AWS Summit Online 2021 – 金融セッションの見どころをご紹介

今年の AWS Summit はオンライン形式で、5月11日（火）、12日（火）に開催予定です。2つの基調講演の他、事例セッション、パートナーセッション、ビジネスリーダー向けセッション、AWSセッションなど150のブレークアウトセッションをお届けします。金融関連では、金融インダストリーにフォーカスした8つのセッションをご用意したほか、サステナビリティやダイバーシティなど注目のテーマも取り上げています。

まずは金融のセッションについてご紹介したいと思います。今年は、デジタルを活用した新しい金融サービスの開発、変容する社会環境におけるユーザーエンゲージメント、データを活用したビジネス、変化に対応するレジリエンシーなど、現在の金融ビジネスを取り巻く事業課題にフォーカスしたセッション群をご用意致しました。また、マーケットセグメントの観点では、銀行、証券、保険、決済の各領域のお客様にご登壇を頂きます。事例をご紹介頂く各社が、どのように市場環境を捉え、クラウドを活用してビジネス課題を解決しているのか、是非ご参考にして頂けたらと思います。

デジタルを活用して新しいサービスを開発することは、金融領域でも主要なビジネス課題の一つです。株式会社クレディセゾンの「クレディセゾンのDX戦略とクラウド活用」（CUS-07）は、同社のデジタルサービスを推進するためのITアーキテクチャや組織戦略を議論します。また、イーデザイン損害保険株式会社の「『イーデザイン損保ｘAWS』 お客様第一主義を貫く戦略とアマゾン ウェブ サービス（AWS）とのコラボレーション」（CUS-41）は、同社のイノベーション戦略そしてAWSと共に取り組んだサービス開発のプロセスの詳細を議論します。

また、生活様式の変化やデジタルの広がりにより、企業はお客様とのエンゲージメントの在り方の再定義が求められています。金融においても、デジタルを通じていかにお客様に寄り添えるかが課題となっています。「デジタルチャネルを活用したユーザーエンゲージメントの最前線」（CUS-47）では、金融業界でユニークな戦略を取るGMOあおぞらネット銀行株式会社、ライフネット生命保険株式会社より、オープンAPIやWebなどのデジタルチャネルを活用しながらも、いかにして顧客に寄り添ったコミュニケーションを実現しているのかお話頂きます。また、「アクサ損害保険様（ダイレクト型自動車保険）のシステム開発事例～リアルタイムスコアリングシステム～」（PAR-12）では、アクサ損害保険株式会社及びアイレット株式会社より、機械学習を活用したオンラインでのパーソナライゼーションの仕組みについてお話頂きます。

データの利活用は、自社データに外部データを組み合わせたり、機械学習によって付加価値を生み出すステージへと入っています。「データサービスの多様化とオルタナティブデータ活用の最新動向」（CUS-46）と題するリレートークでは、株式会社東京証券取引所、株式会社QUICK、野村アセットマネジメント株式会社より、データによるビジネスへの取り組みや、注目を集めるオルタナティブデータ活用への取り組みについてお話頂きます。AWSのデータ流通プラットフォームである AWS Data Exchange の活用についても触れられる予定です。また、「金融機関向けマネーフォワードFintechプラットフォームとそれを支えるセキュアなデータ基盤」（CUS-33）では、株式会社マネーフォワードより、金融資産や決済データを活用した金融機関向けのサービス開発基盤をご紹介頂きます。当プラットフォームは、今年の3月に横浜銀行での採用されたことが発表されました。

そして、金融機関に求められるレジリエンシーについてです。大規模なリスク計算や決済システムのように、金融ビジネスでは伸縮性や可用性に関する高度な要件を求められるユースケースが多く存在します。「金融リスク分析ワークロードのクラウド最適化に向けたMUFGの取り組み」（CUS-34）では、三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社より、大規模なリスク計算の仕組みにおいて、クラウドを活用することでいかにコスト効率や変化への対応力を獲得したかをご紹介頂きます。また、「ミッションクリティカルシステム基盤におけるクラウド移行への挑戦」（CUS-35）では、大日本印刷株式会社が、決済処理というクリティカルな領域におけるクラウド活用への取り組みについてご紹介頂きます。

最後に、金融に特化したテーマではありませんが、金融の領域においても重要性を増しているトピックをご紹介します。「Amazon の機構変動に対する取り組み」（CUS-54）は、Amazon の気候変動やサステナビリティに対する活動をご紹介します。また、「成長戦略としてのインクルージョン・ダイバーシティ」（AWS-59）は、インクルージョン・ダイバーシティが企業の成長戦略において果たす役割について議論します。

今回ご紹介させて頂いたセッションには、金融のビジネス課題を解決するためのヒントがたくさん詰まっています。是非、AWS Summit Online にご参加頂き、金融ビジネスを変革するためのアクションに繋げて頂けたら幸いです。最後となりますが、今年も多くの金融機関やパートナーの皆様に、貴重な取り組み事例を共有頂きましたことを御礼申し上げます。

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アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
金融事業開発本部　本部長
飯田 哲夫