投稿日: Sep 7, 2023
AWS と Qualcomm の Snapdragon Ride Vision プラットフォームを活用して、
次世代車両の開発、市場投入までの時間を短縮し効率性を向上
※本プレスリリースは、現地時間 2023 年 9 月 5 日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳版です。
(シアトル & ミュンヘン — 2023 年 9 月 5 日)Amazon.com, Inc.(NASDAQ: AMZN)の関連会社である Amazon Web Services, Inc.(AWS)は、BMW グループが自動運転プラットフォームの実現に向け AWS を推奨クラウドプロバイダーに 選定したことを発表しました。BMW グループは、AWS を活用して次世代の先進運転支援システム(ADAS)を開発し、2025 年に販売予定の次世代車両「 ノイエ・クラッセ 」の新機能の革新を推進します。クラウドベースの新システムは、AWS 上で BMW の既存のクラウドデータハブを利用し、AWS のコンピューティング、生成系 AI、IoT、機械学習、ストレージなどを活用して、高度に自動化された BMW 車両の提供を加速させます。
ADAS は早期警告システムのほか、自動車の運転をより安全かつ快適にするための機能により、今日のドライバーを支援しています。こうしたシステムは高度なソフトウェアや車載センサーを使用して、ドライバーに警告を出し、自動ブレーキやステアリング機能で走行中の車両性能を向上させるよう設計されています。AWS 上で次世代の ADAS プラットフォームを開発することで BMW グループのエンジニアは、顧客の要望により迅速に応えられるようになるだけでなく、ドライビングエクスペリエンスを向上させる新たな機能を提供できるようになります。クラウド技術がもたらす効率性により、BMW はノイエ・クラッセ の機能を改善し続け、ドライバーは走行中のエクスペリエンスにより集中することができます。
BMW グループは 、Qualcomm Technologies のオープン・モジュールで構成された Snapdragon Ride プラットフォームをベースにした、次世代の自動運転システムを共同開発しています。システムには Ride Vision の統合ソフトウェアスタックが搭載されており、車両の 360 度感知を可能にします。AWS や Qualcomm Technologies と連携することにより BMW グループのエンジニアは、エンドツーエンドの自動運転開発プラットフォームで先進のハードウェアやビジョンソフトウェア、クラウドの様々な機能を活用することができます。BMW グループの自動運転プラットフォームをクラウド上に構築することで、グループの車載ソフトウェアチーム内における開発のサイロ化を回避できるほか、サプライヤーとのよりグローバルな連携を促進して、自動運転のイノベーションも加速させることができます。
BMW グループは、自動運転機能の開発において生成され使用されるデータ量の大幅な増加に対処するため、AWS を活用してその機能拡張も進めていく予定です。自動車メーカーはアダプティブ・クルーズ・コントロール(車間距離制御装置)やパーキングアシスト機能、パイロット運転をはじめ、より高いレベルの自動運転機能の導入を進めており、車両が生成するより多くのデータをエンジニアリングチームが分析し、将来の機能開発に活用することになります。クラウドベースのインフラストラクチャは、車線逸脱防止支援システムや自動車線変更、ハンズフリー運転など、BMW グループが新たな機能を開発して、これまでより短期間で提供できるようにするための基盤も提供します。
AWS のサービスは、共通のリファレンスアーキテクチャに基づく、この新しいスケーラブルな自動運転プラットフォームの実現を支援し、開発ライフサイクルを加速させ、その範囲を BMW モデル全体に拡大します。例えば、プラットフォームは Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)で何百万マイル分にもおよぶリアルタイムのドライビングデータの処理やカタログ化を行い、保存のために必要なフレームワークを提供します。エンジニアやデータサイエンティストは、クラウドやエッジで機械学習モデルの構築、トレーニング、デプロイを行う AWS のAmazon SageMakerを活用して、関連するドライビングシーンを検索、特定、視覚化し、モデルの開発、トレーニングを行うことができます。さらにエンジニアは、 AWS のコンピュートインスタンスで、検証のための大規模なシミュレーションを開発することも可能です。 BMW グループはこのアプローチにより、ソフトウェアの新しいバージョンをより効率的にテスト・検証を行いシステムの安全性を確保して市場投入までの期間を短縮できます。
AWS の自動車・製造担当ゼネラルマネージャーである Wendy Bauer は次のように述べています。「自動運転は利便性を高めるためだけでなく、運転支援技術を提供することでケガを防止して人の命を救うことを目指しています。BMW グループがこうしたシステムを世界的な規模で導入していくには、学習やイノベーションに加えて、膨大な量のデータ処理・分析ができ、自動車メーカーがより安全で信頼性の高い自動運転や ADASのシステム を開発できるアプローチが求められます。BMW グループは AWS や Qualcomm Technologies と協力することにより、安全で高品質かつ高性能な、そして高度な自動運転機能をお客様に提供するというビジョンを実現するために必要なツールを手に入れることができます」