2020 株式会社セブン&アイ・ホールディングス
グループ横断のデジタル戦略として、CRM を実現するロイヤリティプログラム・分析基盤を AWS 上に構築。「デジタル」の力で顧客エンゲージメントを強化
概要
セブン‐イレブン、イトーヨーカドー、そごう・西武、デニーズ、ヨークベニマル、ロフト、赤ちゃん本舗、金融サービス等、顧客のライフステージに合わせた店舗を展開するセブン&アイグループ。持株会社として機能する株式会社セブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイ HLDGS.)は、デジタル戦略の中核であるグループ横断のロイヤリティプログラムの管理基盤をアマゾン ウェブ サービス(AWS)で構築しました。合わせて、グループの事業者の持つ購買データやアプリ行動データを蓄積するデータレイクを構築し、店舗と EC を連動した顧客分析やマーケティングなどに活用しています。

顧客エンゲージメントの強化に向けグループ横断の CRM 基盤を構築
予測が難しい会員数の増加にも対応できるスケーラビリティの高さを評価
グループ横断の顧客動向の把握により離脱防止やグループ内相互送客が実現
外部データと連携。新たなマーケティングや商品開発に活用
今後の CRM 戦略としては 7iD の連携を未対応の企業にも拡大し、グループ間の相互送客を拡大していく方針です。また、外部企業とのデータ連携も視野に入れ、各種マーケティング、商品開発、データビジネスの創出等を進めていくといいます。
AWS の活用については、2020 年 9 月にオンプレミス環境で運用していたセブン - イレブンアプリの基盤を AWS へと移行しました。今後、他の事業会社のアプリやネットコンビニも順次 AWS に移行し、スケーラブルな特性を活かして顧客に対する一斉プッシュ配信を実施したり、UX の強化を図ったりしていくといいます。
「次々と新しいサービスがリリースされる AWS の情報にキャッチアップし続けるのは大変ですが、パートナーを介して AWS とのコミュニケーションを深め、CRM やデータ活用に関する課題を解決するソリューションを導入していきますので、引き続き支援を期待しています」(伏見氏)

グループ横断のロイヤリティプログラムと、グループ共通 ID に紐付くデータを管理・ 分析する基盤を、AWS を採用することによって短期間で構築することができました。今後、顧客とのエンゲージメントをさらに強化することで Life Time Value(顧客生涯価値)を最大化していきます
伏見 一茂 氏
株式会社セブン&アイ・ホールディングス DX 統括部 シニアオフィサーアーキテクチャ図

株式会社セブン&アイ・ホールディングス
設立: 2005 年 9 月 1 日
資本金: 500 億円
グループ売上: 11 兆 9,976 億 4,300万円(2020 年 2 月期)
連結従業員数: 138,808 人(2020 年 2 月末現在)
事業内容:コンビニエンスストア、総合スーパー、食品スーパー、百貨店、専門店、フードサービス、金融サービス、IT /サービスなど、各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営
AWS 導入後の効果と今後の展開
デジタルの力でエンゲージメントを強化する CRM 基盤の実現
顧客属性に応じたクーポン配信やプロモーション施策の実現
従来の電子マネー会員と比べて月平均の購買金額が 1,535 円、購入回数が 3.2 回増加
データ分析に基づくグループ内相互送客の実現
本事例のご担当者
伏見 一茂 氏

野口 大輔 氏
