SAP Concur が Amazon EC2 を使用して 85,000 を超える SQL サーバーデータベースを約 8 か月で移行

SAP Concur は、世界中の 65,000 を超える顧客に経費、請求書、旅行予約を管理するためのソリューションを提供しています。同社は毎月、3,000 万件を超える経費報告と 500 万件の予約を生成しています。

テナント固有のデータベースとマルチテナントデータベースをサポートする SAP Concur のアーキテクチャは複雑です。同社はインフラストラクチャを統合してイノベーションと拡張に注力したいと考えていました。「私たちはカスタマーエクスペリエンスを向上させたかったのです」と、SAP Concur の Chief Technology Officer である Andre Lamego 氏は言います。

SAP Concur は AWS のテクニカルサポートとツールを利用して、約 8 か月で 85,000 を超える SQL Server データベースを移行しました。SAP Concur は現在、世界中の顧客をサポートするために 4 つの AWS リージョンにわたってインフラストラクチャをホストしています。近い将来、他の AWS リージョンにも拡大する予定です。同社が SQL Server インスタンスを Amazon EC2 上で実行することを選択したのは、AWS が制御レベルとライセンス最適化の利点を提供するしてくれるからです。

継続的な使用ニーズに備えて、SAP Concur は、移行前と移行後のライセンスコストとコンピューティングコストの最適化を実現する AWS Optimization and Licensing Assessment (AWS OLA) を実施しました。同社は移行期間を通して AWS からのサポートを受け、運用準備状況の評価、リスクの特定と軽減、キャパシティプランの作成を行いました。SAP Concur は、スタッフの能力を高め、信頼を築くために AWS と協力して、複数の製品チームを対象に追加のトレーニングと 4 回のランチミーティング学習セッションを 4 回行いました。

SAP Concur では、一時的にオンプレミスと AWS でワークロードを実行していたときに、最初はコンピューティングコストが急上昇しました。移行を完了してインフラストラクチャを最適化した結果、SAP Concur は総保有コストを 72% 削減しました。また、環境のサイズを適切に設定し、必要に応じて規模を拡張することもできたため、新しいリージョンへの迅速な拡大にも役立ちました。

移行を加速することで、SAP Concur はより多くのリソースをイノベーションと機能の開発に充てることができました。「AWS に移行して以来、私たちは物理的なデータセンターを通じたインフラストラクチャの管理やスケーリングよりも、お客様へのサービス提供に注力することができました」と Lamego 氏は言います。