Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2024/10/7週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。

みなさんは「週刊AWS キャッチアップ」をご存じでしょうか?過去に一度紹介したことがあるのですが、この週刊AWSと週刊生成AI with AWSの内容を振り返るオンラインの勉強会です。実施回数は現時点で50回を超えていますから、1年以上も継続されていることになりますね。過去の内容はYoutubeでアーカイブされているのを見ることが出来ますし、参加されたい方はぜひ以下JAWS-UGのリンクから、次回スケジュールを確認してください。(木曜もしくは金曜の21時に実施されていますので、現時点では予告が出ていないかもしれません)。

週刊AWSキャッチアップ(Youtube再生リスト)
JAWS-UG

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2024年10月7日週の主要なアップデート

  • 10/7(月)
    • (この日は週刊AWSでとりあげるアップデートがありませんでした)
  • 10/8(火)
    • Amazon VPC Lattice is now available in 3 additional Regions – AWS
      Amazon VPC Lattice の利用可能リージョンが追加され、大阪リージョンでも利用可能になりました。Amazon VPC Lattice は、サービス間通信の接続、セキュリティ保護、モニタリングをシンプルに実現するアプリケーションネットワーキングサービスです。
    • Mountpoint for Amazon S3 CSI driver introduces new access controls for individual Kubernetes pods – AWS
      Mountpoint for Amazon S3 Container Storage Interface (CSI) ドライバーで、個々の Kubernetes Pod に個別の AWS ID およびIAM Roleの設定が可能になりました(以前は、Kubernetes クラスター内のすべてのポッド共通する1つのIAM Roleを設定する方式でした)。これにより、より細かい粒度で権限が設定可能になります。
    • Amazon OpenSearch Serverless introduces a suite of new features and enhancements – AWS
      Amazon OpenSearch Serverless に複数の新機能と拡張機能が追加されました。これには、ネストされたデータのより効率的な保存と検索を可能にするフラットオブジェクトデータ型、拡張された地理空間機能、多項集計(multi-term aggregation)等が含まれます。また、インデックス作成のレイテンシーの削減、昇順/降順の検索ソートの高速化等、全体的なパフォーマンスも向上しています。
    • Amazon Connect launches prompt customizations for Amazon Q in Connect – AWS
      Amazon Q in Connect はクラウドコンタクトセンターのAmazon Qに生成AIのアシスタント機能を追加するものです。今回の改善で、コンタクトセンターのスーパーバイザーが会社のブランドやビジネスガイドラインに合わせて、LLMプロンプトを事前設定できるようになりました。例えば特定の企業フレーズを取り入れたり、特定状況において固定応答を指定したりできます。
    • Extension of EOL Dates for Amazon Corretto 8 and 11 – AWS
      AWSが提供する、無料で利用可能な OpenJDK ディストリビューションのAmazon Corretto でサポート終了日(EOL)の延長が発表されました。Amazon Corretto 8 は、以前は2026年4月までだったものが、2030年12月に、Amazon Corretto 11は、以前は2027年9月だったものが、2032年の1月まで延長されており、安定したOpenJDKをより長く使っていただけるようになりました。
    • Announcing Amazon ElastiCache for Valkey – AWS
      Amazon ElastiCache で、OSSのインメモリデータベース Valkey が選択可能になりました。プロビジョン型、サーバーレスの両方から選択可能で、サーバーレスの方は他の提供エンジンと比較して33%低い料金が設定されています。詳細はこちらのブログをご覧ください
    • Announcing Amazon MemoryDB for Valkey – AWS
      Amazon MemoryDB でも同様に Valkey が選択可能になりました。料金面では、書きこみが10TB/月未満は無料で利用でき、それを超えても$0.04/GBである等、既存エンジンより安価に提供されています。詳細はこちらのブログをご覧ください
  • 10/9(水)
    • Amazon Bedrock Model Evaluation now supports evaluating custom models – AWS
      Amazon Bedrock のモデル評価(Model Evaluation)で、カスタムモデルも評価可能になりました。これにより、基礎となるモデルを選択し、カスタマイズして評価し、必要に応じて再度カスタマイズする、という評価のサイクルをより容易に実現可能になります。
    • AWS Lambda now detects and stops recursive loops between Lambda and Amazon S3 – AWS
      Lambda recursive loop detection (再帰ループ検出)で新たに、S3とLambda間のループを検出可能になりました。Lambda関数はS3のイベントを元に起動するよう設定できるため、Lambda関数の中で同じS3バケットにデータを置くと、再帰ループ(無限ループ)が発生してしまう可能性がありますが、これを検出して停止する等の設定が可能になりました。意図的に再帰ループさせたい場合はこの機能をオフにすることも可能です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください
  • 10/10(木)
  • 10/11(金)
    • Amazon Redshift announces generally availability for data sharing with data lake tables – AWS
      Amazon Redshift で data sharing with data lake tables 機能が一般提供開始(GA)になりました。これはS3上のデータを一種の外部表としてアクセスする機能を、LakeFormation経由で他Redshiftクラスターに共有可能にするものです。これにより、Redshiftクラスターそれぞれで個別にデータレイク(S3)上へのアクセス設定を行う必要がなくなります。
    • Cross-zone enabled Network Load Balancer now supports zonal shift and zonal autoshift – AWS
      AWS Network Load Balancer (NLB) で、Amazon Application Recovery Controller の zonal shift と zonal autoshift のサポートが強化されました。zonal shiftは、AZ内でのみルーティングすることで、他AZへの通信を行わないように制御する仕組みで、autoshiftと組み合わせることで、AZで大きな障害が発生した際、そのAZへルーティングをしないようにすることで、耐障害性を向上させることが可能になる機能です。今回の改善で、NLBでクロスゾーンの負荷分散を実行している環境においても、zonal shiftが利用可能になりました。詳細はこちらのブログを参照してください
    • Amazon CloudFront launches support for JA4 fingerprinting – AWS
      Amazon CloudFront で、Cloudfront-viewer-ja4-fingerprint ヘッダーに JA4 finger print のデータが渡されるようになりました。このJA4 fingerprintをサーバー上のカスタムロジックや、CloudFront Functions、Lambda @Edge を使用して検査、対応することが可能です。例えばマルウェアやBOTからのアクセスを検出するために利用可能です。

それでは、また来週!

著者について

Akia Shimosako

下佐粉 昭(Akira Shimosako) @simosako

2015年より AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、主に製造業・金融業のお客様に対し、クラウド活用の技術支援を行ってきました。その後、アナリティクス領域を専門とする部門に異動し、現在はデータレイク・データウェアハウスを専門としてお客様のデータをクラウドで活用することを支援しています。少年時代は 8 Bit パソコンと共に育ったため、その時代の本やアイテムを見かけると、ついつい買ってしまいます。