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2023 株式会社ハイロジック

ハイロジック、コーポレートサイトをサーバーレスの構成でリニューアル。AWS の技術相談会を活用し、1 人のエンジニアが 7 か月で構築

商社

概要

建築金物の物流商社として、約 130 年の歴史を持つ 株式会社ハイロジック。同社はコーポレートサイトをリニューアルするにあたり、インフラ基盤にアマゾン ウェブ サービス(AWS)を採用。1 人の情報システム担当者が、7 か月の短期間でサーバーレスなサイトを構築しました。新たなコーポレートサイトは、会社の顔として存在感を発揮。新規で追加した商品検索や問い合わせフォームにより、ユーザビリティも高まり、ビジネスへの貢献を果たしています。
A top-down view of an assortment of Japanese hardware products, including door hinges, locks, latches, handles, and other metal hardware components, displayed on a white background.

課題・ソリューション・導入効果

ビジネスの課題

オンプレミスのコーポレートサイトを 10 年以上ぶりにリニューアル

大阪府東大阪市に本社を置くハイロジックは、建築金物の物流商社として、ドアロックや蝶番など 10 万点を超える建築用アイテムを、全国の住宅関連メーカー、金物店、建設工事会社、ホームセンター、各種 EC サイト向けに販売しています。

コーポレートサイトは長年オンプレミス環境で運用してきましたが、サイトのデザインを見直すため、リニューアルを決断しました。「旧サイトは 10 年以上前に HTML で作られたものでした。会社の顔であるコーポレートサイトが旧態依然のままでは、イメージを損なうことにもなりかねません。そこで全社のプライオリティプロジェクトとして、モダンなデザインに刷新することにしました」と語るのは、情報企画室 係長の小島裕史氏です。

前任のサイト構築・運用担当者と入れ替わる形で、2020 年に経験者採用で入社した小島氏は、新たなコーポレートサイトにおいて、問い合わせフォームと商品検索の機能を追加することを検討し、サイト設計に着手しました。

「旧サイトは、問い合わせ先のメールアドレスを記載しているのみでした。そのため、大量のスパムメールが届き、受付の担当者はその対応に時間が取られていました。メールで寄せられる問い合わせの内容も、商品の購入、商品の仕様、商品の不具合、法人間の取引、新卒・中途採用など多岐にわたり、担当者が内容を判断して担当部署に振り分ける必要がありました。そこで、問い合わせ内容ごとに切り分けたフォームを作成し、商品内容に関してはサイト上で調べられるように検索ページを設けることにしました」(小島氏)

ソリューション

AWS の個別相談会を利用してサーバーレスアーキテクチャを設計

ーポレートサイトのリニューアルに向けて、同社はインフラ基盤に AWS を採用しました。「サーバー調達が不要で運用負荷がかからないこと、新サイトで実現したい機能をすべて網羅していること、実績が豊富な AWS であれば上層部の承認が得られやすいこと、私自身が前職で AWS を使った経験があったこと、技術者として AWS の最新テクノロジーに興味があったことなどを総合的に加味して決めました」(小島氏)

リニューアルのプロジェクトは、営業部、商品部など複数のメンバー構成により、2022 年 1 月にスタート。システム・インフラ周りは小島氏が 1 人で担当しました。インフラ基盤の設計に着手した小島氏は、AWS の オンラインセミナーに参加したことをきっかけに、AWS の個別相談会(無料)を活用。初回相談後も複数回にわたり、AWS の専任担当者から技術的なアドバイスを受けながら設計を進めていきました。

運用負荷を最小限にするため、当初からサーバーの運用が不要な、サーバーレスでの構築を模索していた小島氏は、Amazon S3 上に配置した静的ページを Amazon CloudFront で配信し、問い合わせフォームや検索ページは Amazon API Gateway を介して AWS Lambda で処理を実行する構成を検討しました。

「サーバーレスの構成を考えたものの、社内には AWS について相談できる人がまわりにおらず、1 人で設計を進めるのは限界がありました。AWS は多少の経験はありましたが、サービスや技術に関してはわからないことも多くありました。その中で、ビジネス要件の整理から、AWS のサービスの選定、インフラ設計、セキュリティの注意点まで、AWS の担当者から丁寧なアドバイスをいただけたおかげで、不安なくアーキテクチャを設計することができました」(小島氏)

インフラ構築と並行して進めた Web デザインやコンテンツ制作、商品マスターの作成、データ移行なども計画どおりに進み、プロジェクト開始から 7 か月後の 2022 年 8 月 16 日に無事、リニューアルオープンを迎えました。

導入効果

運用負荷の低減と安定稼働を実現

デザインやコンテンツを大幅に刷新して生まれ変わったコーポレートサイトは、安定稼働を続け、会社の顔としての機能を果たしています。スマートフォンの表示にも対応し、取引先や就活生にも利用がしやすくなっています。

新たに追加した商品検索ページでは、バーコード、商品コード、キーワードなどから検索が可能で、取引先の住宅関連メーカー、商社、ホームセンターなどからも好評だといいます。問い合わせフォームには、商品の仕様、在庫、不具合といった商品に関する項目、取引に関する項目、採用などその他に関する項目など合計 13 項目を設け、同社の関連部署で直接問い合わせが受けられるようにしました。

「リニューアルの結果、サイトへのアクセス数は従来の約 3 倍に増加しました。アクセス先は、商品検索のページが一番多く、取引先のお客様にご利用いただいているようです。商品や取引に関する問い合わせも、1.5 倍に伸び、ビジネスに貢献しています。メールの直接リンクを廃止し、問い合わせ先を細分化したことで、メールを処理していた担当者の負担が軽減され、担当部署で素早く対応することが可能になりました」(小島氏)

サーバーレスとしたことで、インフラの運用負荷はほとんどありません。インフラコストについても、想定以上のメリットが得られているといいます。

「以前のコーポレートサイトと規模や構成も異なるため、単純に比較はできないものの、現在の構成を従来と同様にオンプレミス環境に構築していたとして仮定すると、初期コストで 25% 程度、運用負荷で 30% 程度の削減ができたと想定することができます」(小島氏)

コーポレートサイトは、今後も継続的に更新しながら、最新情報を発信していく予定です。機能に関しても、現在、アクセス解析や BI ツールの導入を検討中で、Web サイトに訪問したユーザーを分析しながら、営業やマーケティング部門にフィードバックすることも構想しています。さらにその先を見据えているのは、VR を活用したバーチャル展示会や、バーチャル採用面接など、コーポレートサイトによる顧客体験の向上です。

「コーポレートサイトのリニューアルプロジェクトは社長からの評価も高く、今回のプロジェクトで獲得した成果は、DX 戦略の一環として高い期待が寄せられています。その思いに応えるべく、VR の技術を駆使した情報発信、ライブ配信による採用説明会、ビジネスチャットを活用した社内コミュニケーションの活性化などに取り組んでいく予定です」(小島氏)

今回のプロジェクトをきっかけに動き出した同社の AWS 活用。現在は、コーポレートサイトのサブシステム、社内向けポータルサイト、一部の業務系システムなどが AWS 上で稼働しています。今後も必要に応じて AWS 上にシステムを移行しながら、業務の改善、会社全体の IT 活用の高度化に貢献していく考えです。

Logo of Hilogik (株式会社ハイロジック), a member of the Nihonka Group, with blue and white icon and Japanese text.
サイトへのアクセス数は従来の約 3 倍に増加しました。商品や取引に関する問い合わせも、1.5 倍に伸び、ビジネスに貢献しています

小島 裕史 氏

株式会社ハイロジック 情報企画室 係長

アーキテクチャ

Diagram of an AWS cloud architecture showing components like API Gateway, Lambda functions, App Runner, RDS MySQL instances, S3 buckets, and Certificate Manager, organized into production and development groups with public and private subnets.

株式会社ハイロジック

1893 年(明治 26 年)、金物商として創業し、1929 年(昭和 4 年)に株式会社日垣太市郎商店として設立。2012 年に社名を日垣本社からハイロジックと改称する。建築用金物の商社として、建築金物、住宅機器、DIY 商品を取り扱い、自社ブランドの『TQOOL(ツクール)』も展開する。取扱商品は 10 万点以上、販売先は約 1,200 社、仕入先は約 400 社。従業員は 93 名(パート含む)。

取組みの成果

  • 7 か月 - サイト構築期間

  • 3 倍 - サイトアクセス数の増加率

  • 25% - オンプレミスで構成したと仮定した場合の初期コスト削減率

  • 30% - オンプレミスで構成したと仮定した場合の運用負荷の削減率