Amazon Web Services ブログ

AWS IAM アイデンティティセンターが、AWS アカウントアクセスとアプリケーションの使用のためのマルチリージョンレプリケーションのサポートを開始

2026 年 2 月 3 日、AWS IAM アイデンティティセンターのマルチリージョンサポートの一般提供の開始をお知らせします。これにより、追加の AWS リージョンAWS アカウントアクセスマネージドアプリケーションの使用が可能になります。

この機能を使用すると、Microsoft Entra ID や Okta などの外部 ID プロバイダー (IdP) に接続された IAM アイデンティティセンターの組織インスタンス内のワークフォース ID、許可セット、および他のメタデータを、現在のプライマリリージョンから追加のリージョンにレプリケートできるため、AWS アカウントアクセスの回復力が高まります。

また、ユーザーエクスペリエンスを改善したり、データレジデンシー要件を満たしたりするために、アプリケーションユーザーやデータセットに近い、任意のリージョンに AWS マネージドアプリケーションをデプロイすることもできます。追加のリージョンにデプロイされたアプリケーションは、レプリケートされたワークフォース ID にローカルでアクセスすることで、最適なパフォーマンスと信頼性を実現します。

ワークフォース ID を追加のリージョンにレプリケートすると、ワークフォースはそのリージョンでアクティブな AWS アクセスポータルエンドポイントを取得できます。これは、プライマリリージョンで IAM アイデンティティセンターのサービスが中断するといった万一の場合でも、ワークフォースは既にプロビジョニングされている許可を使用して、追加のリージョンの AWS アクセスポータルを通じて AWS アカウントに引き続きアクセスできることを意味します。プライマリリージョンから IAM アイデンティティセンターの設定を引き続き管理し、一元的なコントロールを維持できます。

複数のリージョンで IAM アイデンティティセンターを有効にする
使用を開始するには、現在使用している AWS マネージドアプリケーションが、AWS アイデンティティセンターで有効になっているカスタマーマネージド AWS Key Management Service (AWS KMS) キーをサポートしていることを確認する必要があります。2025 年 10 月にこの機能を導入した際、Seb は、会社のポリシーで単一リージョンのキーしか使用できない場合を除き、マルチリージョンの AWS KMS キーを使用することを推奨しました。マルチリージョンキーは、各リージョンで独立したキーインフラストラクチャを維持しながら、リージョン間で一貫したキーマテリアルを提供します。

IAM アイデンティティセンターを追加のリージョンにレプリケートする前に、まずカスタマーマネージド AWS KMS キーをそのリージョンにレプリケートし、IAM アイデンティティセンターのオペレーションに必要な許可を使用してレプリカキーを設定する必要があります。マルチリージョンレプリカキーの作成手順については、「AWS KMS デベロッパーガイド」の「Create multi-Region replica keys」をご覧ください。

プライマリリージョン (例: 米国東部 (バージニア北部)) の IAM アイデンティティセンターコンソールに移動し、左側のナビゲーションペインで [設定] を選択し、[管理] タブを選択します。設定された暗号化キーが、マルチリージョンのカスタマーマネージド AWS KMS キーであることを確認します。リージョンをさらに追加するには、[リージョンの追加] を選択します。

利用可能なリージョンのリストで、IAM アイデンティティセンターをレプリケートする追加のリージョンを選択できます。追加のリージョンを選択する際は、データコンプライアンスやユーザーエクスペリエンスなど、想定されるユースケースを考慮してください。

コンプライアンス上の理由で特定のリージョンに制限されたデータセットにアクセスする AWS マネージドアプリケーションを実行する場合は、データセットが存在するリージョンを選択します。追加のリージョンを使用して AWS アプリケーションをデプロイすることを計画している場合は、選択したリージョンと追加のリージョンでのデプロイを、必要なアプリケーションがサポートしていることを確認してください。

[リージョンの追加] を選択します。これにより、初期レプリケーションが開始されます。レプリケーションの所要時間は、アイデンティティセンターインスタンスのサイズによって異なります。

レプリケーションが完了すると、ユーザーは、この新しいリージョンの AWS アカウントとアプリケーションにアクセスできるようになります。[ACS URL を表示] を選択すると、プライマリリージョンと追加のリージョンに関する SAML 情報 (Assertion Consumer Service (ACS) URL など) を表示できます。

ワークフォースが追加のリージョンを使用する方法
AWS アイデンティティセンターは、Microsoft Entra ID や Okta などの外部 IdP を使用した SAML シングルサインオンをサポートしています。IdP で認証されると、ユーザーは、AWS アクセスポータルにリダイレクトされます。新しく追加されたリージョンの AWS アクセスポータルにユーザーをリダイレクトするには、IdP 設定に追加リージョンの ACS URL を追加する必要があります。

次のスクリーンショットは、Okta 管理コンソールでこれを行う方法を示しています:

その後、ユーザーが追加リージョンを見つけられるように、アイデンティティプロバイダーにブックマークアプリケーションを作成します。このブックマークアプリケーションはブラウザのブックマークのように機能し、追加リージョンの AWS アクセスポータルへの URL のみが含まれています。

既存のデプロイワークフローを使用して、AWS マネージドアプリケーションを追加リージョンにデプロイすることもできます。ユーザーは、AWS アクセスポータル、アプリケーションリンク、AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) などの既存のアクセス方法を使用して、アプリケーションまたはアカウントにアクセスできます。

追加のリージョンへのデプロイをサポートしている AWS マネージドアプリケーションの詳細については、「IAM アイデンティティセンターユーザーガイド」にアクセスしてください。

知っておくべきこと
この機能に関する重要な考慮事項を次に示します:

  • 考慮事項 – リリース時にこの機能を利用するには、外部 IdP に接続された IAM アイデンティティセンターの組織インスタンスを使用している必要があります。また、AWS アカウントでプライマリリージョンと追加リージョンがデフォルトで有効になっている必要があります。IAM アイデンティティセンターのアカウントインスタンス、および他の 2 つの ID ソース (Microsoft Active Directory と IAM アイデンティティセンターディレクトリ) は現在サポートされていません。
  • オペレーション – プライマリリージョンは、ワークフォース ID、アカウントアクセス許可、外部 IdP、および他の設定を管理するための中心的な場所です。IAM アイデンティティセンターコンソールは、追加のリージョンでご利用いただけます (機能セットに制限あり)。アプリケーション管理とユーザーセッションの取り消しを除き、ほとんどのオペレーションは読み取り専用です。
  • モニタリング – すべてのワークフォースアクションは、アクションが実行されたリージョンの AWS CloudTrail に出力されます。この機能により、アカウントアクセスの継続性が強化されます。外部 IdP でサービスが中断した場合に、特権ユーザーが AWS にアクセスできるようにブレークグラスアクセスをセットアップできます。

今すぐご利用いただけます
AWS IAM アイデンティティセンターのマルチリージョンサポートは、デフォルトで有効になっている 17 の商用 AWS リージョンでご利用いただけるようになりました。リージョンごとの提供状況や今後のロードマップについては、「AWS Capabilities by Region」にアクセスしてください。この機能は追加費用なしでご利用いただけます。カスタマーマネージドキーの保存と使用には、標準の AWS KMS 料金が適用されます。

AWS アイデンティティセンターコンソールでぜひお試しください。詳細については、「IAM アイデンティティセンターユーザーガイド」にアクセスしてください。また、アイデンティティセンターの AWS re:Post に、または通常の AWS サポート担当者を通じて、フィードバックをぜひお寄せください。

Channy

原文はこちらです。