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AWS IoT SiteWiseを使用した大規模な産業データの収集、整理、監視、分析(パート2)
こちらはAWS Professional Service の IoT Global Specialty Practice に所属するシニアデータアーキテクト Asim Kumar Sasmal、IoT SiteWiseのシニアプロダクトマネージャーSourav Chakrabortyによる投稿になります。
[この投稿を読む前に、シリーズのパート1を読んでください。]
このシリーズのパート1で、AWS IoT SiteWiseを使用して、安全で費用対効果の高い信頼できる方法で産業アセットをモデル化し、産業現場からデータを取り込む方法を学びました。
パート2(この投稿)では、次の方法を学びます。
- AWS IoT SiteWiseの新機能であるSiteWise Monitorを使用してアセットの主要な運用パラメータとパフォーマンスメトリクスを監視し、必要に応じてニアリアルタイムで必要なアクションを実行する
パート3で、あなたは次の方法を学びます :
- モデル化された機器データをAWS IoT SiteWiseからリアルタイムでストリーミングして、AWS IoT Coreのルールエンジンを介してカスタムアプリケーションで使用する
- 状態のモニタリングを有効にし、AWS IoT Eventsを使用してニアリアルタイムで通知またはアラートを送信する
- Amazon QuickSightを使用してヒストリカルデータに関するビジネスインテリジェンス(BI)レポートを有効にする
AWS IoT SiteWiseは現在プレビュー中です。プレビュー中は、AWS IoT SiteWiseの使用に対して料金は発生せず、サービスは変更される可能性があります。
SiteWise Monitorについて
SiteWise Monitorは、AWS IoT SiteWiseの新機能であり、大規模なプロセスや機器の運用データを表示、監視、共有するために使用できる管理されたウェブアプリケーションを提供します。ウェブポータルへのアクセスは、AWSシングルサインオン(SSO)を使用して、エンタープライズIDによって制御されます。つまり、プロセスエンジニアなどのドメインエキスパートは、AWSアカウントにアクセスしなくても、デスクトップまたはモバイルブラウザからSiteWise Monitor Webアプリケーションにサインインできます。SiteWise Monitorは、ユーザーがプロセスおよび機器のライブデータおよび履歴データをインタラクティブに表示するのに役立ちます。
ソリューションのアーキテクチャ
次の図は、この複数パートに及ぶ投稿で説明されているハイレベルのエンドツーエンドソリューションとソリューションで使用されるAWSサービスを示しています。
ウォークスルー
このウォークスルーには2つのセクションがあります。
- AWS IoT SiteWiseでモニターポータルを設定する
- ニアリアルタイムで主要な測定値とメトリクスを監視する
前提条件
パート1の前提条件を使用します。
AWS IoT SiteWiseでモニターポータルを設定する
この複数パートに及ぶシリーズのパート1では、産業アセットをモデル化し、OPC-UAサーバ(KEPServerEX)からAWS IoT SiteWiseへのデータ取り込みを開始しました。これにより SiteWise Monitorを使用してポータルと呼ばれるWebアプリケーションをセットアップし、ニアリアルタイムで主要な測定値とメトリクスを可視化する準備が整いました。
SiteWise Monitorは、組織内にポータル管理者、プロジェクト所有者、プロジェクトビューアの3つのペルソナ/ロールを提供します。組織のIT管理者がポータルを作成し、ポータル管理者とポータルユーザを割り当てます。ポータルが作成されると、ポータル管理者はアセットとダッシュボードのコレクションを含むプロジェクトを作成し、各プロジェクトに所有者を割り当てます。プロジェクト所有者は、運用データを表す可視化ダッシュボードを作成し、準備ができたらプロジェクトビューアと共有する作成者です。
AWS IoT SiteWiseデータを表示するポータルを設定するには、次の4つの手順を実行します。
- AWS SSOを有効にします。AWS SSOが既にセットアップされている場合、これはオプションの手順です。そうでない場合、SiteWise Monitorがセットアップし、IT管理者が最初のネイティブユーザーを作成できるようにします。- すべてAWS IoT SiteWiseコンソール内から実施できます。
- 任意の名前でポータルを構成および作成します。この投稿では、akstest-sitewise-monitorがポータル名です
- ポータル管理者を追加します
- ユーザーを追加し、ポータル管理者に招待メールを送信します
詳細については、「AWS IoT SiteWise Monitorの使用開始」を参照してください。
上記の手順に従って、ポータルをセットアップし、以下に示すようにAWS IoT SiteWise Consoleでポータルのリストを表示します:
ニアリアルタイムで主要な測定値とメトリクスを監視する
ポータルをセットアップし、ポータル管理者としてログインしたら、次の手順に従って風力タービンデータのサンプルダッシュボードを作成します。
- AWSのIoT SiteWiseコンソールのナビゲーションペインで、「モニタリング」、そして「ポータル」を選択、ポータルにアクセスし、アセットを可視化するために、URLリンクをクリックしてください。
- ポータルの左ペインを展開し、「Projects」をクリックして、既存のプロジェクトを選択するか、新しいプロジェクトを作成します。このウォークスルーでは、「Create Project」をクリックして、Monitor Wind Farmという名前の新しいプロジェクトを作成します。
- ポータルの「Project assets」セクションまでスクロールし、「Go to asset library」をクリックして、Wind Farmという名前のWind Turbineのアセット階層をMonitor Wind Farmプロジェクトに追加します。
- 「Add asset to project」をクリックして、既存の Monitor Wind Farm プロジェクトを選択し、「Add asset to project」をクリックします。
- 「Create dashboard」をクリックして「Add assets to dashboard」をクリックし、ダッシュボードを編集します。ダッシュボードに Wind Turbine 1 – PLC Unit 1 (East) と名前を与え、その後右サイドにあるアセット階層を展開し、モニタリングしたいWind Turbine 1 – PLC Unit 1のMax Generated Power, Generated Power, Average Wind Speed, そして Wind Speedをドラッグ&ドロップします。要件に基づいて、オプションから適切なチャートタイプを選択します。 「Done」をクリックして、ダッシュボードの作成と可視化を完了します。
- 「Projects」、「Wind Farm」に移動し、必要に応じて「Project owners」と「Project viewers」にプロジェクトを共有します。
まとめ
この複数パートに及ぶ投稿のパート2では、AWS IoT SiteWiseの新機能であるSiteWise Monitorを使用して、アセットの主要な測定値とメトリクスを監視し、必要に応じてニアリアルタイムで必要なアクションを実行する方法を学習しました。
パート3で、あなたは次の方法を学びます :
- モデル化された機器データをAWS IoT SiteWiseからリアルタイムでストリーミングして、AWS IoT Coreのルールエンジンを介してカスタムアプリケーションで使用する
- 状態のモニタリングを有効にし、AWS IoT Eventsを使用してニアリアルタイムで通知またはアラートを送信する
- Amazon QuickSightを使用してヒストリカルデータに関するビジネスインテリジェンス(BI)レポートを有効にする
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原文はこちら。
翻訳はソリューションアーキテクト 園田が担当しました。