジェントエンタープライズのビジネスプロセスをエッジまで拡張します。

クラウド間の相互運用性がAWSとSAPクラウドソリューションの両方のパワーを兼ね備えているとしても、お客様はクラウドのパワーをエッジにも持ってきたいと考えています。お客様は、デプロイやセキュリティのためのコントロールプレーンとしてクラウドを使用しながら、データをローカルで測定、検知、処理することを検討しています。これは、インターネット接続が不十分であるか、まったくないビジネスプロセス、または機械学習の推論の実行のようなほんの一瞬のローカル処理を必要とするビジネスに特に当てはまります。企業は、AWS IoT Greengrassを使用して、ローカルデータ接続が失われないようにすることができます。そして、AWS IoT Coreを使用して、複数のリモート施設からのデータを処理、集約できます。

このコラボレーションにより、SAPは、SAP Leonardo IoT Edgeを基盤としたSAPのEBFモジュールの機能をAWS IoT Greengrassに提供します。私たち共通のお客様は、強力なSAPエッジソリューションを展開するためのコントロールプレーンとしてAWS IoTを今すぐ使用できます。例えば、オイル&ガス会社は、AWS IoT Greengrassを使用して石油掘削装置のさまざまなセンサーからデータを取得し、SAPのEBFモジュールを使用してビジネスプロセスをローカルで実行することができます。

企業は、プロセス効率を改善し、コストを削減し、コンプライアンス要件を満たし、そしてリアルタイムにデータにアクセスすることによって新しいビジネスモデルを開発する方法を常に模索しています。IoTセンサーによって生成されたデータは、貴重な洞察を提供し、基幹業務の所有者が有意義な決定を迅速に下すのに役立ちます。AWS IoTを使用して、アナリストがシードデータを取得するのにかかる時間を数日から数分に短縮した、Bayerの一部門であるBayer Crop Scienceについて考えてみましょう。他の多くのお客様が、同様のビジネス上の利点を見ています (ケーススタディを参照)。

ただし、IoTセンサーから生データを収集することは、そのデータにビジネスコンテキストがない場合、すぐに「ノイズ」になります。この問題は、企業が何百万、何十億ものセンサーを展開するにつれて急激に増大します。今日まで、このようなお客様は、センサーデータとビジネスコンテキストを結び付けるための高価なカスタムソリューションを構築する必要があり、そしてデータを分別するためにIoTプラットフォームとビジネスソリューションの間に複雑なカスタム統合を構築する必要がありました。

AWSとSAPは、共通のお客様がソリューション間の複雑なカスタム統合を気にせずに、大規模にIoTソリューションを展開できるようにしました。例えば、AWS IoTを使用して、製造会社は生産ラインの機械にセンサーを展開、セキュリティ保護、管理できます。その後、センサーテレメトリデータを取り込み、それをSAP Leonardo IoTにシームレスに送信して、資産の利用状況を判断し、予防保守のニーズを分析し、プロセスの最適化を見極めるためのビジネスルールを適用できます。

以下は、クラウド間およびエッジ間の相互運用性オプションの両方のハイレベルアーキテクチャです。

interoperability options diagram

クラウド間統合

SAP Leonard IoTとAWS IoTの相互運用性は、SAP Leonardo IoTプラットフォームとAWS CloudFormationによって自動的にプロビジョニングされる一連のAWSリソースを使用することによって実現されます。これらのリソースにより、デバイスのテレメトリデータの取り込みが可能になり、AWS IoT ルールエンジンのルールを使用してAmazon Kinesis Streamsにデータをストリーミングできます。

Amazon Kinesisでストリーミングされたデバイスデータは、AWS Lambda関数によって取得され、さらにビジネスルールとアプリケーション統合が実装されているお客様固有のSAP Leonardo IoTのエンドポイントに送信されます。実行ログとエラーログはAmazon CloudWatchに書き込まれます。

相互運用性は、AWSクラウドとSAP Leonardo IoTのセキュアストアを使用してクロスアカウント認証を自動的に設定します。初期設定が完了したら、SAP Leonardo IoTのThing Modelerを使用してモノのモデルを作成し、それをAWS IoTに同期し、一致するAWS IoT モノを作成できます。

お客様は、AWS IoT Device Managementの機能を使用して、物理デバイスのオンボード、監視、追跡、管理を行うことができます。デバイスがテレメトリ情報をAWS IoT Coreに送信開始すると、テレメトリ情報は初期セットアップ中に作成されたリソースを使用して、SAP Leonardo IoTとシームレスに統合されます。

エッジ間統合 (近日予定)

AWS IoT Greengrassは、AWSをエッジデバイスに拡張して、管理性と耐久性のあるストレージ用にクラウドを活用しながら、デバイスが生成したデータに基づいてローカルで実行できるようにします。エッジ・ツー・エッジ・オプションを使用すると、AWS IoT Greengrass内でSAP Leonardo IoT Edgeを基盤とするEBFモジュールを実行することで、SAPが提供するビジネスプロセスのサポートを拡張することもできます。

AWS IoT Coreをデプロイやセキュリティのコントロールプレーンとして使用することで、AWS IoT Greengrass内にEBFモジュールを展開できます。一度展開されれば、デバイスのテレメトリデータはAWS IoT GreengrassからローカルのEBFモジュールのエンドポイントに直接ストリーミングされます。そして、EBFモジュールはローカルのビジネスルールを呼び出すか、またはさらなる処理のためにSAP Leonardo IoTのクラウドエンドポイントを呼び出すことができます。

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翻訳はPartner SA 河原が担当しました。原文はこちらです。