Amazon Web Services ブログ
【開催報告】アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間 第三十二回 (7/27)
みなさんこんにちは!
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトの後藤です。
2023 年 7 月 27 日に「第三十二回 アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間」をオンラインで開催しました。本イベントは、AWS の数あるアップデートの中から「すぐ使える、運用に役立つ、あったらいいなと思ってた、おもしろい、重要」なものをピックアップし、ちょっぴり DiveDeep してカジュアルな雰囲気でお伝えするイベントです。
今回のテーマは「Data Analytics」ということで、株式会社 E-Grant の堀江 氏、クラスメソッド株式会社の石川 氏、株式会社ジェーエムシステムズの植木 氏にご登壇いただきました。
今回も非常に多くの方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
実施内容
AWS のメンバーからは AWS SDK for pandas に関するセッションをお届けし、株式会社 E-Grant の堀江 氏、クラスメソッド株式会社の石川 氏、株式会社ジェーエムシステムズの植木 氏からは、AWS を活用した Data Analytics の事例についてご紹介いただきました。合計 1 時間半の中で盛りだくさんの内容でお送りしました。
記事の中に資料や動画のリンクがありますので、見逃してしまった方はそちらから御覧ください。
アジェンダ
- 今月のお勧め 5 分間アップデート (5 分)
- プロダクト成長のためのデータの可視化(15 分)
- スピーカー:株式会社 E-Grant CTO 堀江 勉 氏
- 株式会社 E-Grant では「うちでのこづち」という CRM システムを提供しております。プロダクトは作ってからがスタート。どんな情報に価値があるのか、必要になるかはそれぞれ。そのためにデータを集約することと、ログの解析や可視化に取り組んでおります。本セミナーでは、どのような情報を可視化し、どのようにプロダクトの成長に活かしているか、Amazon Athena や Amazon QuickSight などの具体的な事例を交えてお話しいたします。
- AWS SDK for pandas で手軽に実現する!pandas と AWS のデータ分析サービス統合(15 分)
- スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 福本 健亮
- AWS SDK for pandas をご存知でしょうか?元々は AWS Data Wrangler という名前で提供されていましたが、現在は名前が変わりつつも引き続き同じ機能が提供されています。pandas を普段お使いの方であれば、慣れた操作感で Amazon Athena や AWS Glue をはじめとした多くの AWS データ分析サービスと接続し、ETL などの処理が行えます。本セッションでは、普段の業務でお役立ていただける AWS SDK for pandas の基本に加えてデモも用意していますので、是非ご覧ください!
- Amazon Athena (Iceberg) x dbt ではじめるデータ分析!(15 分)
- スピーカー:クラスメソッド株式会社 プロトタイプソリューションアーキテクト 石川 覚 氏
- 昨年の re:Invent2022 で発表された Amazon Athena Verion 3 のフォーマットタイプ「Iceberg」は、パフォーマンス改善、Merge(UPSERT)のサポート、ビューのサポート、VACUUM のフラグメントデータファイルの削除の改善など正常進化を遂げ、dbt (data build tools) が必要とする機能が網羅されました。一方、コミュニティベースで開発が進められている dbt-athena パッケージの Version1.5 では、table materialization や incremental models のサポートが開始され、dbt の強みを生かしたデータ変換が可能になりました。この強力な組み合わせによるエレガントなデータトランスフォームをご紹介致します。
- AWS Glue + Amazon QuickSight でクイックに成果を出す需要予測(15 分)
- スピーカー:株式会社ジェーエムエーシステムズ アドバンストテクノロジー部 植木 将也 氏
- 「需要予測」は DX / データ分析でも根強い人気のテーマです。一方で精度、複雑さ、属人性、データ不足などがシステム化の障壁となるケースも多々見受けられます。本セッションでは AWS Glue や Amazon QuickSight などを組み合わせたデータ分析事例を通じ、実際に直面した課題に対する具体的な解決方法をご紹介するとともに、クイック & ライトな仕組みから段階的に成果を刈り取る勘所をお伝えします。
当日の様子
当日の内容を抜粋してご紹介します。
最初のセッションは株式会社 E-Grant の 堀江 氏より、Amazon Athena や Amazon QuickSight を使ったデータの収集と可視化の事例について共有いただきました。CRM システムとして「うちでのこずち」を提供する株式会社 E-Grant 様は、サービスの成功をお客様の成長に繋げるという付加価値の向上という観点からも、データの収集と分析に取り組まれています。具体的な実例として、Apache や Nginx のログ、サービス独自のアクセスログ、DB から抽出したデータの可視化についてご紹介いただきました。また実際のデータ活用の事例として、どういったデータを活用し、どういったアクションに繋げているか、という観点で、いくつかのケースを紹介いただきました。
プロダクトの成長のためのデータの可視化に取り組むうえでの具体的な事例について紹介されており、データをもとにプロダクトの成長を加速させたいと考えている方には、ぜひ御覧いただきたい内容です。
AWS SDK for pandas で手軽に実現する!pandas と AWS のデータ分析サービス統合
[資料、動画]
2 つ目のセッションでは、ソリューションアーキテクトの福本より、AWS SDK for pandas について概要のご紹介とデモンストレーションをおこないました。AWS SDK for pandas は、AWS のデータ分析サービスと Pandas DataFrame 間のやり取りが簡単に行える Python のライブラリです。今回の発表では、ローカルとクラウドでデータフレームをやり取りしたり、Amazon Athena にクエリを投げてローカルで結果を受け取る、といったユースケースでのデモンストレーションを実施いたしました。
pandas を普段お使いでクラウドでのスケーラブルな環境を手に入れたいと考えている方にはオススメのセッションですので、ぜひ動画をご覧ください。
Amazon Athena (Iceberg) x dbt ではじめるデータ分析!
[資料、動画]
3 つ目のセッションでは、クラスメソッド株式会社 石川 氏より dbt-template ソリューションの Amazon Athena 対応で得られた技術調査の結果と、テーブルフォーマットである Apache Iceberg と dbt 対応について共有いただきました。従来のデータレイクの技術課題と Apache Iceberg による解決策の詳細や、dbt の特徴、Amazon Athena (Iceberg) と dbt を組み合わせて利用した際の課題や代替案についても共有いただきました。
実際に検証いただき得られた課題と代替案についても詳しく説明して頂いております。Apache Iceberg や dbt に興味がある方はぜひ動画をご覧ください!
AWS Glue + Amazon QuickSight でクイックに成果を出す需要予測
[資料、動画]
最後のセッションは、株式会社ジェーエムエーシステムズ 植木 氏より、データ分析でも根強い人気のテーマの一つである「需要予測」にフォーカスを当てて発表いただきました。需要予測の目的や現状の課題に加えて、業務上の課題やその対策について共有いただきました。AWS Glue や Amazon QuickSight を活用し、短期間で IT 部門以外の社員でも分析が可能な環境を構築した事例について紹介いただきました。
実際に直面した課題に対して、AWS を活用した具体的な解決手法について紹介いただいております。DX やデータ分析といったテーマで課題を感じている方はぜひ動画をご覧ください!
次回予告
次回は「Security」編です。
ゲストスピーカーとして、弥生株式会社の峯岸 氏、HENNGE 株式会社の土居 氏、穂坂 氏をお招きしまして、マルチアカウント環境におけるセキュリティ強化の事例や AWS Control Tower Account Factory for Terraform の事例について発表いただきます。
次回も多くの方々のご参加を心よりお待ちしております!
2023 年 4 月以降に開催予定の『アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間』の視聴申し込みを一括でできるようになりました!毎月申し込みする必要はなくなります。また、イベント開催直前にリマインドメールをお送りいたします。下記リンクから参加ご希望月の申し込みをお願いいたします。
三十三回「アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間」- Security 編-
開催日時
2023 年 8 月 31 日(木)16:00 – 17:30 オンライン開催
アジェンダ
- 16:00 – 16:10 オープニングセッション
- 16:10 – 16:25 AWS 初心者が取り組んだセキュリティ強化の 2 年間とこれから
- スピーカー: 弥生株式会社 開発本部 情報システム部 インフラ/CCoE 峯岸 純也 氏
- 16:25 – 16:40 AWS Gateway Load Balancerを用いた仮想アプライアンスの活用
- スピーカー: アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 長屋 和真
- 16:40 – 16:45 Q&A
- 16:45 – 17:00 Amazon GuardDuty 2023 夏
- スピーカー: アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 吉田 裕貴
- 17:00 – 17:15 AFT で AWS アカウントをばら撒いてみた
- スピーカー:HENNGE株式会社 Cloud Product Development Division 土居 俊也 氏
- 17:15 – 17:20 Q&A
- 17:20 – 17:30 クロージングセッション
次回も多くの方々のご参加を心よりお待ちしております!
特別回開催予告
また通常開催とは別の特別回として「AWS re:Inforce デモ祭り」を開催します。
2023 年 6 月に開催されたクラウドセキュリティ、コンプライアンスに特化したカンファレンスである AWS re:Inforce で発表された新サービス、新機能の内容についてデモ中心で Dive Deep します。
下記リンクから参加の申し込みをお願いいたします。
アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間 – AWS re:Inforce デモ祭り
開催日時
2023 年 9 月 6 日(水)16:00 – 17:30 オンライン開催
アジェンダ
- 16:00 – 16:10 オープニングセッション
- 16:10 – 16:25 ついにGA! Amazon Verified Permissions でアプリケーションの認可をシンプルに!
- スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 柴田 龍平
- 16:25 – 16:40 Amazon CodeGuru Security の紹介
- スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 江口 昌宏
- 16:40 – 16:45 Q&A
- 16:45 – 17:00 踏み台サーバーなしでプライベートサブネットのインスタンスに SSH?EC2 Instance Connect Endpoint を試してみる!
- スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 山崎 宏紀
- 17:00 – 17:15 Amazon Inspector SBOM Export ではじめるソフトウェアサプライチェーンセキュリティ
- スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 後藤 健汰
- 17:15 – 17:20 Q&A
- 17:20 – 17:30 クロージングセッション
こちらについても、多くの方々のご参加を心よりお待ちしております!
このブログの著者
後藤 健汰 (Goto Kenta)
ソリューションアーキテクトとして ISV/SaaS 領域のお客様の技術支援を行っております。好きなサービスは Amazon EKS です。夢は本場フィンランドのサウナでバルト海にちょっぴり Dive Deep することです。