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Elastic Network Adapter – Amazon EC2 向けの高性能パフォーマンスネットワークインターフェイス
AWS をご利用されているお客様の多くは、複数の EC2 インスタンスに渡り密結合のシステムを作成し、利用可能なすべてのネットワーク帯域幅を有効に活用されています。本日、AWS はこの非常に一般的なユースケースを対象に、今まで以上に優れたサポートを提供する Elastic Network Adapter (ENA) をリリース致しました。新しい X1 インスタンスタイプを対象とする ENA には追加費用もなく、プレイスメントグループ内で使用した場合、低レイテンシーで安定したパフォーマンスを最大 20 Gbps でご提供します。ENA のメリット
ENA は X1 インスタンスで見られる最新のプロセッサと合わせて運用できるように設計されています。こうしたプロセッサは多数の仮想 CPU (X1 の場合は 128) を含むため、ネットワークアダプターなどの共有リソースを効率的に使用することが重要です。高いスループットやパケット毎秒 (PPS) のパフォーマンスを提供しながら、ENA は数々の方法でホストプロセッサのロードを最小限に抑えます。以下の例をご覧ください。
- チェックサム生成 – ENA はハードウェアの IPv4 ヘッダーチェックサム生成と TCP / UDP の一部のチェックサム生成を処理します。
- マルチキューデバイスインターフェイス – ENA は複数の配信を使用し、キューを受信して内部のオーバーヘッドを削減します。
- 受信側による実行 – ENA は適切な vCPU が処理するように着信パケットを誘導します。これにより障害を回避しキャッシュの有効性を高めることができます。
こうした機能は可能な限りプロセッサのワークロードを軽くし、ネットワークパケットと生成または処理を行う vCPU 間で短く効率的なパスを作成するために構築されています。ENA の使用
X1 インスタンス間で 20 Gbps のパフォーマンスを実現するには、プレイスメントグループから起動してください。ENA のその他のメリットは、低レイテンシーや安定したパフォーマンスをインターネットやプレイスメントグループ外からの通信においても提供することです。新しい ENA ドライバは最新の Amazon Linux AMI でご利用いただけます。また、近日中に Windows AMI にも対応する予定です。お客様自身の AMI での利用につき、ソースフォーム (Linux および Windows) でもご使用いただけます。ドライバは Intel の Data Plane Developer Kit (DPDK) を使用してパケットプロセスのパフォーマンスやスループットを高めます。ご自分で AMI を作成される場合は、 enaSupport
の属性を設定してください。 コマンドラインからの作成については次をご覧ください。
$ aws ec2 modify-instance-attribute --instance-id INSTANCE_ID --ena-support true
ENA をサポートしていないインスタンスで AMI を使用することもできます。今後のプラン
上記の通り、現在 ENA は X1 でご利用いただけます。今後 EC2 インスタンスタイプでも使用可能になる予定です。