投稿日: Nov 27, 2022

何十億もの IoT デバイスを接続し、何兆ものメッセージを AWS のサービスにルーティングするマネージドクラウドサービスである AWS IoT Core に、AWS IoT Core Device Location という機能が追加されます。この新機能により、緯度と経度の座標などの位置情報を使用して IoT デバイスを追跡して管理できるようになります。AWS IoT Core Device Location を使用することで、ビジネスプロセスを最適化し、メンテナンス作業を簡素化および自動化して、ビジネスにおいて新しいユースケースを生み出すことができます。例えば、現場のチームは、常に最新情報を把握しながら、メンテナンスが必要なデバイスの位置をすばやく特定できます。IoT アプリケーションにおいて、Global Positioning Service (GPS) は、IoT デバイスの位置を特定するために広く使用されている標準です。しかし、消費電力が大きいため、すべての IoT 機器に GPS ハードウェアを搭載できるわけではありません。電池を電源とする IoT デバイスでは特に困難です。そのため、クラウド支援型の衛星測位システム (GNSS)、WiFi、およびセルラーネットワークなどの新技術が、IoT デバイスの位置データを取得するための有力な代替策となりつつあります。 

新機能である Device Location を使用すれば、消費電力の大きい GPS ハードウェアに頼ることなく、ビジネスやエンジニアリングの制約内で機能する適切な位置特定技術を選択できます。AWS IoT Core Device Location は、Semtech、HERE、MaxMind などの AWS パートナーが提供するソリューションと統合されており、クラウド支援型の GNSS、WiFi スキャン、セルラー三角測量、IP リバースルックアップ技術を使用してデバイスの地理座標を判断することを可能にします。ユーザーはその後、地理座標を AWS IoT デバイスシャドウまたは任意のトピックにパブリッシュして、計算された位置データを保存できます。2022 年 10 月 27 日にリリースされた AWS IoT Core Rules Engine の Location Action という新機能を使用すれば、地理座標を Amazon Location Service にルーティングすることもできます。その場合、関心対象となる地図や地点を追加し、リソースを追跡し、Geo-Fencing モデルを定義し、デバイスの位置情報を可視化できます。 

AWS IoT Core Device Location を利用できる AWS リージョンは、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、欧州 (フランクフルト)、欧州 (アイルランド)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)、南米 (サンパウロ) です。詳細については、AWS IoT Device Location のドキュメントページを参照してください。