Thomson Reuters が Amazon Bedrock を活用して AI を民主化し、イノベーションを促進

Thomson Reuters は、法務、税務、およびメディア業界全体のプロフェッショナルに信頼の置けるコンテンツとテクノロジーを提供するグローバルプロバイダーです。同社の専任イノベーションチームである Thomson Reuters Labs は、30 年を超える期間にわたって AI および自然言語処理ソリューションの先駆者であり続けています。同社は現在、情報検索を改善し、コンテンツソーシングプロセスを自動化するために AI を利用しています。

Thomson Reuters は AWS を利用して Open Arena を開発し、その後、生成 AI プラットフォームを開発しました。これは、大規模言語モデル (LLM) を使用することによって、増え続ける一連の ML ツールをユーザーが実験できるウェブベースのプレイグラウンドです。このコンセプトは、組織のすべてのセグメントにわたって可能性を探り、イノベーションを起こして、テクノロジーチームと非テクノロジーチームの両方で AI ソリューションを利用できるようにしたいという同社の願いから生まれました。プラットフォームのチャットベースのインターフェイスを使用することで、コーディングの経験がない従業員でも、手法とベストプラクティスを学びながら、ソリューションの可能性を探ることやソリューションの開発を行うことができます。利点には、よりスケーラブルな配信に加えて、セキュリティ、プライバシー、倫理の考慮、そして変更管理が含まれます。

「Open Arena を構築したのは、この新しい大規模なテクノロジーシフトと、それをお客様の課題の解決にどのように適用できるかを、同僚たちが安全かつ透明に理解できるようにするためです」と Thomson Reuters の Head of AI and Thomson Reuters Labs である Joel Hron 氏は述べています。「AWS を利用することで、これまでよりも幅広く効率的に、世界クラスのコンテンツと専門知識を使用できるようになりました」。

当初、同社の生成 AI プラットフォームは既存の生成 AI アプリケーションに使用されていましたが、Thomson Reuters は、Amazon Bedrock を Open Arena に組み込むことで、既に利用できるものを超えて LLM に関するユーザーの選択肢を拡張する機会を見出しました。

「コンテンツをさまざまなモデルとシームレスに統合できるため、アクセシビリティのために Amazon Bedrock を選択しました」と Hron 氏は述べています。「特にこの分野が急速に進化していることを踏まえると、さまざまなモデルが登場し次第、すぐに使用できることは、当社にとって重要な利点でした」。

Amazon Bedrock での強力な基盤モデルの幅広い選択肢により、Thomson Reuters は、チームがさまざまなコンテンツや製品で試すことができる幅広いモデルをカスタマイズできます。このソリューションは、ユーザーのために複雑さの一部を抽象化するのに役立ちます。これにより、特定のユースケースに最適なオプションを選択しやすくなります。また、Thomson Reuters は、Amazon Bedrock を利用して AI モデルのデプロイ時間も短縮しました。現在、モデルへのアクセスは従来、数日から数週間を擁していましたが、Amazon Bedrock を利用することにより、開発チームは数分または数時間でモデルにアクセスできます。このさらなる柔軟性と俊敏性により、Thomson Reuters が利用する他の AWS サービスにコンテンツをシームレスに統合できます。

「新しいユースケースを簡単に立ち上げることができるのは本当に助かります」と Hron 氏は述べています。「急速に進化する分野では、多様化を図り、最新技術が出現したらすぐにそれを利用できる必要があります。Amazon Bedrock を使用することで、適材適所のモデルを見つけることができます」。

Thomson Reuters の製品チームは、Amazon Bedrock を利用して、Checkpoint Edge with CoCounsel と呼ばれる税に関する調査用の生成 AI アプリケーションを構築しました。このアプリケーションは、顧客の問い合わせに対して、税に関するリソースへのインライン引用とともに応答性の高い回答を提供できます。この対話中心のアプリケーションは、Thomson Reuters の Checkpoint 税関連ソリューションラインに、初の生成 AI 検索製品として加わります。

「Checkpoint Edge with CoCounsel を最初に開発したとき、エンジニアリングチームに負担をかける必要がありませんでした。これは大きな利点でした」と Hron 氏は述べています。「代わりに、製品チームは Amazon Bedrock で LLM を使用して、Open Arena で独自に調査し、これが実行可能なアイデアかどうかを確認することができました」。

Checkpoint Edge with CoCounsel は、Thomson Reuters の生成 AI プラットフォームが生成 AI ソリューションの開発におけるユーザーエクスペリエンスを簡素化した一例に過ぎません。さまざまなユースケースで実験できることで、さまざまな機会が生まれます。Thomson Reuters の従業員は、Open Arena にデータをドロップし、いくつかのプロンプトを試して、組織のさまざまなチームが開発した他の種類の同様のアプリケーションを確認できます。

「生成 AI により、これまでにない方法で AI へのアクセシビリティが民主化されました」と Hron 氏は述べています。「多くのプロジェクトコンセプトは、大量のトレーニングデータや ML に関する高度な専門知識を必要とせずに Open Arena でテストできるため、すべての従業員は制約なしで新しいアイデアを詳しく調べることができます」。