Amazon Web Services ブログ
AWSのコストを削減する9の方法 第二回
みなさん、こんにちは。アマゾン ウェブ サービス ジャパン
シニアエバンジェリストの亀田です。
前回こちらのブログ記事でAWSのコストを削減する方法をお届けしました。今回は第2回としてその4からその6までをお届けします。
#1 未使用状態のAmazon EC2やAmazon RDS インスタンスへの支払いを止める
#2 未使用状態の Amazon Redshift クラスターへの支払いを止める
#3 Amazon S3 Intelligent-Tieringを有効にする
#4 Amazon DynamoDB にはオンデマンドのキャパシティーモードを利用する
#5 十分に活用されていないEC2 インスタンスへの支払いを止める
#6 十分に活用されていないネットワークリソースを削除する
#7 EC2 スポットインスタンス を利用する
#8 Compute Savings Plans を利用する
#9 リザーブドインスタンスを利用する
#4 Amazon DynamoDB には オンデマンドのキャパシティーモードを使う
DynamoDBのキャパシティーモードが「プロビジョンド」であり、アプリケーショントラフィックの予測と制御が困難な場合や、ワークロードが短時間に急増したりテーブルの平均使用率がピークをかなり下回っている場合においては、使用していないキャパシティーに対して、不必要に支払いが発生している可能性があります。キャパシティーモードが「オンデマンド」の場合は、DynamoDB の柔軟な請求オプションで、キャパシティーのプランニングを実施することなく毎秒数千件のリクエストを処理できます。アプリケーションがテーブルに対して実行するデータの読み書きについて、リクエストごとに料金が発生します。 DynamoDB がワークロードの増減に即時に対応するため、アプリケーションの実行により予想される読み込みと書き込みのスループットを指定する必要はありません。DynamoDB の使用量が増加され続けているのであれば、オンデマンドのキャパシティを設定することをお勧めします。実装には数分かかります。
コスト削減額はアプリケーションがDynamoDBのテーブルで実行する読み取りと書き込みの数によって異なります。未使用のテーブルやワークロードの予測が困難な場合においてコスト削減額を試算するためには、短期間においてオンデマンドのキャパシティーモードに切り替え、プロビジョンドとコストを比較することをお勧めします。テーブルがオンデマンドのキャパシティーで構成されると即座にコスト削減が開始されます。プロビジョンドとオンデマンドのキャパシティーモードは24 時間に 1 回切り替えることができます。
開始するには、既存の DynamoDB テーブルまたは新しいテーブルに対してオンデマンドのキャパシティーモードを設定できます。
#5 十分に活用されていないEC2インスタンスへの支払いを止める
メモリを大量に消費しないワークロードをEC2インスタンス上で実行をしていて、 CPU使用率が 40% 未満の場合、過剰にプロビジョニングされたインスタンスに対して料金を支払っている可能性があります。Cost Explorerのリソース最適化の推奨事項を使用することで、過剰にプロビジョニングされた EC2 インスタンスを特定し、推奨されるインスタンスのダウンサイジングと削除対象の推奨を確認することができます。従って、Cost Explorer によるリソース最適化の推奨事項を確認し、インスタンスの適切なサイジングを実施することをお勧めします。
推奨事項は数分から数時間で確認することができますが、本番環境で動作しているインスタンスに対しては切り替えのタイミング等の計画の検討が必要となるため実行に数日かかることがあります。 EC2 インスタンスのダウンサイジングと削除は実行後、即座に実現できます。なお、リソースの推奨は過去14 日間の使用量に基づいて評価され、すべての EC2インスタンスファミリが推奨に含まれているわけではないことにご留意ください。
開始方法は次のとおりです。まず、Cost Explorerの設定から、EC2リソースの推奨事項を受け取る、をチェックすることで有効にします。 最初の推奨が表示されるのに最大で 24 時間かかる場合があります。次に、推奨事項を表示し、推奨される EC2 インスタンスが処理負荷の高いワークロードに属しているかどうか、将来的な利用計画を鑑みて判断をします。最後に、変更する必要がある EC2 インスタンスを決定した後に、ダウンサイジングもしくは削除を設定します。
#6 十分に活用されていないネットワークリソースを削除する
全く使用していないいくつかのリソースをそのままにしていると、そのリソースに対して利用料を支払っています。Trusted Advisor を使用することで、削除が必要なリソースを特定することができます。Trusted Advisor は、すべてのお客様が利用できるサービスで、ビジネスまたはエンタープライズサポートプランに加入しているお客様の場合はさらに追加の機能を利用することができます。 AWS 環境を検査し、コスト削減、システムパフォーマンスの向上、セキュリティに関する推奨事項を提示します。
Trusted Advisor が検討する柱の 1 つは、コスト最適化です。特に、Route 53、ELB、EIP の削除できる可能性の特定に役立ちます。 例えば、実行中の EC2 インスタンスに関連付けられていないアクティブな EIP を特定します。これは、削除が必要なリソースである可能性があります。なお、ほとんどのチェック項目は、7 日または 14 日間のリソース使用量に基づいて推奨されていることに留意してください。メンバーアカウントまたは支払いアカウントがビジネスまたはエンタープライズサポートプランに登録されている場合、Trusted Advisorのコンソールで十分に活用されていないリソースを確認し、それらのリソースを削除または停止することをお勧めします。チェックの実行には数分かかりますが、特定されたリソースの削除には数時間から数日かかることがあります。 リソースの削除を実行すると即座に実現できます。
開始するには、コンソールのTrusted Advisor セクションにログインし、コスト最適化チェックを実行または更新します。次に、アカウントの推奨セットと推定される「月額料金節約の可能性」を確認します。そして、コスト削減額に基づいてリソース削除の優先順位付けを行います。
いかがでしたでしょうか。次回は#7から#9をお届けします。
また、こちらでオンデマンドウェビナーもお届けしていますので、合わせてご確認ください。
https://pages.awscloud.com/costdown-tips_2020_LandingPage_reg-event_CP.html
5月12日には、システムのクラウド移行及びAWSでのコスト最適化を主題としたオンラインライブセミナーも予定しています。合わせてご参加ください。
https://aws-seminar.smktg.jp/public/seminar/view/2113
– シニアエバンジェリスト 亀田