導入事例 / エネルギー

2023

チョープロ、AWS を活用して事業継続計画(BCP)を強化

さらなる価値提供に向けて DX を加速

災害からのシステム復旧の迅速化

サーバー運用保守の作業負荷軽減

組織全体の運用効率化と業務の柔軟性向上

概要

長崎県を拠点に LP ガスや環境エネルギー事業など、さまざまなサービスを提供する株式会社チョープロは、事業継続計画(BCP)の重点施策として、また組織全体の運用効率化と業務の柔軟性向上を見据え、オンプレミスのデータセンターで運用してきたバックアップ環境と社内システムの多くをアマゾン ウェブ サービス(AWS)に移行。バックアップや復旧作業のスピード化に加え、社内システムのレスポンス向上やIT インフラの運用コスト削減を実現しています。

ビジネスの課題 | エネルギー提供事業者として災害復旧の体制を重視

1949 年に創業したチョープロは、LP ガス事業を核に多角的なエネルギー供給を行う会社です。地域活性化に寄与することを願い「この街のエネルギーになりたい」というスローガンを掲げ、高品質なエネルギーの提供ときめ細かなサービスを追求し、顧客満足を最優先事項とする姿勢を貫いています。さらに、近年では太陽光発電などのクリーンエネルギー供給にも乗り出し、地域に根ざしながらもグローバルな環境課題への取り組みを意識した活動展開を進めており、「グローカル企業」となることを目指しています。

同社で使用するグループウェア、検針システム、顧客管理システムといった IT インフラはオンプレミス環境で稼働していました。また、エネルギー供給企業として万が一の災害に備えるため、従来のシステムのレプリケーション環境は安全性を考慮して、本社から距離を置いた福岡県のデータセンターに設置していました。しかし、これらの環境はハウジング費用、機器の老朽化、オペレーティングシステムのサポート終了といった課題がありました。特に、ハードウェアやソフトウェアの平均 5 年おきの更新プロセスには大きな工数とコストがかかっていました。さらには、本社のサーバールームの維持にも専用の空調設備や安定した電源供給が不可欠で、これらの設備にも継続的な投資と運用コストがかかります。そして最も大きな課題だったのが、災害発生時のリスクです。災害に見舞われた場合、レプリケーション環境からの復旧には1時間程度を見込んでいましたが、ディスク容量が不十分なため業務システム全体をカバーできておらず、半分の業務が滞ってしまう可能性がありました。

これら一連の課題を背景に、同社は 2020 年頃からより効率的でコスト効果の高いソリューションへの移行を検討。その過程で、以前から同社のシステム構築を支援していた株式会社イシマルに相談したところ、イシマルで実績のあるクラウド活用の提案を受けました。

「当社の LP ガス事業は日常的にはもちろん、災害時にこそ真価を発揮する事業といえます。そんなときにシステムが停止するような事態があってはならないため、BCP 対策としてクラウドの採用は理に適っていると考えました」と語るのは、チョープロのIT 推進部 部長の神場淳氏です。

kr_quotemark

「DX において、クラウドサービスはもはや不可欠な基盤であり、その力を最大限に引き出しながら目標実現に向けて邁進していきたいです」

神場 淳 氏
株式会社チョープロ IT 推進部 部長

ソリューション | 業務への支障を最低限に抑えながらAWS環境に移行

複数の AWS 導入実績があり、他のプロジェクトで数年間の安定運用も経験していたイシマルは、まず福岡のデータセンターに配備したレプリケーション環境を AWS へ移設し、その後チョープロの他の IT システムもすべて移行するプランを提案しました。この案を採用した理由について神場氏は「当社でも以前からシステムバックアップに AWS を利用していたうえ、クラウド最大手として信頼性が高く、ネット上にも情報が豊富です。安定稼働の面や BCP 対策として AWS 利用が有効と判断しました」と語ります。

2021 年 3 月より AWS にてレプリケーション環境の構築を開始。災害などトラブル発生後、バックアップからデータを復元する作業をできるだけ迅速に行うことを意識した構成としました。しかし当初予定していた移行ツールに問題が生じたため、AWS の IT 復元ソリューションである CloudEndure Disaster Recovery を使用して環境を構築しました。従来のレプリケーション環境の場合、サーバーの容量不足によって本来必要な半分程度しか稼働できないという課題がありましたが、AWS では容量を気にせず稼働できるよう配備できたといいます。

レプリケーション環境に続いて、グループウェア、ユーザー管理、電子帳票システム、検針システム、会計システムなどチョープロ本社内のサーバーにあったシステムを Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)に移行しました。チョープロは長崎県内に複数の拠点を展開していますが、各拠点で利用する端末はシンクライアントシステムを利用しており、各種システムにはリモートでアクセスするのが基本です。イシマルの支援のもと、AWS 環境に接続するためのネットワークの設計や検証に時間をかけ、各拠点からのアクセスに支障がないように十分にテストをした上で、本番移行を行いました。

導入効果 | AWSへの移設でインフラコストや保守工数を削減

社内のサーバールームやデータセンターのハウジング環境から AWS 環境への移行を完了したチョープロでは、2023 年 10 月時点で新たに導入したシステムも含め 7 台のサーバーがクラウドで稼働しています。各種システム環境の移行作業は、チョープロの業務に影響を与えないように慎重に配慮された時間帯に実施されました。神場氏は「従業員が意識することなく、移行の翌日にはもう通常業務を行える状態でした。サーバーのリプレースがスムーズに完了したのはよかったと思います。BCP 環境のハードウェアが故障した場合、物理的な環境ならハードウェア交換に時間がかかります。AWS への移行の効果はかなりあると考えています」と評価しています。

AWS 移行により、サーバールームやハウジング環境の利用コスト、ハードウェアの購入や保守も必要なくなりました。「以前借りていた福岡のデータセンターのバックアップ環境は、少なくとも年に 1 回は点検のため訪問しなければならず、ハードウェアが故障した場合も駆けつける必要がありました。その場合には数人で 1 日がかりの対応を行わなくてはなりませんでしたが、AWS ならリモート対応できるため負荷を大幅に低減できます」(神場氏)

AWS に移設したグループウェアも、従来の環境と同じようなパフォーマンスで動作するよう調整したため、環境の変化による社員の業務への影響はなかったといいます。イシマルの支援について神場氏は、「日頃から電話やメールなどを通じて当社のシステムについて相談に乗っていただいており、イメージ通りの提案、構築をしていただいたと思っています」と評価しています。

チョープロでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)をいっそう推し進めるため、まだオンプレミスで運用されているファイルサーバーを含むシステム群を、AWS をはじめとするクラウド環境へと順次移行することを計画しています。クラウド活用推進は、組織全体の運用効率化と業務の柔軟性向上を見据えたものです。加えて、各拠点からのリモートアクセスのパフォーマンス向上が次の課題であり、イシマルと協力してネットワークの改善を図っていく予定です。

神場氏は、チョープロの DX 戦略とクラウド活用について、次のように展望しています。「デジタル化は単なる効率化だけでなく、我々の既存ビジネスに新たな価値を吹き込み、新たなビジネスを創出するための戦略的取り組みです。この変革において、クラウドサービスはもはや不可欠な基盤であり、その力を最大限に引き出しながら目標実現に向けて邁進していきたいです」

企業概要 株式会社チョープロ

長崎県に本社を構え、LP ガス事業を中核としたエネルギー供給や周辺ソリューションを提供する企業。顧客第一主義をモットーに、LP ガスをはじめ太陽光発電などの環境エネルギー事業、電力販売、ライフスタイルショップやレストランの運営、住宅販売、リノベーション、社会福祉事業に至るまで、多岐にわたる事業を手掛け、地域社会の発展に貢献している。

神場 淳 氏

AWS セレクトティア サービスパートナー

株式会社イシマル

創業 140 年・設立 50 年を迎えたオフィスの専門商社。九州の長崎と福岡に拠点を置き、地域に持つ多数のクライアントの多様なニーズに対して ICT を中心としたソリューション展開を行っている。企業の DX を支援する「戦略的パートナー」としてクライアントから選んでいただける会社を目指している。

ご利用中の主なサービス

Amazon S3

Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) は、業界をリードするスケーラビリティ、データ可用性、セキュリティ、およびパフォーマンスを提供するオブジェクトストレージサービスです。

詳細はこちら »

Amazon EC2

Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) は、安全でサイズ変更可能なコンピューティング性能をクラウド内で提供するウェブサービスです。ウェブスケールのクラウドコンピューティングを開発者が簡単に利用できるよう設計されています。

詳細はこちら »

CloudEndure Disaster Recovery

Elastic Disaster Recovery は、AWS のディザスタリカバリとして推奨されるサービスです。このサービスは、CloudEndure Disaster Recovery と同様の機能を提供し、AWS マネジメントコンソールから操作できます。

詳細はこちら »



今すぐ始める

あらゆる業界のさまざまな規模の組織が AWS を活用してビジネスを変革し、日々ミッションを遂行しています。当社のエキスパートにお問い合わせいただき、今すぐ AWS ジャーニーを開始しましょう。