Amazon Web Services ブログ
【開催報告】アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間 第二十八回 (3/30)
みなさんこんにちは!
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトのユアンです。
2023 年 3 月 30 日に「第二十八回 アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間」をオンラインで開催しました。本イベントは、AWS の数あるアップデートの中から「すぐ使える、運用に役立つ、あったらいいなと思ってた、おもしろい、重要」なものをピックアップし、ちょっぴり DiveDeep してカジュアルな雰囲気でお伝えするイベントです。
二十八回目である今回は、AI・ML 編ということで主に Amazon Sagemaker、Amazon Kendra などの機械学習向けの機能やサービスアップデートを中心にお届けしました。今回も多くの方にご参加いただきました。ご参加された皆様、ありがとうございます!
本記事の最後に発表資料・録画へのリンクを記載していますので、ぜひご利用ください。
過去の開催報告は こちら からご確認いただけます。
当日の様子と実施内容
今回は、Kendra による文書からの日本語セマンティック検索と、SageMaker シャドウテストで ML モデルの事前性能検証、Sagemaker で学習済みモデルを効率的に管理するためのポイント、SageMaker Canvas でビジネスユーザーとデータサイエンティストとのシームレスコラボについて、1 時間 30 分の中で盛りだくさんな内容をお届けしました。
当日の様子と実施内容
今回は、Kendra による文書からの日本語セマンティック検索と、SageMaker シャドウテストで ML モデルの事前性能検証、Sagemaker で学習済みモデルを効率的に管理するためのポイント、SageMaker Canvas でビジネスユーザーとデータサイエンティストとのシームレスコラボについて、1 時間 30 分の中で盛りだくさんな内容をお届けしました。
当日参加したメンバー(一部)
アジェンダ
今回は、 4 セッションを合計 1 時間 30 分でお届けしました。
- 今月のお勧め 5 分間アップデート (5 分)
- スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 袁 嘉希 (Jiaxi Yuan)
- 今月の AWS のサービスアップデートを 5 分でご紹介。たくさんのアップデートの中から 4 つをピックアップしました。
- Amazon Kendraによる文書からの日本語セマンティック検索 (15 分)
- スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 小役丸 達也 (Tatsuya Koyakumaru)
- 昨年の Re:Invent 発表のセマンティック検索機能の日本語対応、今年2月の東京リージョン対応によって、自然言語で多数の文書から欲しい情報を検索できる AWS サービス Amazon Kendra が日本のお客様にとってより使いやすくなりました。日本語で Kendra を用いる際の注意点も取り上げながら、セマンティック検索についてデモを交えて解説します。
- Amazon SageMaker シャドウテストで、デプロイ前にMLモデルの性能を検証しよう (15 分)
- スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 大前 遼 (Ryo Omae)
- 機械学習モデルを更新してデプロイする際、新モデルの精度や動作を検証することが望ましいとされています。昨年のアップデートで追加された Amazon SageMaker のシャドウテスト機能を用いると、本番環境と同等のテスト環境やトランザクションでモデルを検証することができます。そこで、本セッションではデモを交えつつシャドウテスト機能の用途や使い方について解説いたします。
- Amazon Sagemaker で学習済みモデルを効率的に管理するためのポイント (15 分)
- スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 伊藤 威 (Tsuyoshi Itoh)
- Amazon SageMaker で学習済みのモデルの管理に困っている方々に向けたセッションです。Amazon SageMaker には「Amazon SageMaker Model Monitor」「Amazon SageMaker Model Registry」「Amazon SageMaker Model Card」「Amazon SageMaker Model Dashboard」とユースケースの異なる複数のサービスが存在します。本セッションではこれらのサービスの使い所をデモを交えて解説いたします。
- Amazon SageMaker Canvas でビジネスユーザーとデータサイエンティストがシームレスコラボを実現 (15 分)
- スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト シン シオリ (Xiaoli Shen)
- Amazon SageMaker Canvas は、機械学習の前知識とコーディングスキルが不要でモデルを作成して推論を行うノーコード機械学習ツールです。ビジネスユーザは、Amazon SageMaker Canvas で作成したモデルをデータサイエンティストに共有し、フィードバックやモデルのアップデートをもらえます。最新の機能追加で、データサイエンスティストが構築したモデルを Amazon SageMaker Canvas にインポートして、ビジネスユーザーによって簡単に予測を生成することもできます。このセッションでは、Amazon SageMaker Canvas がどのようにビジネスユーザーとデータサイエンティストのシームレスコラボを実現させるのについて、デモを交えて説明いたします。
当日の様子
当日の内容を抜粋してご紹介します。
Kendraによる文書からの日本語セマンティック検索
Amazon Kendra はマネージドの検索エンジンで、セットアップが容易で、多彩のデータソースも対応しています。また、昨年の AWS re:Invent 2022 では日本語対応のセマンティック検索機能が発表され、東京リージョンも利用可能になりました。今回のセッションでは、Amazon Kendra の概要、日本語の質問を理解できるセマンティック検索機能を紹介し、ウェブページ、pdf 資料、csv 質問集のデータソースを利用した Amazon Kendra のデモストレーションを届けしました。検索エンジンやセマンティック検索にご関心のある方、これを機に Amazon Kendra をお試しください。
SageMaker シャドウテストで、デプロイ前にMLモデルの性能を検証しよう
機械学習モデルを更新してデプロイする際、新モデルの精度や動作を検証することが望ましいですが、テスト環境の構築はなかなか手間がかかります。昨年のアップデートで追加された SageMaker のシャドウテスト機能を利用すると、簡単に本番環境と同等のテスト環境やトランザクションでモデルを検証することができます。今回のセッションでは SageMaker のシャドウテスト機能でデプロイ前に機械学習モデルを検証する方法を紹介し、画像認識の新旧モデルのデプロイ前の比較テストのデモストレーションをお届けしました。機械学習モデルを事前に検証したい方は、ぜひお試しください。
SageMaker で学習済みモデルを効率的に管理するためのポイント
機械学習のモデル開発は常に試行錯誤を伴い、「とりあえず実験した時のモデルでいい性能が出たけど、そのモデルはどこだっけ」という課題が発生しがちです。その悩みは Amazon SageMaker ML Governance で解決できます。今回のセッションでは、AWS re:Invent 2022 に発表された Amazon SageMaker Model Dashboard、Amazon SageMaker Model Cards を紹介し、デモストレーションをお届けしました。 モデルの管理にお悩みの方はぜひ、Amazon SageMaker ML Governance をお試しください。セッション内で紹介されたチュートリアルはこちらでご利用いただけます。
Amazon SageMaker Canvas で Business User と Data Scientist のシームレスコラボを実現
業務知識豊富のビジネスチームとデータサイエンティストチームとのシームレスのコラボレーションは機械学習の活用における重要な課題です。ノーコード機械学習ツールである Amazon SageMaker Canvas はビジネスユーザーとデータサイエンスチーム間のコラボに役に立ちます。このセッションでは、二つのシナリオで、Amazon SageMaker Canvas を利用したビジネスユーザーとデータサイエンス間の連携方法をデモストレーションを交えて解説しました。ビジネスチームと連携する際に、是非 Amazon SageMaker Canvas でコラボレーションしてみてください。
いただいたご質問とその回答
Q:Amazon Kendra は一つのインデックスに登録できるデータソースの数はいくつですか?
A:Developer 版は 5 個で、Enterprise 版は外部の 50 個まで登録することができます。また、Connector を利用して、Share Point や Google Driver などの外部のデータソースをインデックスに取り入れることも可能です。
Q:Amazon Kendra の構造化ドキュメントに対してのクエリは、例えば、「昨日のA店舗のX商品の売上はいくらですか」という質問に対しても回答は可能でしょうか。
A:Amazon Kendra の構造化ドキュメントに対してのクエリは事前に用意した csv または Json 形式の Q&A データに対しての返事になるので、「昨日のA店舗のX商品の売上はいくらですか」のような動的な回答を求める場合は動的に Q&A データを更新する必要があります。例えば、Lambda を利用して、日次の Q&A の csv を更新することが考えられます。
各種資料・動画のダウンロード
- 本イベントの各セッションの資料は以下からダウンロードできます。
次回予告
次回のテーマは「SaaS」です。
エンジニアとして押さえておきたい SaaS の基礎、AWS Lambda を活用したテナント階層化方法以外に、 実際の SaaS 企業の方々が AWS サービスを活用した事例セッションもあるので、次回も多くの方々のご参加を心よりお待ちしております!
以下のページからお申し込みいただけます。
2023 年 4 月以降に開催予定の『アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間』の視聴申し込みを一括でできるようになりました!毎月申し込みする必要はなくなります。また、イベント開催直前にリマインドメールをお送りいたします。下記リンクから参加ご希望月の申し込みをお願いいたします。
第二十九回 「アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間」-SaaS 編-
- 開催日時:2023 年 4 月 27 日(木)16:00 – 17:30 オンライン開催
- アジェンダ
- 16:00 – 16:10 オープニングセッション
- 16:10 – 16:25 エンジニアとして押さえておきたい SaaS の基礎
- スピーカー: ソリューション アーキテクト 遠藤 宣嗣 (Noritsugu Endo)
- 16:25 – 16:40 AWS Lambda の予約済同時実行数の設定によるテナント多層化戦略の実装
- スピーカー: ソリューション アーキテクト 三宅 穂波(Honami Miyake)
- 16:40 – 16:45 Q&A
- 16:45 – 17:00 大規模なデータを Amazon Kinesis Data Firehose の動的パーティショニングとAmazon Athena を利用して、ニアリアルタイムに処理する事例の紹介
- スピーカー: エムオーテックス株式会社 開発本部サービス開発1部サービス開発2課 小沼 祐貴 (Yuki Onuma)
- スピーカー: エムオーテックス株式会社 開発本部サービス開発1部サービス開発3課 辻 翼 (Tsubasa Tsuji)
- 17:00 – 17:15 立ち上げ期のマルチテナント SaaS に AWSを使って GPT を爆速で組み込んだ話
- スピーカー: 株式会社システムインテグレータ 横山 弘典 (Hironori Yokoyama)
- 17:15 – 17:20 Q&A
- 17:20 – 17:30 クロージングセッション