投稿日: Dec 13, 2021

新マネージド WAN サービスにより、クラウド環境とオンプレミス環境をシームレスに接続し、企業のグローバルネットワーク構築、管理、監視の迅速化と簡素化を実現

Cisco、Deloitte、Swisscom、Verizon、VMware、Flutter などのお客様やパートナー各社が AWS Cloud WAN を活用

※本プレスリリースは、2021 年 12 月 2 日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳版です。

(ラスベガス - 2021 年 12 月 2 日発表) Amazon.com, Inc. の関連会社であるAmazon Web Services, Inc. は本日、クラウドとオンプレミス環境をシームレスに接続する統合グローバルネットワークを迅速かつ容易に構築、管理、監視できるマネージド WAN サービスである AWS Cloud WAN を発表しました。AWS Cloud WAN の一元管理ダッシュボードにより、エンタープライズ企業はわずか数クリックで、自社の各拠点やデータセンターと 、AWS グローバルネットワーク内の複数のAmazon Virtual Private Cloud(Amazon VPC)を接続できます。AWS Cloud WAN は、自社のグローバルネットワークの全体像を把握し、シンプルなネットワークポリシーを適用し、ネットワークやセキュリティ管理業務の集中構成と自動化を可能にします。また AWS グローバルネットワークを通じて、エンタープライズ企業は単一の統合ネットワークを利用できるため、ネットワークの状態、パフォーマンス、セキュリティを向上できます。AWS Cloud WAN の詳細は以下のウェブサイトをご覧ください。aws.amazon.com/cloud-wan

多くの企業は現在、オンプレミスのデータセンターと各事業拠点、そして AWS など、複数の環境を横断して事業を運営しています。これらの環境すべてを接続するため、企業はサードパーティのプロバイダーから提供されるネットワーキング、セキュリティ、インターネットなどのサービスも活用しながら、独自のグローバルネットワークを構築・管理しています。クラウド環境間の接続には、論理的に独立した仮想ネットワークを AWS 上に容易に構築できる、Amazon Virtual Private Cloud(VPC)や複数の VPC をスムーズに相互接続できる AWS Transit Gateway などの AWS ネットワーキングサービスが利用できます。そして、クラウド環境とオンプレミス環境の接続には、AWS Direct Connect を利用して容易に AWS と自社のデータセンター間でプライベート接続を構築したり、セキュアな AWS 仮想プライベートネットワーク(VPN)接続を構築することもできます。しかし、オンプレミスのデータセンターと企業の各拠点間を接続するには、独自の物理ネットワークを構築するか、サードパーティのプロバイダーを介してソフトウェアデファインドのオーバーレイネットワークを構築する必要があり、多大な時間とコストを要します。こうしたネットワークはいずれも、接続性、セキュリティ、監視、パフォーマンスの管理に異なるアプローチを採用しているため、設定、セキュリティ、管理が複雑化し、難解に入り組んだ個々のネットワークの寄せ集めになりかねません。その結果、グローバルネットワークをセキュアに構築、拡張、運用するうえで必要となる、多様なネットワーク技術が混在することとなり、ネットワークチームは管理に苦戦を強いられています。

AWS Cloud WAN は、オンプレミスのデータセンターと各事業拠点、そしてクラウドをつなぎ、グローバルネットワークの運用を簡素化するマネージド WAN サービスです。AWS Cloud WAN は、一元管理のダッシュボードを使用して、複数のロケーションとネットワークをまたいでネットワークポリシーを適用し、単一のグローバルネットワークを構築、管理、監視できるため、ネットワークごとに異なるテクノロジーで別々に設定・管理する必要がありません。ネットワークチームは、AWS VPN、AWS Direct Connect、AWS Transit Gateway、サードパーティのソフトウェアデファインド WAN(SD-WAN)製品を介して、シンプルなネットワークポリシーを適用し、接続したい Amazon VPC やオンプレミスの拠点を指定できます。また、AWS Cloud WAN ではネットワークの包括的なビューを生成できるため、ネットワークの状態、セキュリティ、パフォーマンスの監視も可能です。さらに、新規サイトや拠点の追加、機密性の高いアプリケーションやロケーションからのトラフィックの分離、ネットワークグループのセグメント化など、日常的なネットワーク管理業務の自動化にネットワークポリシーを適用できるため、AWS とオンプレミスの環境でネットワークを分離し、管理を容易にすることや、専用のネットワークやセキュリティのサービスを有効化も可能です。たとえば、事業拠点からのトラフィックはすべてファイアウォールを経由しない限りクラウドリソースには到達できないといったポリシーを指定すれば、セキュリティ対策の強化にもつながります。AWS Cloud WAN は、 Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company、Cisco Systems、Palo Alto Networks、VMware をはじめとする主要な SD-WAN とネットワーク機器プロバイダーと統合されており、お客様はこうしたプロバイダーが提供する製品やサービスの利用、管理が可能です。なお、現在すでに AWS Cloud WAN の提供は開始されており、中央の制御プレーンを使用してシンプルな方法でネットワークの構築、管理、監視ができるようになっています。

Amazon Web Services, Inc. の Amazon EC2 担当バイスプレジデントである David Brown(デビッド・ブラウン)は、次のように述べています。「多くのお客様から、接続性、セキュリティ、監視の要件がそれぞれ異なる複数のネットワークを、さまざまなサードパーティ製品やサービスを使い分けて管理しなければならない複雑さに手間がかかっているとの声を耳にしてきました。AWS Cloud WAN の一元管理のダッシュボードを使用することで、現在管理している複数のネットワークを統合したり、性能とセキュリティ確保にネットワークポリシーを実装するなど、拠点の追加からネットワークの詳細設定の自動化まで、WAN の管理が簡素化されます。AWS Cloud WAN を利用すれば、サードパーティの複数ツールをつなぎ合わせて管理する負担が解消されるため、これまでよりも簡単にネットワークをセキュアに接続し、高いパフォーマンスの維持が可能になります」

利用を開始するには、通信サービスプロバイダーのサポートを受けて、まずオンプレミス環境を AWS に接続します。この接続によって、データセンターまたはコロケーション設備と AWS ネットワークとの間をつなぎ、既存の WAN ネットワークをクラウドまで拡張できます。次に、オンプレミスのロケーションに最も近い AWS リージョンを選択して可用性の高いグローバルネットワークをデプロイすると、AWS Cloud WAN コンソールや AWS Cloud WAN 用のアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を使用して、わずか数クリックでリモートのロケーション、データセンター、Amazon VPC を簡単にグローバルネットワークへの追加や接続解除ができます。AWS Cloud WAN は本日、米国東部(北バージニア)、米国西部(北カリフォルニア)、アフリカ(ケープタウン)、アジア太平洋(ムンバイ)、アジア太平洋(シンガポール)アジア太平洋(シドニー)アジア太平洋(東京)、欧州(アイルランド)欧州(パリ)、南米(サンパウロ)で、プレビュー版の利用が開始となりました。

Cisco は、インターネットを支える技術で世界をけん引するリーダー企業です。同社の製品管理、エンタープライズルーティング、 SD-WAN 担当バイスプレジデントである JL Valente(JL バレンテ)氏は次のように述べています。「最近は職場環境でますます柔軟性が求められていることからも、ユーザーがどこからアクセスしているかにかかわらず、クラウドアプリケーションでどうすればシンプルかつセキュアな接続を提供できるか、組織は根本から見直す必要があります。Cisco では、お客様企業が求めるハイブリッドワークフォースの要件を満たすだけでなく、エンドツーエンドの確実な接続とセキュリティを提供するため、Cisco SD-WAN を AWS Cloud WAN サービスに統合しました。これにより、AWS のグローバルクラウドネットワークを介し、ユーザー、サイト、クラウドのワークロードが自動的に相互接続され、導入にかかる時間を短縮できるほか、アプリケーション性能の向上にもつながります」

Deloitte はデジタルトランスフォーメーション戦略を主導する、世界最大のプロフェッショナル向けサービス企業の 1 つです。34 万 5,000 人を超えるプロフェッショナルと業界スペシャリスト、そしてアライアンスのエコシステムから成るネットワークを通じて、クライアント企業がビジネスの複雑な課題を成長のチャンスへと転換できるようにサポートしています。同社の DC マネージングディレクターを務める Richard Johnson(リチャード・ジョンソン)氏は、次のように述べています。「クライアント企業のネットワーキングに関する課題に取り組む中で、当社が重視しているのは、大規模なクラウドネットワーク環境の構成と運用/サポートの効率化です。AWS Cloud WAN ならば、ネットワークの複雑さを解消して可視性を高め、運用の効率化を図る機会を提供してくれます」

Swisscom は、スイスを代表する通信プロバイダーであり、中小規模の企業から大手のグローバル企業までスイス国内で事業を展開する幅広い顧客にサービスを提供している最先端 IT 企業の 1 つです。同社 CTIO の Christoph Aeschlimann(クリストフ・エシュリーマン)氏は、次のように述べています。「Swisscom では常に、求められるニーズよりもさらに先の変革を見据え、未来のネットワークをお客様に届けるためのイノベーションに目を向けています。当社のお客様企業がビジネスのアジリティ、スケーラビリティ、競争力を次のレベルへと引き上げるための強力な手段として、AWS Cloud WAN のサービスに期待しています」

Verizon はテクノロジーと通信サービスを提供する世界トップのプロバイダーの 1 つです。同社のテクノロジー開発・企画担当バイスプレジデントである Srini Kalapala(スリニ・カラパラ)氏は、次のように述べています。「SD-WAN を世界で最初に提供して以来、SD-WAN のグローバルイノベーター企業として、AWS とのコラボレーションにより、統合グローバルネットワークを管理するための新しいツールであるこのサービスを多くの企業に提供できることを心待ちにしています」

VMware は、あらゆるアプリケーションに対応するエンタープライズ向けソフトウェアとクラウドサービスをリードするイノベーターとして、企業によるコントロール下でのデジタルイノベーションを実現します。VMware のサービスプロバイダーおよびエッジビジネス担当シニアバイスプレジント兼ゼネラルマネージャである Sanjay Uppal(サンジェイ・ウパール)氏は、次のように述べています。「AWS と VMware は、分散型のワークスタイルへの移行、エッジへの環境の拡張、ビジネスに欠かせないアプリケーションのセキュリティとパフォーマンスの最適化を目指す、相互のお客様企業を支え続けています。企業は単に AWS を接続したいだけではありません。AWS 内にあるアプリケーションやデータを活用するための、高度にコントロールできるセキュアなアクセスと信頼性の高い接続性を求めています。VMware Secure Access Service Edge(SASE)と AWS Cloud WAN を組み合わせることで、企業はより最適化されたセキュアな体験を分散環境へ提供できるようになります。VMware SASE は、ラストワンマイルの信頼性を向上し、ネットワークのセグメント化をエンドツーエンドで維持し、エンタープライズレベルのコントロール性と、コンプライアンス遵守をサポートします」

Flutter は、世界全体の利用者数が 1,400 万人を超えるオンラインスポーツベッティングとゲームを運営するグローバルリーダーです。Flutter  オーストラリア部門の Sportsbet でクラウド運営ワークプレイス・テクノロジーの責任者を務める Rupesh Kapadia(ラペシュ・カパディア)氏は、次のように述べています。「急速な市場の伸びとリアルタイムのデータを求める需要に応えるために、AWS のサービスを活用して、世界中に広がる当社のグループ部門間をシームレスに接続するグローバルネットワークを構築しました。本稼働を開始したばかりですが、すでに大幅な改善が見られています。当社の既存ネットワークに新規ビジネスを組み込んでいた場合、数か月を要していたでしょう。現在はグループに新部門を接続する場合も、5 日間ほどで完了できます。AWS Cloud WAN によって、新規サイトをネットワークへさらに短期間で追加できるようになったと同時に、可視性が高まり、セキュリティ対策を強化し、ビジネスでの見込みよりも早いペースで変化に対応が可能になりました」