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[内製化支援推進] ANGEL Dojo 2022 最終発表と頂上決戦!
2022 年 7 月 に開始した今年度の ANGEL Dojo for エンドユーザー with AWSパートナー (ANGEL Dojo) について、10 月 14 日に最終発表会、10 月 28 日に最優秀チームを決める選抜チームによる「頂上決戦」を実施しました。本記事では、その模様をレポートいたします。頂上決戦は Amazon Web Services Japan 公式 YouTube チャネルで視聴可能です。
ANGEL Dojo とは
ANGEL Dojo は参加企業から選出いただいた 4〜6 名のメンバーでチームを組み、3 ヶ月間でサービスの企画から実際にプロトタイプ作成をすることで、AWS を活用したチーム開発が体感できる実践型のトレーニングです。2022 年 7 月に開始した ANGEL Dojo の概要と経緯については、先月の APN ブログ記事をご覧ください。また、ANGEL Dojo for エンドユーザー with AWS パートナーの過去の取り組みについては、APN Blog:内製化支援推進 AWSパートナー記事一覧でご参照いただけます。
最終発表までの道のり
最終発表でのプロダクトのデモンストレーションを目標として、ANGEL Dojo ではプロダクト開発に必要となる様々な知識の習得、経験を積んでいただくために、多くのトレーニングを提供しています。企画フェーズのトレーニングについて以前のブログでご紹介しました。そして、設計開発フェーズでは以下のトレーニングを実施しています。
- アジャイル開発・スクラムワークショップ
- モブプログラミング
- 今日からはじめる Git
- クライアント開発の基本
- BizDevOps 入門
- Well-Architected 基礎
- ライブアーキテクチャレビュー
- プレゼンテーションノウハウ
「アジャイル開発・スクラムワークショップ」を受けて、ANGEL Dojo で初めてアジャイル開発にチャレンジいただいたチームも多くありました。また、「ライブアーキテクチャレビュー」ではレビューから学ぶだけでなく、レビューの着眼点にも示唆を得たとフィードバックをいただいており、その後の設計を変えられたチームも散見されました。
また、参加者からは以下のようなコメントがありました。ANGEL Dojo 終了後にも活用できる学びを得ていただけたと思います。
- モブプログラミングのメリットについてよくわかりました。みんなで一緒に作業を行うことで、共通認識を高めたり、時間効率を上げたりできるというところが印象に残りました。
- 構築経験のない自分としてはライブアーキテクチャレビューから多くの知見が得られたためとても参考なりました。
- プレゼンテーションのノウハウというと他でも聞くことはあったが、ここまで細かく重要な話を聞けることはなかったのでとても貴重でした。
開催期間中には内製化支援推進 AWS パートナーによる企画相談会・技術相談会も実施しました。相談会ではユーザー企業チームが抱えている課題に対して、AWS パートナーの各分野のスペシャリストがアドバイスや情報共有、レビューなどを1対1で行います。この相談会を通じ、ユーザー企業チームのプロダクトがブラッシュアップされたのはもちろん、内製化支援推進 AWS パートナーの高度な技術力を体感いただける場になりました。
最終発表
最終発表会では 3 ヶ月間の集大成として、ユーザー企業から 4 チーム、パートナー企業から 11 チームがプレゼンテーションを行い、企画・開発したサービスを紹介しました。表彰として、ユーザー企業チーム・パートナー企業チームがそれぞれ以下の 2 つの賞を受賞しました。
- ANGEL 賞:ビジネス的に優れている / サービス全体の完成度の高さという観点で参加者と聴講者から投票
- ベストアーキテクチャ賞:AWSJ の Solutions Architect および Partner Solutions Architect にて Well-Architected の観点で選定
見事、受賞されたのは以下のチームになります。おめでとうございます!
ANGEL 賞
- ユーザー企業部門
- かんぽシステムソリューションズ株式会社
- 西鉄グループ
- パートナー企業部門
- 混合チーム (アイレット株式会社/デロイト トーマツ ウェブサービス株式会社)
ベストアーキテクチャ賞
- ユーザー企業部門
- かんぽシステムソリューションズ株式会社
- パートナー企業部門
- 株式会社サーバーワークス
なんとユーザー企業部門の ANGEL 賞は投票が同数となり、かんぽシステムソリューションズ株式会社と西鉄グループのダブル受賞となりました。かんぽシステムソリューションズ株式会社は ANGEL 賞、ベストアーキテクチャ賞にダブル選出されました。ベストアーキテクチャ賞については、かんぽシステムソリューションズチームはコンテナ・サーバーレスをうまく使い分けた設計になっていたこと、サーバーワークスチームは個人情報の取り扱いを含め、セキュリティを意識された設計になっていた点が評価のポイントとなりました。
発表では、全てのチームがプロトタイプ開発を完成させており、実際に動くサービスを使ってデモをしていただきました。サービスの完成度も高く、既に一般公開されていてもおかしくないようなサービスが多く見られました。特に技術面では、Well-Architected Framework を使って自分たちのチームのアーキテクチャを評価していたチームが多くありました。その結果、サービスのアーキテクチャだけでなく、CI/CD を含めた開発プロセスの考慮や、セキュリティサービスを組み合わせて安全性を高めていたりと、深くアーキテクチャを検討いただいておりました。
昨年までは、この最終発表までで ANGEL Dojo は閉幕となっていましたが、今年度は最優秀チームを決定する頂上決戦を開催することとなりました!最終発表会での受賞チームは、頂上決戦に向けて、更にサービスの改善を行いました。
頂上決戦
頂上決戦は最終発表の受賞チームの中から最優秀チームを決めるイベントとして開催しました。ANGEL Dojo での素晴らしい成果を、ぜひ多くの皆さんに知っていただきたいという想いから、YouTube Live で生配信を行いました。
最優秀チームの選出は、審査員による合議の形をとりました。審査員は以下の AWS のメンバーが担当し、審査を実施いたしました。
- 技術統括本部 技術推進本部 本部長 小林 正人
- ソリューションアーキテクト 福井 厚
- ソリューションアーキテクト 兼 AI/ML デベロッパーリレーション 久保 隆宏
審査の結果、見事優勝されたのは混合チーム (アイレット株式会社/デロイト トーマツ ウェブサービス株式会社) のみなさまでした。CI/CD といった運用面のみならず、パフォーマンスの最適への取り組み、フィードバックに基づいた機能開発に取り組まれていた点が評価されての受賞となりました。
動画のアーカイブは以下から視聴ができます。AWS 初心者の状態から、3 か月でどこまでプロダクト開発ができるのかぜひご覧ください。
ANGEL Dojo にご参加された企業と内製化支援推進 AWS パートナー
今回の ANGEL Dojo には以下のエンドユーザー企業の皆様にご参加いただきました。
- 株式会社アーキテクト・ディベロッパー
- かんぽシステムソリューションズ株式会社
- 西鉄グループ
- 美津濃株式会社
今回の ANGEL Dojo をサポートいただいた内製化支援推進 AWS パートナー企業および各内製化支援サービスのページは以下の通りです。トレーニングを通して参加ユーザー企業へパートナー各社の内製化支援のノウハウのご提供をしていただくなど、さまざまな協力をいただきました。
今後に向けて
今年から開始した YouTube での頂上決戦の動画配信ですが、本稿の執筆時点 (2022 年 11 月 25 日) で 2400 回以上再生いただいており、この取り組みをみなさまに知っていただけたことを大変うれしく思います。
ANGEL Dojo は AWS Next Generation Engineers Leaders Dojo の略称であり、この活動を通じて参加者の方が、次世代の日本の IT をけん引される人材となっていただければ幸いです。また、この活動にご興味がある方はぜひ、貴社の担当までご相談ください。
ANGEL Dojo は 2023 年度も開催を企画しております。蓄積したノウハウをみなさまにお届けしながら、日本の内製化をさらに盛り上げていきたく、多くの方にご参加をいただければと思います。
最後になりますが、ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様に改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。