投稿日: Aug 17, 2022
アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、ソフトウェア定義無線 (SDR) の広帯域デジタル中間周波数 (DigIF) のサポート拡大を発表しました。これは、より短時間でより多くのデータをダウンリンクし、コストを削減するためのものです。AWS Ground Station のアフリカ (ケープタウン)、欧州 (アイルランド)、およびアジアパシフィック (シンガポール) リージョンが中東 (バーレーン) リージョンに加わり、合計 4 つのロケーションにおいて SDR の拡張サポートがプレビューで利用できるようになりました。
AWS Ground Station は当初、54 MHz 未満の狭帯域周波数の SDR をサポートしていました。SDR のサポートを 400 MHz に拡張することで、AWS は新しい変調方式とエンコード方式を利用している広帯域のお客様をサポートでき、地球イメージング企業や大学、政府機関のオペレーションコスト最適化を支援できるようになります。新しい地域への拡大により、お客様は衛星データ処理の要件に合わせてやりとりする機会を多く持てるようになります。デジタル中間周波数 (DigIF) 出力を提供する AWS Ground Station を使用すると、宇宙関連企業は AWS Ground Station で使用する SDR を選択し、市場のイノベーションのすばやい変化を活用できます。このような SDR はお客様の仮想プライベートクラウド (VPC) で変調と暗号化を行うため、自社のデータをよりよくコントロールし、コンステレーションのスケーリング時に異なる構成 (より高いデータレートなど) に移行しやすくなります。
AWS Ground Station は、人工衛星通信の制御や人工衛星データの処理、さらに人工衛星の運用のスケールを可能にするフルマネージドサービスです。お客様は、Amazon が提供する低レイテンシーかつ広帯域幅のグローバルネットワークを使用しながら、他の AWS のサービスと宇宙関係のワークロードをリアルタイムで統合できます。お客様は、リアルタイムで処理するために、Amazon EC2 に衛星データをストリーミングし、コストを抑えるために Amazon S3 にデータを保存し、または Amazon SageMaker で衛星画像に AI/ML アルゴリズムを適用できます。AWS Ground Station により、お客様のお支払いは、実際にご使用になったアンテナ時間に対してのみの金額になります。
AWS Ground Station のアンテナは現在、オハイオ (米国)、オレゴン (米国)、中東 (バーレーン)、欧州 (ストックホルム)、アジアパシフィック (シドニー)、欧州 (アイルランド)、アフリカ (ケープタウン)、南米 (プンタアレーナス)、ハワイ (米国)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (ソウル) で利用可能です。今後数か月で、さらなる DigIF サイトにも展開する予定です。