Amazon Web Services ブログ

株式会社インタラクティブソリューションズにおける AWS 生成 AI 事例: AI 顧客と対話力を鍛える iRolePlay に Amazon Bedrock を活用

本ブログは、株式会社インタラクティブソリューションズと Amazon Web Services Japan が共同で執筆しました。

会社概要

株式会社インタラクティブソリューションズは、生成 AI を用いた働き方改革を提案しているテックカンパニーです。業務に生成 AI サービスを活用し、営業担当者に生産性向上の手助けとなるソリューションを提供しています。営業支援ツールの Interactive-Pro や、AI 顧客と対話のロールプレイが可能な iRolePlay を提供しています。

受賞歴

ビジネスの課題

営業担当者やコールセンター担当者がお客様とコミュニケーションするにあたり、次のような課題が上がっています。

  • 説明慣れしていないため、情報を十分に伝えることができず、お客様とのコミュニケーションがうまくとれない。
  • 知識はあるのにうまく伝えることができない。
  • 適切な質問や深堀りができないため、お客様のニーズや課題を引き出せない。
  • 高圧的なお客様の要求に応えようとしてプレッシャーを感じミスが発生する。

これらを解決するためには、対人で会話練習を繰り返すしか方法がありません。お互いの時間が取られてしまうことも課題となっていたため、生成 AI を用いた対話システムの検討を行っていました。しかし、様々な業種の会話に対応するためには、複数のモデルを使い分ける必要があり、そのための基盤を模索していました。

ビジネス課題

ソリューション

上記の課題を解決するため、AI 顧客との会話トレーニングができる自主トレアプリ iRolePlay を開発しました。iRolePlay では基盤モデルの利用にあたって、AWS が提供する生成 AI サービス Amazon Bedrock を採用しました。 AWS 内でワークロードが完結することで、セキュリティポリシーにより複数のクラウドが利用できなかった企業様もご利用可能となっています。また、Amazon Bedrock では単一サービスで複数のモデルの選択肢があるため、特性にあったモデルの利用が行えます。iRolePlay においては、AI 顧客との対話部分で Anthropic 社の提供する Claude 3 Haiku を用いることで、コストを下げながら高度な対話性能を実現しています。

導入効果

iRolePlay の開発によって AI 顧客と会話が可能となり、学習・練習に必要な人的リソースの効率化につなげることができました。スキマ時間での繰り返し練習が可能となるため、短期間での説明力や質問力の向上を実現します。不明な点についても AI に質問を行うことで、一問一答の知識を身につけることが可能となります。また AI が対話の品質を評価し担当者のスキルアップをサポートします。

導入効果

iRolePlay の導入によって学習効率を 64% 向上することが可能となりました。教育担当者やマーケティング担当者の準備時間を 85% 削減することができました。

まとめ

Amazon Bedrock と Anthropic 社の提供する Claude 3 を活用した、AI 顧客と対話練習ができる iRolePlay を開発された株式会社インタラクティブソリューションズの取り組みについてご紹介いたしました。

Amazon Bedrock を活用することで、AWS 環境でセキュリティポリシーを担保しながらプロダクト環境を実現できました。また、Amazon Bedrock を活用することで、単一サービスで複数の基盤モデルを活用することが可能となっており、ワークロードにとって最適なモデルである Claude 3 Haiku の利用を行いました。今後の展開としては、Claude 3 Haiku のファインチューニング機能を用いてお客様に特化したモデルのカスタマイズを検証したいと考えています。