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【AWS 活用編】「スタートアップだからこそ AWS サポートを利用すべき」 シナモン様、ENECHANGE 様に AWS サポートの効果的な活用方法を聞きました

こんにちは、AWS Startup 営業マネージャーの岩田です。

みなさん、AWS サポートは活用されていますでしょうか?スタートアップの皆さまから「念のため加入したがほとんど使っていない」、「AWS Activate でサポートクレジットが適用されているがどのようにサポートを使えばよいかわからない」や「AWS サポートに加入しているのかわからない」という声を頂きます。今日は AWS サポートを効果的に活用するスタートアップ 株式会社 シナモン様、ENECHANGE 株式会社様にお話をお伺いしたいと思います。

なお、このブログを最後までお読み頂いた方への特典を用意していますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

  • AWS サポートの概要
  • シナモン様の活用事例
  • ENECHANGE様の活用事例
  • キャンペーンのご案内

 

まず初めにAWSサポートの簡単なご紹介です。AWSではサポートをAmazon EC2やAmazon S3などと同じく1つの重要なサービスだと考えています。Account作成するとデフォルトではベーシックプランになっており、技術サポートへのご相談は有償プランの加入が必要です。

AWSサポートは万が一のトラブル発生時の為にも重要ですが、開発チームのリソースを補い、開発速度を上げることができるサービスです。さらに、日々の運用の中で有効活用頂くことで、システムの安定運用やサポートAPIを通じた運用の自動化にも役立ちます。(提供されるサポートサービスの内容はサポートプランによって変わります。)

また、サポートと営業、ソリューションアーキテクト(SA)への相談の使い分けについてご質問頂くことがありますが、下記をご参考にして頂ければと思います。

 

概要のご紹介はここまでにして、さっそくAWSサポートを有効活用するスタートアップ2社にお話を伺っていきましょう。最初はAWS Summit Tokyo 2019にも登壇頂いたシナモンの斎藤さんです。

 

株式会社 シナモン Infrastructure & Information Security Office Manager 斉藤 哲也 氏 (写真はAWS Summit Tokyo 2019にご登壇頂いた際のものです)

・まず簡単に御社の事業内容をご紹介頂けますか?

弊社は、「ホワイトカラーの生産性向上」をミッションとしており、エンタープライズ向けのAIプロダクト開発、コンサルティング開発をご提供しているAIベンチャー企業です。現在すでに50社以上の大手企業様とのプロジェクト実績がございます。メインプロダクトとしては、非定型帳票対応のAI-OCR製品である「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」がございます。請求書のようにフォーマットや取得項目の場所が無数に変わるような非定型帳票でも、事前の帳票定義なしで対象項目を自動読取することができます。また、最近では、特化型音声認識エンジンの「Rossa Voice(ロッサ・ボイス)」も提供を始めています。

 

・ありがとうございます。御社の開発体制も教えてください。

現在、弊社はグローバルで4拠点(日本・ベトナム・台湾・アメリカ)、200名強のメンバーを擁する組織体制でございます。開発拠点としてはベトナムと台湾にAIラボがあり、最難関の試験を突破した数学の天才たちを100名以上AIリサーチャーとして採用し、最先端のAI技術の開発を行っております。

 

・グローバルな開発体制ですね。AWSサポートを使うことになったきっかけを教えて頂けますか?

私が入社する前はAWSサポートを利用しておらず、非常にレガシーな開発、今まであったものを踏襲する開発に注力していまして、新しいことへのチャレンジということは非常に少なかったです。なぜかと言うとサポートしてくれる人がどこにもいなかったからです。私が入社後にAWSを利用する場合、ビジネスサポートは必須であると伝え、即加入をしてもらいました。その後、AWSの色々なサービスにおいて、使い方がわからないとか、エラーが出た場合など、ビジネスサポートに相談しています。チャットとか、時には電話で支援を頂きながら解決しています。我々としても新しいことに取組むハードルが非常に低くなったと感じています。

 

・ビジネスサポートに相談頂く内容はどのようなものが多いでしょうか?

直近の話では、Amazon SageMaker におけるスポットインスタンスの利用に関しての問合せです。あとはAmazon EKS に関しての相談が多いと思います。Amazon EKSは社内プロダクトに利用していますが、導入時に幾つか問題が発生しまして、その解決にビジネスサポートが役に立ちました。現在は、まだ利用していないAWSサービスを弊社の環境にどのように取り込むかも相談しています。

 

・AWSでは営業、SAへの相談も可能ですが、AWSサポートとの使い分けはどうされていますか?

営業やSAに相談をするのは、よりビジネスサイドに近い話であるとか、1年後のサービスの在り方など、新しい取り組みへの相談がメインになります。サポートには主に現在困っていることを相談しています。

 

・海外のエンジニアもAWSサポートを活用されていますか?

現在は私の所属する、IISOと呼ばれているインフラと情報セキュリティを統括する部署のみがサポートを利用できるように制限をかけており、私の部署で相談を受けてサポートケースを上げるプロセスにしています。理由はAWSのサポートケースを集約・管理し、ナレッジの一元管理を行うためです。IISOチームは私を含め2名の体制でAWSサポートを利用していますが、今後はよりAWSサポートのさらなる活用を促すため、開発拠点のベトナムでもAWSサポート利用できるように機会を広げていく予定です。それにより、Amazon SageMakerの利用を加速させていきます。

 

・ビジネスサポートが御社に与えるインパクトはどのようなところになりますか?

弊社にとってビジネスサポートは必須のサービスです。AWSの他の全てのサービスと同じくらい重要という位置づけで考えています。今のプロダクトの運用や構築は、自前でやれる部分は限られていると考えているのでAWSサポート、営業、SAに引き続き協力頂きたいと考えています。

 

・スタートアップとビジネスサポートの親和性はどこにあると思いますか?

私自身、何社かスタートアップに関わっていますが、スタートアップだからこそ、ビジネスサポートに加入すべきだと考えています。理由は自分たちで調べることに工数を使うより、時間をお金に換算してビジネスサポートを契約した方が断然安いからです。そして正確な情報が手に入ります。そういう意味ではスタートアップだからこそ、ビジネスサポートを活用すべきです。

 

・これからAWSを利用するスタートアップにメッセージをお願いします。

スタートアップにおいてクラウドサービスはなくてはならないサービスです。オンプレミスを利用するのは石器時代に逆戻りするのと同じだと思っています。では、クラウドの中でどこを利用するかを考えた時に、その一つの指標はどのようなサポートをしてもらえるかだと考えています。AWSはサポートにおいて一歩も二歩も他社の先を行っていると思います。システムが整っていて、正しい情報がレスポンス早く我々にフィードバックされるということです。そういう意味でスタートアップにはAWSをお勧めするというのが僕のスタンスです。

斎藤さん、ありがとうございました!

 

続きまして、ENECHANGEの伊賀原さんです!

【写真左】ENECHANGE 株式会社 CEO 室 CTO 直轄 SRE   伊賀原 一峰氏 (写真右は、弊社営業の坂井)

 

・最初に御社の事業内容をご紹介頂けますか?

日本で最初に電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」を公開・運営し、現在では月間400万UUを有数日本最大級の比較サイトに成長しました。他にも、エネルギーデータのプラットフォームとして、「エネルギーの4D」を事業領域に定め、電力小売事業者向けを中心に様々な事業を展開しています。「エネルギーの4D」とは自由化、デジタル化、分散化、脱炭素化の英語の頭文字をとっています。これは日本だけでなく世界の潮流としてエネルギー業界全体が向かっている方向を表しています。再生可能エネルギーの拡大と効率化に注目が集まる今、当社もSDGs(2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な世界を実現するための17のゴールからなる目標)の達成に向けて、「エネルギーの未来をつくる」をミッションに掲げ、革新的な取り組みをおこなっています。

 

・ありがとうございます。開発体制、エンジニア体制についても教えていただけますか?

ENECHANGEに約40名、グループ会社のSMAP ENERGY社には本社を置くイギリス・ロンドンオフィスと日本オフィスで約15名が在籍しています。2社共通の開発体制としては3ヵ月単位で目標を設定していて、2週間単位のスプリントで開発を回しています。

 

・創業当時は何名くらいいたのでしょうか?

2015年の創業当時は会長の城口、社長の有田、CTOの白木の3名がケンブリッジ大学で研究開発をしていました。5年目を迎えた今年は、従業員規模も100名を超えるまでに成長しました。

 

・ありがとうございます。それでは、本題のAWSのサポートについてお伺いしたいのですが、当初は開発者サポートでしたが、これをビジネスサポートに変更されたきっかけを教えて頂けますか?

弊社のログの取得の方法は、Amazon Kinesisエージェントをサーバーに置いて、Amazon Kinesis Data Firehoseに投げて、Data LakeであるAmazon S3に流す構成なのですが、Kinesisエージェントの設定をしている中でバグを踏んでしまい、開発が停滞したことがありました。そこでサポートに相談したのですが、着手、調査、回答に時間を要したことで不満が生じました。私が複数の事業に関わる立場だったので、時間という資産を最大化したいという考えがあり、開発速度を上げることでビジネスサポートに要する費用以上のインパクトが出せると考え、躊躇なくサポートプランの変更を行いました。

 

・おっしゃる通りで、多くのスタートアップにとって時間は重要な資産ですね。ビジネスサポートに変更してからはどうでしょうか?

期待していた通り、問題着手に要する時間が非常に短縮されたことは精神衛生上も非常に良くて、他の課題に集中できるようになりました。インシデントを早いタイミングで見て頂けるというのは気持ちに余裕が生まれます。

 

・どういう時にAWS サポートを利用するのでしょうか?

先ほどお話しましたが、私は複数事業を管轄しているので、仕様書を確認するのはもちろんなのですが、設定が上手く行かないところで時間をかけられないのでサポートに聞いています。中には仕様書を読めばわかることを質問することもありますが、非常に丁寧に対応頂けるので非常に助かっています。

 

・AWS サポートの利用はどのような形で運用されているのでしょうか?

制限をする理由は見つからないので、全員がケースを上げられるようにしています。よく言われる構造の明確さと相互の信頼があることは大前提で、エンジニアを信用して自由にしています。私がボトルネックなるのも良くないと思っています。

 

・ビジネスサポートが御社に与えたインパクトは何でしょうか?

新規開発における課題解決のスピードです。

 

・障害以外でも設定周りやその他不明点などがあれば問合せされているのでしょうか?

その通りです。あと他のチームに有益な情報であれば、定期ミーティングでサポートからの回答を踏まえたフィードバックを行っています。

 

・それは良い取り組みですね。AWS Trusted Advisor(ビジネスサポートでフル機能が利用可能なAWS環境最適化診断ツール)は利用されていますでしょうか?

見ているのですが、深く運用できていないです。

 

・なるほど、Trusted Advisorは危険な設定がないか、コストやパフォーマンス面で最適に運用できているかなどのチェックに有効だと思います。ビジネスサポート以上のサポートプランをご利用のアカウントでは、100近いチェック項目を追加料金なくご確認いただけますし、メールで定期的に結果を通知することもできますのでご活用を頂ければと思います。

ありがとうございます。課題の一つとして認識していますので活用したいと思います。

 

・最後にこれからAWSを活用していくスタートアップに向けてメッセージをお願いします。

AWSの他にもクラウドプロバイダは複数ありますが、AWSはエンジニアコミュニティが複数あり、上手く機能しているというのは他社に無い特徴だと思います。特にAWSの技術情報、仕様書はかなり網羅されているので、これから利用される方にとっての敷居は非常に低いと思います。

 

伊賀原さん、ありがとうございました!

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キャンペーン適用のお客様には、2020年1月13日から、3月12日までの期間で、ビジネスサポートプランをご提供します。

– Startup営業マネージャー 岩田