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AWS IoT Greengrassハンズオンを公開 – AWS IoT Greengrassをゲートウェイと見立てて、デバイスとのメッセージングやデータ収集について学べます

こんにちは、Prototyping Solutions Architectの市川です。この記事では、AWS IoT Greengrass ハンズオンについてご紹介します。

AWS IoT Greengrassサービスページより抜粋

AWS IoT Greengrass では、AWS をエッジデバイスにシームレスに拡張します。これによりエッジデバイスでは、管理、分析、耐久性のあるストレージのためにクラウドを使用しながら、生成されたデータに基づいてローカルで動作することが可能になります。AWS IoT Greengrass を使用すると、接続されたデバイスで AWS Lambda 関数を実行し、機械学習モデルに基づいて予測を実行し、デバイスデータを常に同期させ、他のデバイスと安全に通信できます。これはインターネットに接続していないときでも可能です。

この様に、AWS IoT Greengrassを利用することで、エッジデバイス上で様々なことができるようになり、クラウドから簡単に管理できるといった特徴を持っています。

このハンズオンでは AWS IoT Greengrassを導入するにあたり、最初の一歩として基本的な機能について、実際に手を動かしながら3時間程度で学ぶことができます。実機がなくてもAWSのサービスを使ってブラウザがあればすぐにでも試すことが出来ます。このハンズオンを体験することで、基本的な使い方を理解し、次のステップとして、実機での利用や、機械学習の推論を行う高度なエッジコンピューティングへと進むことが可能です。

ハンズオンの構成

https://aws-iot-greengrass-for-beginners.workshop.aws/

このハンズオンで作成する構成は以下の図のようになっています。

ハンズオンのコンテンツとしては、

  • 「AWS IoT Greengrassのセットアップ」、「AWS IoT Greengrassと繋がるセンサーデバイスの作成」、「デバイス同士のメッセージング」の章では、AWS IoT Greengrassを始めるために必要な設定及び、エッジ側だけでのメッセージングを行うための設定について学ぶことが出来ます。
  • 「Greengrassを詳しく見てみる」の章では、ログの確認、デプロイされたアセットの確認など、トラブルシューティングに必要となる基本的な情報について学びます。
  • 「データをS3に保存する」の章では、応用編としてAWS IoT Coreに届いたメッセージを、データレイクとして利用するS3に保存する設定について学びます。

ハンズオンから実ユースケースへの応用

このハンズオンで学んだ内容を応用することで、例えば以下のようなユースケースを実現することができます。

  • スマートホーム向けのゲートウェイデバイスで動くアプリを簡単にデプロイする
  • 生産設備で大量に発生するデータを直接クラウドに送らずに、エッジ側である程度サマリーさせてから送る
  • ネットワークが常時つながっていないような環境で、エッジ側だけで発生した問題を素早く検出して、アクションを起す

また、このハンズオンではAWS Cloud9を利用しますが、AWS IoT Greengrassの動作要件を満たせば、Linuxベースのデバイス上で利用することが可能です。動かしたいデバイスがAWS IoT Greengrassの要件を満たしているか確認する場合は、Dependencies Checkerを利用して確認することが出来ますので試してみてください。

Device Qualified Programについて

自社で製造しているデバイスでもAWS IoT Greengrassが使えることが確認できたら、AWSデバイス認定プログラムにも参加してみるのはいかがでしょうか? AWS デバイス認定プログラムの認定は、AWS IoT Greengrass 用 AWS IoT Device Tester を使用し、デバイス上でAWS IoT Greengrassが動くことをテストし、その結果を送ることで、レビュー後にAWS Partner Device Catalogへ掲載されます。

認定までの詳しい手続きや条件については、AWSデバイス認定プログラムを御覧ください。

さいごに

この記事では、AWS IoT Greengrass ハンズオン の構成や、その応用例についてご紹介しました。是非ハンズオンで AWS IoT Greengrassへの理解を深めていただければと思います。また、ハンズオン内容に関するフィードバックや修正依頼がある場合は Github リポジトリ へ Issue としてご報告いただけますと幸いです。


著書について

市川 純

AWS では IoT に関連するプロトタイピングを支援する、プロトタイピング ソリューション アーキテクトとして、お客様の IoT 関連案件を支援しています。