投稿日: Nov 15, 2013

アマゾン ウェブ サービスが
Amazon Kinesis を発表

ビッグデータに関するリアルタイムな意思決定を可能にする
ストリーミングデータサービスを提供

限定プレビューを本日から開始

(米国シアトル、2013 年 11 月 14 日発表) Amazon.com, Inc. (NASDAQ:AMZN)の関連会社である Amazon Web Services, Inc. (AWS)は本日、米国で開催中の re:Invent で、大量のストリーミングデータをリアルタイムで処理するための完全に管理されたサービスである Amazon Kinesis を発表しました。お客様は Amazon Kinesis を利用することで、極めて多数のソースから 1 時間あたり数テラバイトのデータを保存、処理することが可能になります。この機能により Web サイトのクリックストリーム、マーケティングおよび財務に関連するトランザクション、ソーシャルメディアからのフィード、ログや計測データ、位置情報の追跡機能を用いたイベントなどのリアルタイムデータを処理するアプリケーションをより簡単に構成することができるようになります。Amazon Kinesis に対応したアプリケーションを使えば、リアルタイムのタイムダッシュボード機能の強化やアラート作成のほか、価格や広告戦略の変更などのビジネスにおける意思決定をリアルタイムに進めることができます。また Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)、Amazon Elastic Map Reduce(Amazon EMR)、あるいは Amazon Redshift などの他のビッグデータサービスにデータを送信することが可能です。Amazon Kinesis は高耐久性と高可用性を確実に担保するため、アプリケーションがほぼあらゆる規模のデータストリームを処理できるよう柔軟な拡張性を備えているほか、すべてのデータを複数のアベイラビリティゾーン(Availability Zone)に複製します。Amazon Kinesis の詳細については、以下の URL をご参照ください。 http://aws.amazon.com/kinesis/

これまで、ビッグデータの大半は Hadoop が使用しているようなバッチ指向のアプローチ、あるいはデータウェアハウスなどのデータベース技術を用いて処理されてきました。しかし、これらのシステムはデータをバッチ単位で保存、処理するため、リアルタイムで急激に変化するデータのストリーミングフィード処理を必要とするアプリケーションに対応できていませんでした。このような「高速で動く」データに基づくアプリケーションを構築するため、多くの企業が自社システムの開発やオープンソースのツールの組み合わせを試みてきましたが、多くの場合、構築が複雑で運用が難しいだけでなく、弾力性や拡張性、信頼性に欠けるばかりか、データを消失する危険性さえありました。Amazon Kinesis は、開発者にとって面倒な作業をすべて引き受け、データの容易な取り込みと保存、高いデータ耐久性を実現し、1 時間当たりキロバイトからテラバイト規模までの拡張を可能にするという完全に管理されたサービスの提供を通じ、これらの問題を解決します。その上、従来よりもはるかに小さなコストと手間しか必要としません。Amazon Kinesis のクライアントライブラリーは負荷分散、コーディネート、および耐障害性の確保を簡素化し、開発者は AWS Auto Scaling を利用することで弾力性のある高パフォーマンスな Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)処理クラスターを容易に作成できます。また、Amazon Kinesis にはサードパーティー製品も組み込めるため、開発者はポピュラーなオープンソース製品をはじめ、自由にデータ処理方法を選ぶことができます。Amazon Kinesis を利用することで、お客様はアプリケーションにリアルタイム分析やその他の機能を容易に追加することができ、データが爆発的に増加している今日の環境を競争力強化や顧客向けのイノベーション提供のチャンスへ変えることができます。

AWS の New Business Initiatives 担当バイスプレジデント テリー・ハノルド(Terry Hanold)は「データベースと MapReduce 技術は、大量のデータの処理に優れています。しかし、これらは基本的にバッチベースであり、決して終わることのないデータストリームを対象としたリアルタイムの意思決定を可能にするには課題を抱えています。Amazon Kinesis はこうしたギャップを埋め、ストリーミングデータソリューションに関し、お客様が直面するコスト、労力、およびノウハウ面での障壁の多くを取り除くと同時に、最も大規模かつ先進的な実装に必要なパフォーマンス、耐久性、および拡張性の提供を目的に開発されました。」と述べています。

AWS Management Console 上で数回クリックまたはシンプルな API コールを実行するだけで、お客様は高い信頼度の下でデータが送信されたタイミングで取得、保存するデータの「ストリーム」を構築し、アプリケーション、オープンソースのストリーミングツール、データストア(例:Amazon S3、Amazon DynamoDB、または Amazon Redshift)から利用することができます。たとえば、Amazon Kinesis を利用すれば、Amazon Redshift データウェアハウスサービスへログデータを送信する前に、データから主要な指標を抽出するアプリケーションを構築することが可能です。ストリームのサイズを変更すれば、たった数秒で追加分の容量が利用でき、お客様には実際のデータストリームのサイズに基づいて計算された料金のみをお支払いいただくことになります。

NASDAQ OMX グループは世界最大の証券取引所運営会社であり、NASDAQ 証券取引所を含め、世界中の 24 カ所で証券取引所を運営しています。NASDAQ OMX のグローバルソフトウェア開発担当シニアバイスプレジデント アン・ナイデンバッハ(Ann Neidenbach)氏は、「証券取引所はピーク時には 1 秒当り数千メガバイトに達する注文データに対応しており、またすべてのトランザクションを正確に記録し、処理することが求められます。Amazon Kinesis はデータを消失することのないよう、高耐久性と高信頼性を担保した形で注文データをリアルタイムに処理できるよう設計されており、市場データのストリームに関する継続的分析および監査が可能になります。これにより、当社は次世代の革新的な金融ツールとサービスの構築に注力することができます。」と述べています。

Amazon Kinesis の限定プレビューのご利用については、以下の URL をご参照ください。
http://aws.amazon.com/jp/kinesis/limited-preview/


報道関係からのお問い合わせ先

野見山 祐子 PRマネージャー Amazon Web Services
Email: yukotac@amazon.co.jp