投稿日: Jul 15, 2020
AWS 上の全社データ利活用基盤で 2020 年末までに 100 件の共同研究プロジェクトに対応可能に
(東京、2020 年 7 月 15 日発表)Amazon.com, Inc. の関連会社であるアマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社は本日、研究開発型の製薬企業として市場をリードする中外製薬株式会社(以下、中外製薬)が同社の全社データ利活用基盤「Chugai Scientific Infrastructure(CSI)」に AWS を採用したことを発表しました。
中外製薬は革新的新薬の創出を目指し、2020 年末までに社外の研究者と100 件の共同研究プロジェクトを運用可能な研究開発環境をCSI上に整備する計画です。全社データ利活用基盤である CSI に AWS を採用することにより、同社はアカデミアおよび医療機関、パートナー企業等、外部との共同研究プロジェクトをセキュアに推進することができるようになります。同時に、デジタル技術によってビジネスを革新し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーターとなることを掲げた中外製薬の「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」の実現に向け、新薬の創出から開発、患者アウトカムに至るプロセスをデータで可視化し、革新していきます。
中外製薬と、同社が共同研究を進める外部のパートナーは、AWS 上で安全かつ信頼性の高い環境でゲノミクスやデジタルバイオマーカーなどのリアルワールドデータを保存し、分析しつつ、最新成果を共有することができます。同社はさらに、共同研究に必要なITリソースの調達期間を 6 か月から 2 週間に短縮するとともに、導入コストを従来と比べて 90% 削減しました。
中外製薬 執行役員 デジタル・IT統轄部門長の志済 聡子氏は、以下のように述べています。「Chugai Scientific Infrastructureは、デジタルトランスフォーメーションの推進に向けた中外製薬のデジタル戦略の柱であり、創薬のみならず、臨床開発や製造など一連のバリューチェーンの最適化も目指しています。当社の研究パートナーは、AWSを基盤としたこのオープンなデジタルイノベーション基盤により、優れた信頼性とセキュリティを確保しながら、演算やストレージ・リソースにワンストップでアクセスできるため、より連続的なイノベーションの実現を加速できるようになると期待しています。機械学習といった AWS の革新的なサービスや、AWS のパートナー企業による幅広いネットワークを活用することで、当社の生産性を向上し、将来求められる医療の実現に取り組んでまいります。」
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長 長崎 忠雄は、以下のように述べています。「中外製薬様のデジタルトランスフォーメーション戦略をサポートできることをうれしく思います。製薬業界のお客様は、AWS の幅広いサービスを活用することでイノベーションを加速しています。生産性の向上、患者さん中心の個別化医療の実現、未解決の医療ニーズへの対応に向けた中外製薬様の取り組みを、今後も引き続き支援してまいります。