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Savings Plans Purchase Analyzer の発表

本日から、請求とコスト管理コンソールで、次回の Savings Plans の購入を簡単にモデル化し、コスト、カバレッジや使用率への影響を評価できるようになりました。独自のコミットメント金額を入力することもでき、コスト削減が最大になるように設計された推奨事項を生成することもできます。さらに、特定のルックバック期間を選択したり、今後の更新を計画するために期限が切れそうな Savings Plans を除外したりすることで分析をカスタマイズすることができます。

なぜ Purchase Analyzer を使うべきか?

Savings Plans Purchase Analyzer は、環境に応じた Savings Plans を購入する際に、迅速でより多くの情報に基づいた意思決定を支援します。この機能は、削減効果を最大限にするためにカスタマイズされた推奨事項を生成したり、独自のニーズに合わせてコミットメント金額をカスタマイズできるよう、柔軟性に重点をおき開発しました。例えば、推奨コミットメント金額の一部を購入することから始めたり、特定のカバレッジをターゲットにしたり、もしくは期限が切れる Savings Plans の更新を計画したい場合などがあるでしょう。これを考慮して、様々な Savings Plans のシナリオにおけるカバレッジと使用率への影響を調査し、実際の環境で利用されている Savings Plans の適用の仕組みを活用することで購入の決定をできるようにしました。この機能により、様々な購入オプションの種類による影響を確認したり、結果を比較したり、また購入もすべて AWS コンソール上で実施できます。

Savings Plans Purchase Analyzer の新機能とは?

新しい Savings Plans Purchase Analyzer では、ニーズに基づいた推奨事項を柔軟にカスタマイズできます。例えば、特定のルックバック期間を選択したり、推奨コミットメント金額の一部を購入したり、特定のカバレッジをターゲットにしたり、もしくは期限が切れる Savings Plans の更新を計画できます。

  • カスタムルックバック期間:過去 60 日間のカスタム日付範囲を選択できるため、利用パターンが異なる特定の日や週を含めたり除外することができます。例えば、数日間だけ一時的に多くのワークロードを実行し、それ以降実行しないことがわかっている場合に、これらのリソースを含めない日付範囲を選択できます。もしくは、これらのワークロードが以降も継続利用することがわかっている場合に、追加の使用量を含む日付範囲を選択し、このデータに基づいたコミットメント金額で購入することができます。
図 1. Savings Plans のルックバック期間

図 1. Savings Plans のルックバック期間

  • 期限切れが近い Savings Plans : 今後 90 日間で期限が切れる Savings Plans を選択して、すでに期限が切れているかのように分析から除外することができます。Savings Plans の更新を計画する場合、同じコミットメント金額を継続するか変更するのか確認しなければならないことがよくあります。期限切れが近い Savings Plans を分析から除外することで、事前に更新を計画したり、調整したり、削減額やカバレッジへの影響結果を確認したり、更新の準備をすることができます。
図 2. 期限切れが近い Savings Plans のオプション

図 2. 期限切れが近い Savings Plans のオプション

  • コミットメント金額のカスタマイズ:最もコスト削減できる推奨事項のコミットメント金額と独自のコミットメント金額の入力を簡単に切り替えることができます。推奨事項のコミットメント金額が財務の目標と一致していることを確認するか、もしくは購入戦略に合うように調整してください。特定のカバレッジを目標としている場合は、コミットメント金額を入力し、カバレッジタブで推定カバレッジを確認し、目標と一致するようにコミットメント金額を調整してください。例えば、推奨事項が 1 時間あたり $10 の場合、最終判断をする前に $9 もしくは $11 のコミットメント金額をシミュレートし、どの程度の影響があるか確認できます。
図 3. カスタムコミットメントオプション

図 3. カスタムコミットメントオプション

これらの各シナリオにおいて、Savings Plans ページのカバレッジレポートと使用状況レポートで確認していたものと同様に、時間単位のデータによりグラフ化されたコスト、カバレッジと使用率を確認することができます。このデータを用いて、Savings Plans をすばやく比較したり、週ごとの利用量の浮き沈みを考慮した時間経過の影響や削減額の結果を確認できます。カスタム入力オプションと影響の可視化により、Savings Plans への取り組みをアシストし、確信をもったコミットメントの決定を迅速に行えるようになります。

図 4. Savings Plans 購入によるコスト、カバレッジと使用率への影響の可視化

図 4. Savings Plans 購入によるコスト、カバレッジと使用率への影響の可視化

どのようにはじめるか?

請求とコスト管理コンソールSavings Plans Purchase Analyzer に移動することではじめられます。もしくは、Savings Plans の推奨事項で詳細を調査、そしてすぐに Savings Plans Purchase Analyzer に移動してさらなる調整をすることができます。

図 5. Savings Plans Purchase Analyzerコンソールページ

図 5. Savings Plans Purchase Analyzer コンソールページ

Savings Plans Purchase Analyzer に関する詳細は、ユーザーガイドを確認してください。

結論

Savings Plans Purchase Analyzer を利用すると、異なる Savings Plans のコミットメントをシミュレートできるため、次回の購入に役立てることができます。本日から Savings Plans Purchase Analyzer を利用して、更新やカスタマイズした購入を計画したりカスタムした日付範囲の推奨事項を入手してください。

翻訳はテクニカルアカウントマネージャーの加須屋 悠己が担当しました。原文はこちらです。

Rick Ochs

Rick Ochs

Rick Ochs は、 Compute Optimizer や RI/SP の推奨事項を含む最適化に注力しているプロダクトチームをリードしています。AWS に入社する前は、Turbonomic のクラウド製品チームをリードしていました。

Mary Nachimov

Mary Nachimov

Mary Nachimov は、 Savings Plans と Reservation Instances のプロダクトリードであり、ユーザーセントリックのデザインの提唱者です。AWS に入社する前は、Turbonomic でプロダクトマネージャーとして、Reservation Instances の最適化やクラウドコスト計画を専門としていました。