投稿日: Dec 15, 2020

本日、FreeRTOS のロングタームサポート (LTS) のリリースを発表できる運びとなりました。このリリースにより、デベロッパーは 2 年間の間、機能の安定性や、セキュリティに関するパッチ、および重大なバグの修正が提供されることを前提にしながら、FreeRTOS のバージョンをご使用になれます。この態勢により、推奨を受けた変更のみを特定し、FreeRTOS のカーネルやライブラリにインクルードすることが容易になります。既存アプリケーションを壊す可能性のある更新の導入に関するリスクを、増加させる必要はありません。

初の FreeRTOS LTS を、FreeRTOS 202012.00 LTS としてリリースいたします。このリリースには、FreeRTOS のカーネルと、IoT ライブラリ (FreeRTOS+TCP、coreMQTT、coreHTTP、corePKCS11、coreJSON、AWS IoT Device Shadow) が含まれます。これらのライブラリーの提供は、少なくとも 2022 年 12 月 31 日までは継続します。

また、この FreeRTOS LTS ライブラリでは、設計の柔軟性やセキュリティ、およびコードの品質を改善するためのリファクタリングを実施しています。その第 1 として、この LTS ライブラリは、スタンドアロンで動作するように設計されています。標準 C ライブラリを除き、いかなる追加のライブラリにも依存しません。加えて、各 LTS ライブラリは、固有の GitHub レポジトリから提供されます。この方式によりデベロッパーは、自身の FreeRTOS プロジェクトでのライブラリの統合や更新をより簡単に行えます。第 2 の点は、この LTS ライブラリのメモリの安全性を、C Bounded Model Checker (CBMC) の自動推論ツールを使用して検証してあることです。この検証により、バッファオーバーフローなどのコードセキュリティ上の問題を修正しています。最後に、MISRA-C 準拠のチェックや Coverity による静的解析などにより、コード品質の確認も実施されています。このテストにより、コードを組込みシステムで使用した場合の安全性、移植性、信頼性を確保しています (LTS Code Quality Checklist を参照してください)。 

使用を開始するには、FreeRTOS.org から、FreeRTOS 202012.00 LTS のソースコードをダウンロードします。詳細については、FreeRTOS.org にアクセスしてください。

詳細については、ブログ記事を参照してください。 

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