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AWS Shield の脅威ランドスケープレポートが利用可能になりました

AWS Shield は、アプリケーションの脆弱性、不正なボット、分散サービス妨害(DDoS)攻撃から AWS で実行されているアプリケーションを保護する、マネージド型脅威保護サービスです。AWS Shield の脅威ランドスケープレポート(TLR)は、AWS Shield によって検出された脅威の概要が説明されています。このレポートは、AWS のお客様に代わって保護を構築するために、脅威状況を継続的に監視、評価している AWS 脅威リサーチチーム(TRT)によって作成されたものです。これには、 AWS WAF の AWS マネージドルールAWS Shield Advanced など、サービスのルールと緩和策が含まれています。この情報を使用して、外部の脅威に関する知識を広げ、AWS で実行されるアプリケーションのセキュリティを向上させることができます。

2020 年第 1 四半期を対象とする最新のレポートから、調査結果の一部をご紹介します。

ボリューム脅威分析

AWS Shield は、DDoS 攻撃、ウェブコンテンツのスクレイピング、アカウントを不正に乗っ取るボット、その他の人間的ではないトラフィックなど、ネットワークとウェブアプリケーション層のボリュームイベントを検出します。2020 年第 1 四半期には、ピークが 2.3 Tbps となる CLDAP リフレクション攻撃など、ネットワークボリュームの脅威の頻度と、その量が大幅に増加しました。

2020 年第 1 四半期に検出されたイベントの概要を、2019 年の同四半期と比較して次の表に示します。

項目 前年度同一四半期(2019年第1四半期) 最新四半期
(2020年第1四半期)
増減
イベント総数 253,231 310,954 +23%
最大ビットレート (Tbps) 0.8 2.3 +188%
最大パケットレート(Mpps) 260.1 293.1 +13%
最大リクエストレート(rps) 1,000,414 694,201 -31%
脅威の発生日数* 1 3 +200%

*脅威の発生日数は、イベントの量または頻度が異常に高かった日数です。

マルウェアの脅威分析

AWS は、インターネットトラフィックを監視し、疑わしいやりとりを評価する脅威インテリジェンスプラットフォームを運用しています。前四半期と比較して、イベント総数と疑わしい者のユニーク数が大幅に増加していることが確認されました。2020 年第 1 四半期に最も観察された一般的な通信は、Apache Hadoop YARN アプリケーションに対するリモートコード実行 ( RCE ) でした。これは、疑わしい者が Hadoop クラスタのリソース管理システムの API を悪用し、許可なくコードを実行しようとするものでした。2020 年 3 月には、この通信は、脅威インテリジェンスプラットフォームによって検出された全イベントの 31% を占めていました。

2020 年第 1 四半期に検出されたイベントの概要を、前四半期と比較して次の表に示します。

項目 前四半期
(2019年第4四半期)
最新四半期
(2020年第1四半期)
増減
イベント総数(億) 0.7 1.1 +57%
疑わしい者のユニーク数 (百万) 1.2 1.6 +33%

 

2020 年第 1 四半期に AWS Shield が検出した脅威の詳細情報と、AWS 上で稼働するアプリケーションを保護するためのステップについては、 AWS Shield 脅威ランドスケープレポートをダウンロードしてください。

 

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Author

Mario Pinho

Mario Pinho は AWS のセキュリティエンジニアです。ネットワークエンジニアリングとコンサルティングの経験を持ち、複雑なトピックやプロセスをよりシンプルな構成要素に分解するのが得意です。プライベートでは、ピアノを弾いたり、風景写真を撮ったりして、アーティストのふりを楽しんでいます。

 

原文はこちら。翻訳は SA 桐谷彰一 が担当しました。