Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2025/1/27週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの杉山です。今週も 週刊AWS をお届けします。
注目のアップデートがあり冒頭で紹介します。中国 AI スタートアップ企業の DeepSeek が公開した DeepSeek-R1 モデルや、DeepSeek-R1 をベースとした蒸留モデルを AWS 上にデプロイが出来るようになりました。現時点で 4 つの方法があります。
- 1. Amazon Bedrock Marketplace で DeepSeek-R1 モデルを利用
- 2. Amazon SageMaker Jumpstart で DeepSeek-R1 モデルを利用
- 3. Amazon Bedrock の Custom Model Import で DeepSeek-R1-蒸留モデルを利用
- 4. EC2 の Trn1 インスタンスで DeepSeek-R1-蒸留モデルを利用
詳細はこちらのブログで紹介されております。ぜひご覧ください。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2025年1月27日週の主要なアップデート
- 1/27(月)
- AWS User Notifications で新機能の AWS Managed Notifications を提供開始
AWS User Notifications の新機能である AWS Managed Notifications の一般提供を開始しました。AWS Health から通知されるメッセージについて、通知先の管理や変更が簡単になります。例えば、セキュリティに関する通知はセキュリティチームのメーリングリストに送付し、料金に関しては管理者のメーリングリストに送付する、といった設定が可能です。メール以外にも、スマートフォンへのプッシュ通知や、Slack や Teams といったチャットを送信先として設定できます。 - Amazon EKS マネージドノードグループで新しい minimal アップデート戦略を導入
Amazon EKS のマネージドノードグループで、従来の default に加えて、新しい minimal アップデート戦略を導入しました。アップデート戦略は、更新作業でノードを入れ替える際の動作を指定できます。新しい minimal は、需要の高い GPU 付きの EC2 インスタンスや、Reserved Instance でキャパシティ予約を行っている環境などでメリットがあります。新しいノードを作成する前に古いノードを終了するため、総キャパシティが設定した量を超えることがなく、リソースやコストに制限のある環境で利用しやすいです。詳細はこちらの AWS Document をご覧ください。 - Amazon S3 メタデータの一般提供を開始
Amazon S3 メタデータの一般提供を開始しました。S3 Bucket に保存しているデータの種別をメタデータとして付与することで、必要なデータを発見しやすくなるメリットがあります。サイズやオブジェクトソースなどのシステム的なメタデータや、業務内で利用する、製品 SKU、トランザクション ID、コンテンツ評価などのカスタムメタデータの付与ができます。Amazon Athena、Amazon Data Firehose、Amazon EMR、Amazon QuickSight、Amazon Redshift などの AWS 分析サービスを使用して、S3 メタデータテーブルの可視化やクエリーが可能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- AWS User Notifications で新機能の AWS Managed Notifications を提供開始
- 1/28(火)
- AWS Amplify がサーバーサイドの AWS Lambda 関数で TypeScript データクライアントの使用をサポート
AWS Lambda 関数内で Amplify データクライアントを使用できるようになりました。この新機能により、フロントエンドアプリケーションで使用する時と同様に、型安全なデータ操作を Lambda 関数内で直接利用でき、生の GraphQL クエリを記述する必要がなくなります。これにより、開発時間が短縮でき、エラーが最小限に抑えられ、コードベースの保守性が向上します。
- AWS Amplify がサーバーサイドの AWS Lambda 関数で TypeScript データクライアントの使用をサポート
- 1/29(水)
- Amazon Redshift がクエリ監視と診断を改善するための強化されたクエリモニタリングを提供開始
Amazon Redshift で、パフォーマンスのボトルネックを効率的に特定し改善に活かせる、強化されたクエリモニタリング機能を提供開始しました。トレンド分析のためのパフォーマンス履歴の表示、ワークロードの変更の検出、時間の経過に伴うクエリパフォーマンスの変化の理解、クエリプロファイラーによるパフォーマンスの問題の診断などがやりやすくなります。
- Amazon Redshift がクエリ監視と診断を改善するための強化されたクエリモニタリングを提供開始
- 1/30(木)
- Amazon SES Mail Manager が大阪リージョンを含めた新しいリージョンで提供開始
SES Mail Manager が、大阪リージョンを含む、11 個の新しいリージョンで利用が可能になりました。Mail Manager は組織内でメールを送受信する際に、コンプライアンスを一元的に管理できる機能セットです。例えば、DKIM が Pass になったメールのみ受信する、Trend Micro Virus Scanning と連携しウイルススキャン後にメールを受信する、といったルール管理が可能です。 - SES Mail Manager がアドレスとドメインリストのサポートを追加
SES Mail Manager が既知のアドレスと未知のアドレスを区別するために、定義済みのメールアドレスとドメインリストをサポートしました。この機能により、Mail Manager を利用してメールを送受信する際に、誤入力されたメールアドレスや、ディレクトリハーベスティング攻撃、すでに信頼しているドメインなどをルールエンジン上で識別でき、必要に応じたセキュリティのアクションを指定できます。 - Amazon Lex のアシスト付きスロット解決機能を東京リージョンを含めた新しいリージョンで提供開始
Amazon Lex のアシスト付きスロット解決機能の提供リージョンを拡大しました。東京リージョンを含む 10 リージョンで利用可能です。アシスト付きスロット解決機能は、Amazon Bedrock と連携することで、お客様との会話で精度向上のメリットがあります。例えば、「レンタル契約の期限はいつですか?」という質問に対して、お客様が「リースは来月 1 日に期限切れになります。」と回答したときに、生成 AI 機能を活かして 2025-02-01 といった内容の理解を試みるものです。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Amazon Timestream for InfluxDB でストレージスケーリングをサポート
Amazon Timestream for InfluxDB で、ストレージスケーリング機能を提供開始しました。割り当てられたストレージをスケーリングし、ストレージ階層を変更することが可能になります。より高速で性能の高いストレージ階層に移行したり、割り当てられたストレージ容量を拡張したりすることで、データ取り込み、クエリ量、その他のワークロードの変動に素早く対応できます。 - CloudWatch Database Insights が OS プロセスの履歴スナップショットをサポート
CloudWatch Database Insights が、データベースで実行されているオペレーティングシステム (OS) プロセスの履歴スナップショットの分析をサポートするようになり、データベースの負荷状況と OS プロセスを紐づけた分析がやりやすくなります。この新機能では、実行プロセスがデータベース上のシステムリソースをどのように使用しているかを DBA が理解するのに役立ち、OS プロセスメトリクスとデータベース負荷を簡単に関連付けることができます。OS プロセススナップショットは、Database Insights が利用可能なすべてのリージョンで、Aurora PostgreSQL と Aurora MySQL の両方で利用できるようになりました。
- Amazon SES Mail Manager が大阪リージョンを含めた新しいリージョンで提供開始
- 1/31(金)
- Amazon EBS でスナップショットから EBS を作成する際のリソースレベルのアクセス許可をサポート
Amazon EBS で、スナップショットから EBS ボリューム作成時にリソースレベルのアクセス許可をサポートするようになりました。例えば、EBS スナップショットに機密性の高いデータが存在しているときに、特定の Organizations や AWS アカウントに存在する EBS スナップショットのみの利用を制限することが可能です。詳細はこちらのブログをご確認ください。 - AWS Glue で新たに 14 個のコネクタを提供開始
AWS Glue で新たに、アプリケーション用途の 14 個のコネクタを提供開始しました。Blackbaud Raiser’s Edge NXT、CircleCI、Docusign Monitor、Domo、Dynatrace、Kustomer、Mailchimp、Microsoft Teams、Monday、Okta、Pendo、Pipedrive、Productboard、Salesforce Commerce Cloud からデータを取り込むことが可能です。コネクタごとに行う設定や制限事項などが AWS Document にまとめられております。 - AWS Transfer Family web apps で、大阪を含めたリージョンの拡張
AWS Transfer Family web apps で、大阪リージョンを含む、20 個の新しいリージョンで利用が可能になりました。AWS Transfer Family web apps は、ウェブブラウザを通じて Amazon S3 のデータにアクセスができるインターフェースを提供します。S3 のデータの閲覧、アップロード、ダウンロードなどが可能な画面を利用可能です。
- Amazon EBS でスナップショットから EBS を作成する際のリソースレベルのアクセス許可をサポート
それでは、また来週お会いしましょう!