ラスベガスで開催されているアマゾン ウェブ サービスのグローバルカンファレンス「AWS re: Invent 2015」。

Day2 基調講演には Werner Vogels(CTO, Amazon.com)が登壇し、ビッグデータ関連やモバイル関連の新サービス、新しいインスタンスタイプ、そして AWS IoT といった新サービス新機能が発表されといった新製品発表を交えた講演を行いました。

ゲストスピーカーには、BMW の SV である Dieter 氏、Intel の SVP の Diane 氏、Remind の VP の Jason 氏などが登壇し、AWS の活用方法や必要性、各社の今後の期待などが伝えられました。

こちらでは、AWS re:Invent 2015 Day2 基調講演の模様を現地からレポートいたします。


Werner の登壇により 2 日目のキーノートが始まると、例えば Amazon SES のインバウンド、Amazon Kinesis Stream, AWS CloudTrail インテグレーションなどを始め、過去数年を見ても 500 を超えるサービスアップデートがあったことを紹介しました。

また、前日の初日のキーノートで発表されたサービス、Amazon QuickSightAmazon SnowballAmazon Kinesis Firehose, AWS Config RulesAmazon InspectorAWS Database Migration Service、AWS Schema Conversion Tool といった、セキュリティアップデートからマイグレーションのアップデートまで幅広い領域でのリリースを改めて紹介しました。

ここで、この日最初の発表となる Well-Architected White Paper が発表されました。これは AWS のソリューションアーキテクトが今までお客様と培ったクラウドアーキテクティングのノウハウをホワイトペーパー化されたもので、クラウドを使うことで自由にシステムを構築できるドキュメントです。

Werner は今までのビッグデータについて、過去のデータを 3 つのパターンに分けました。過去のデータから特性を理解する BI。

リアルタイム性が要求される際には Amazon Kinesis がとても有益です。

そこから次には機械学習を使った未来の予測はレコメンデーションに利用できます。もちろん、アマゾンでも利用されている技術です。AWS では Amazon Machine Learning が提供されているため、これを利用してアプリケーション開発を行っていただくことを推奨しました。

リアルタイム分析においては現在多くのお客様が Amazon Kinesis を利用しデバイスの品質を管理しています。しかし、開発を進めていく過程で、ストリーミングは依然として課題が多い。それを解決するソリューションとして、新たに Amazon Kinesis Analytics が発表されました。ここでは、初めにデータマートの作成からステップバイステップで紹介し、リアルタイムのファイナンスデータを Amazon Kinesis Analytics をつかって解析、可視化を行っている事例が紹介しました。Amazon Kinesis Analytis はこの日からプレビューが開始となります。

「複雑なシステムほどすべてがスクラッチから作られるわけではなく、シンプルなシステムから成り立っている」、という一節が紹介されると、SAP HANA 等のようなインメモリデータベースのエンタープライズアプリケーションでも利用が可能となる 2 TB の大容量メモリ、100 コアを搭載した Amazon EC2 の新たな  X1 インスタンスが発表されました。

また、より大きなインスタンスに対する要望と同時に、より小さいインスタンスの要望にも応える形で、最小のインスタンスとなる t2.nano インスタンスも合わせて発表されました

X1 インスタンスは 2016 年、t2.nano インスタンスは年内にリリース予定です。

仮想マシンに加え、コンテナも必要なコンポーネントの一つとなっています。昨年の AWS re:Invent で発表以降、Amazon EC2 Container Service は、すでに Coursera、METEOR、VIACOM、Expedia、Nokia をはじめとした多くのお客様にご利用いただいていることを紹介した後、ゲストスピーカーとして、REMIND 社の VP of Engineering である Jason Fischl 氏が登壇し、Amazon ECS の利用事例を紹介しました。

こうしたお客様におけるコンテナ活用をよりシンプルに使いやすくするためのフルマネージドサービスとして、Amazon EC2 Container Registry が発表されました。

“No Server Is Easier To Manage Than No Server”

究極的にはコンテナをサーバーで起動しないと更に楽になります。それを実現したのが、昨年発表した AWS Lambda でした。

既に AdRoll、Periscope、FireEye をはじめとした多くのお客様に AWS Lambda をご利用いただいており、今後のクラウドネイティブを支える非常に重要なサービスの一つとなっています。今回は AWS Lambda の数々の機能アップデートが発表され、会場が大いに湧きました。

今回発表された AWS Lambda の機能アップデートは以下のような内容です。既に多くの機能が本日からご利用いただけます。

  • Python for Lambda
  • 最大 60 sec だったファンクション実行時間を 300 sec へ延長
  • ファンクションのバージョニング
  • VPC 対応(年内提供開始予定)
  • スケジュール機能(AWS マネジメントコンソール上で利用可。AWS CLI、APIは近日提供開始予定)

 

AWS Lambda に関連すると、モバイルに関する利用率も急激に増加しています。モバイルの利用率が増加することに合わせて、モバイルアプリケーションの開発者にとっても、より最適な環境が必要となってきます。

モバイルアプリケーションの構築、テスト、モニタリングのプロセスを簡潔にするため、単一のコンソールでユーザー認証やデータストレージ、バックエンドロジック、プッシュ通知、コンテンツデリバリーやアナリティクスを含む機能を単一のコンソールで行うことができるサービスとして、AWS Mobile Hub が発表されました。

AWS Mobile Hub はこの日から米国東部リージョンでプレビュー利用が可能です。

次に、IoT の一例として、冷蔵庫、ゴミ箱の関係という例を紹介しました。例えば、ゴミ箱に捨てられたタイミングで商品を発想するという仕組みも考えることができます。

すでに世の中には、冷蔵庫、バスの運行状況、タクシーの位置情報と予約、スポーツ選手の状態を情報として拾う等、様々な IoT を活用したサービスが次々に提供されていることからも分かる通り、今後世の中が便利になるために IoT が必要であるということをご紹介しました。

その後、BMW の Digital Business Models の SVP である Dieter May 氏がゲストスピーカーとして登壇し、フランクフルトリージョンを利用して、最新の BMW 7 シリーズでセンサーを設置して、テレマティクスを実現している事例を紹介しました。

ここで、IoT を実現するための新しいサービスとして、デバイスと AWS クラウドの接続、データ収集を簡単かつ安全に実現する新たなサービスとして、AWS IoT を発表し、AWS の Product Storategy の GM である Matt Wood が登壇してデモを披露しました。

さらに、農業の生産性や効率化をあげることで、人口増加に対して食糧を提供することに貢献するためのテクノロジーを推進する JOHN DEERE の Information Solutions VP である、Patrick Pinkston 氏がゲストスピーカーとして登壇しました。Patrick 氏は、田植えの制御等をモバイルを活用し、品質と効率性の向上に結び付ける農業機器のテレマティクスを AWS を使って実現している事例を紹介しました。

最後に、過去数年にわたって AWS と協業する Intel 社の Senior Vice President、General Manager, Data Center Group の General Manager である Diane Bryant が登壇し、X1 インスタンスが Xeon E7 V3 という巨大なメモリ空間を利用する仕組みが使われている点を紹介し、データ分析、医療、農業分野においてもクラウドが役に立つという考え方を紹介しました。

最後にWerner から Day2 の午後のスタートアップ向けのセッションの紹介とともに、夜に開催される re:Play パーティーがこれまでで初の屋外開催で ドイツの Zedd がゲスト DJ として登壇することが紹介され、キーノートが締めくくられました。


Day 2 キーノート(10/8)レポート