投稿日: Dec 15, 2023

  • Amazon Q in Connect:顧客満足度を高め、お客様のニーズに迅速に対応できるように、リアルタイムの応答とアクションの推奨によりエージェントを支援
  • Amazon Connect Contact Lens:お客様との会話の要約を AI が生成する機能が加わり、マネージャーによるエージェントのパフォーマンスの評価と最適化が容易に
  • Amazon Lex in Amazon Connect:生成系 AI の活用により、お客様向けに効果的で魅力的なセルフサービスエクスペリエンスを容易に構築
  • Amazon Connect Customer Profiles:生成系 AI の活用により、一般的な SaaS アプリケーションの顧客データを統合することで、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスの提供に必要な時間と労力を削減
  • Choice Hotels、NatWest Group、NeuraFlash、Traeger Grills、USAN など多くのお客様やパートナーが、カスタマーエクスペリエンスとコンタクトセンタースタッフの生産性の向上のために Amazon Connect の生成系 AI 機能を活用

※本プレスリリースは、現地時間 2023 年 11 月 29 日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳版です。

(ラスベガス — 2023 年 11 月 29 日)Amazon.com, Inc.(NASDAQ: AMZN)の関連会社である Amazon Web Services, Inc.(AWS)は、AWS re:Invent において、Amazon Connect の新しい生成系 AI 機能を発表しました。Amazon Connect は、あらゆる規模の組織が最適なコストで優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することを可能にする、AWS のクラウドコンタクトセンターです。Amazon Connect の最新の強化機能には、Amazon Bedrock で提供される大規模言語モデル(LLM)をはじめとする基盤モデル(FM)を利用したものであり、同サービスの既存の機械学習(ML)機能を拡張して、企業がカスタマーサービスを提供する方法を変革する複数の新しい生成系 AI 機能が含まれます。Amazon Q in Connect は、生成系 AI の機能が強化された Amazon Connect Wisdom の進化版であり、お客様のリアルタイムの質問に基づき、推奨される応答と行動をエージェントに提供することで、より迅速かつ的確なカスタマーサポートを可能にします。Amazon Connect Contact Lens は、リアルタイムのコンタクトセンター分析と品質管理を提供する Amazon Connect 機能です。AI の生成した要約によりセンチメント(感情)、トレンド、ポリシーコンプライアンスを把握することで、コールセンターの会話の重要な部分を容易に特定できるようになりました。また、Amazon Lex in Amazon Connect により、生成系 AI を活用することで、コンタクトセンター管理者が自然言語プロンプトを使用して新しいチャットボットと自動音声応答(IVR)のシステムを数時間で作成し、よくある質問への回答を生成して、既存のシステムを改善できるようになりました。最後に、Amazon Connect Customer Profiles は、パーソナライズされたカスタマーサービスをより迅速に提供するための Amazon Connect 機能であり、今回、異なる種類の Software-as-a-Service(Saas) アプリケーションやデータベースから、統一された顧客プロファイルを作成できるようになりました。Amazon Connect の詳細については、以下のウェブサイトをご確認ください。
aws.amazon.com/connect/

コンタクトセンターは、組織がお客様にサポートを提供し関係を構築するのに欠かせないカスタマーサービスチャネルです。生成系 AI の登場に伴い、コンタクトセンターのリーダーにとって、カスタマーエクスペリエンスを生み出し、計測するための方法を再定義するに前例のない機会となります。しかし、LLM やその他の FM を活用するには、需要が高く供給が追いついていない技術的専門知識が必要であり、困難を極めます。既存のモデルを使用する場合であっても、業界固有のデータを使用してモデルを微調整し、組織のビジネスに適合した回答を生成する必要があります。今ある一連のコンタクトセンターツールと連動する新しいカスタマーエクスペリエンス アプリケーションにこれらのモデルを統合するには、さらに業界固有の専門知識も必要になります。Amazon Connect を使用することで、技術者ではないビジネスリーダーでも生成系 AI 機能を備えたクラウドコンタクトセンターをほんの数分でセットアップでき、コンタクトセンターにおけるモデルの構築とデプロイの課題を解消することができます。Amazon Connect の新しい生成系 AI 機能は、以下の通りです。

  • Amazon Q in Connect:回答と行動を提案することでエージェントをアシストし、カスタマーサポートを迅速化する生成系 AIです。エージェントは、お客様の複雑な意思決定のガイド役を務め、ポリシーと条件を理解する手助けをし、新しい製品やサービスの提案を行い、問題発生時には的確な解決策を迅速に提供し、お客様とのやり取りをすべて記録することにより、お客様の信頼とロイヤリティを構築するうえで重要な役割を果たします。Amazon Q は、あらゆる企業に合わせてカスタマイズ可能な新しいタイプの生成系 AI アシスタントであり、コンタクトセンターに新しいエージェント支援を提供します。Amazon Q in Connect は、お客様の意図を理解するのに役立ちます。適切な情報源を使うことで、エージェントがコミュニケーションを行い、お客様固有のニーズに対応するために必要な的確な回答と行動をリアルタイムで提供します。例えば、Amazon Q in Connect は、お客様がレンタカー会社に連絡して予約を変更しようとしていることを検知し、レンタカー会社の変更手数料ポリシーがそのお客様にどう適用されるのかをただちに伝えるための回答を生成して、予約を更新するのに必要な手順をエージェントに示します。Amazon Q in Connect を使うことで、エージェントはスーパーバイザーの支援なしで、多岐にわたるお客様のニーズに対応できるようになるため、エージェントのトレーニングを減らし、コストを抑え、解決に要する時間を短縮しつつ、顧客満足度と顧客ロイヤリティを向上させることが可能です。
  • Amazon Connect Contact Lens:生産性を高める通話後要約機能です。お客様とのやり取りを改善し、後々の参照のために詳細を利用できるようにするために、コンタクトセンターのスーパーバイザーは、お客様とのやり取りのたびにエージェントが手動で作成するメモを利用しています。これらのメモをより文脈に沿ったものにするには、膨大な数のお客様との会話を聞くか、会話をすべて記録したスクリプトに目を通す必要があります。会話の情報を正しく理解し、それに従い行動できなければ、コンタクトセンターの質の低下とお客様の信頼の失墜を招く恐れがあります。Amazon Connect Contact Lens は、お客様とのやりとりの後に簡潔な要約を生成し、文脈に沿った詳細をスーパーバイザーに提供します。お客様とのやり取りの直後、Amazon Connect Contact Lens は、お客様の問題や、エージェントがとった行動、ケースをクローズするために必要な次のステップなど、お客様との会話の重要な詳細を特定し、短い要約を生成します。スーパーバイザーはこれらの要約を使用して、コンタクトセンターの品質を向上させるための情報を提供します。例えば、スーパーバイザーが要約を利用して、お客様と約束したことを追跡し、フォローアップ活動をすばやく完了することが可能となります。お客様の問題を調査する際、スーパーバイザーは自動生成された過去のやり取りの要約を確認することができ、わざわざ通話の録音を聞いたり、トランスクリプトを読んだりする必要はありません。お客様との通話を簡潔にまとめた要約により時間を節約することで、お客様とのすべてのやり取りについて効果的にパフォーマンスをモニターし、品質管理をより広範囲に効果的に行うことができます。
  • Amazon Lex in Amazon Connect:ボットの構築を簡素化し、セルフサービスエクスペリエンスを改善する生成系 AI です。パーソナライズされたセルフサービスチャットボットや IVR のシステムを構築する際、コンタクトセンター管理者はお客様の意図、応答、対話フローなど、会話のあらゆる側面を考慮する必要があります。これらのシステムがあまり一般的でない応答や問い合わせに対応できないようであれば、多くの場合、コンタクトセンターエージェントに対応を引き継ぐ必要があり、お客様の不満が募ることになります。Amazon Connect で、チャットボットや IVR を使用した、より効果的でパーソナライズされたセルフサービスエクスペリエンスを容易に構築できるようになりました。コンタクトセンター管理者は、Amazon Lex 管理者コンソールから、セルフサービスシステムで実現したいことを自然言語で説明するだけで、安定したチャットボットと IVR を作成できます。例えば、「お客様の氏名と連絡先情報、旅行の日程、部屋のタイプ、支払いの詳細を使用してホテルの予約を処理するボットを構築して」と入力すればいいのです。Amazon Lex がこのプロンプトを使用してサンプル発話を生成し、チャットボットや IVR を作成することで、セルフサービスシステムの構築にかかる時間の短縮と複雑さを軽減します。さらに、より効果的なセルフサービスシステムを導入できるようになったことで、考えられるかぎりのあらゆる質問と回答を予測する必要性はありません。お客様がチャットボットや IVR に対してあまり一般的でない応答をした場合、Amazon Connect はモデルを利用して、お客様の応答を正しく解釈します。例えば、「土曜と日曜」にホテルの部屋を予約したいと言われた場合、セルフサービスシステムはその応答を「2 泊」と正しく解釈します。また、Amazon Lex を使用して質疑応答のチャットボットや IVR を直接作成することも可能です。これらは、組織の既存のナレッジベースを検索し、最も関連性の高い詳細を要約することで、よくあるお客様の質問に対する回答を生成してくれます。このようなセルフサービスチャットボットや IVR のシステムを、あらゆるウェブサイトにすぐに導入することができます。
  • Amazon Connect Customer Profiles:統一された顧客プロファイルを自動で作成することで、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供します。お客様はパーソナライズされたカスタマーサービスを受けられることを期待しています。そのためコンタクトセンターは、お客様の好み、購買傾向、これまでのやり取りを総合的に理解しておく必要があります。これを実現するには、数十種類のアプリケーションの顧客データを統合して、統一された顧客プロファイルを作成する必要があります。このたび、Amazon Connect Customer Profile で、モデルを利用して、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供するのに必要な時間を短縮できるようになりました。コンタクトセンター管理者が Adobe Analytics、Salesforce、ServiceNow、ZenDesk、Amazon Simple Storage Service(S3)などのデータソースを追加すると、Amazon Connect Customer Profiles はそれらのデータを分析して、データ形式と内容がどのようなもので、それらのデータがお客様のプロファイルとどう関連しているのかを把握します。次に、さまざまな情報源から得られたデータを整理・統合して、完全かつ正確なプロファイルを作成する方法を特定します。数回クリックするだけで、顧客プロファイルを確認し、必要な編集を行い、セットアップを完了できることから、パーソナライズされたカスタマーサービスの提供が可能になり、顧客満足度とエージェントの生産性の向上につながります。

AWS Applications の Amazon Connect 担当バイスプレジデントであるパスクァーレ・ディマイオ(Pasquale DeMaio)は、次のように述べています。「生成系 AI により、コンタクトセンター業界を根本的に変革する態勢はすでに整っています。これにより、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスをさらに効果的に提供するための新たな方法が、カスタマーサービスエージェント、コンタクトセンタースーパーバイザー、コンタクトセンター管理者にもたらされます。しかし、このようなテクノロジーを難なく使いこなし、業務に適用するための機械学習の高度な専門知識を有する組織はごくわずかです。コンタクトセンターのリーダーは、わずか数回のクリックで、Amazon Connect の生成系 AI を使用した新機能を利用して、Amazon Connect で日々処理される 1,500 万件を超えるお客様とのやり取りを改善できます。これらの新しい機能により、コンタクトセンターではカスタマーサポートの大規模な改善を着実に実行することが可能です」

これらの新しい生成系 AI 機能の強化に加え、Amazon Connect ではオムニチャネル機能が拡張され、設定なしですぐに使える双方向 SMS メッセージング、およびビデオ対応のアプリ内通話とウェブ音声通話が追加されました。これらの新しいオムニチャネルのコミュニケーションは、Amazon Lex、Amazon Q in Connect、Amazon Connect Customer Profiles の生成系 AI 機能の強化とともに、一般提供が開始されました。また、Amazon Connect Contact Lens の新しい生成系 AI 機能はプレビュー版で提供されています。

※抄訳版注釈
Choice Hotels、NatWest Group、NeuraFlash、Traeger Grills及びUSAN各社のコメントに関しては、本社発表プレスリリースをご参照ください。