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Windows ファイルサーバーを AWS クラウドで構築 (応用編)

インフラ管理をなくしつつ、有事の際のバックアップデータを別環境に安全に保管できる AWS クラウド構成例とその概算料金をご紹介します

こんなお悩みはないですか?

インフラ運用を最小化したい

インフラ運用は手放したいが、VSS を使ったファイル単位のリストア機能や、Active Directory との連携したアクセス管理など、実績のあるファイルサーバー機能はそのまま使い続けたい。

耐障害性を高めてビジネスリスクを低減

ファイルサーバーが利用できなくなると、ユーザや他システムへの影響が大きいため、万が一の障害やメンテナンスの際にも、停止時間を最小限に抑えたい。

有事に備えたデータのバックアップ

大規模な災害の発生時やアカウントへの攻撃でファイルサーバーが利用できなくなった場合に備えて、バックアップデータを別環境に保管しておきたい。

そのお悩み、この AWS サービスで解決できます

この構成例の概算料金:

1402.57 USD (月額)

この構成例のメリット:

  • ファイルサービスと Active Directory はフルマネージドサービスを活用しインフラ運用をなくします。

  • バックアップを別リージョンに保管し、大規模災害においてもデータ復旧を可能にします。

  • バックアップ環境を別アカウントに持ち、コンプライアンス的なニーズにも対応します。

An AWS architecture diagram in Japanese showing a multi-account, multi-Availability Zone deployment. It features Amazon FSx for Windows File Server with 2TB SDD/HDD volumes in a Tokyo account (Account A) and AWS Managed Microsoft AD integrated across Tokyo and Osaka accounts.

月額合計料金:1402.57(USD)

この構成例で使用したサービスと概算料金内訳

サービス
項目
数量
単価
料金 (USD)
Amazon FSx for Windows File Server

SSD ストレージ

ファイルシステムあたりのスループットキャパシティ

2048GB

32MBps

0.276 USD/GB

5.175 USD/MBps,month

565.25

165.60

AWS Directory Service

AWS Managed Microsoft AD, Standard Edition

730時間, 2DC

0.146 USD/時間,2DC

106.58

AWS Directory Service(大阪)

AWS Managed Microsoft AD, Standard Edition

730時間, 2DC

0.146 USD/時間,2DC

106.58

Amazon Virtual Private Cloud (VPC)

Site-to-Site VPN

インターネットへのデータ転送

大阪リージョンへのデータ転送

730時間

200GB

1024GB

0.048 USD/時間

0.114 USD/GB

0.09 USD/GB

35.04

22.80

92.16

AWS Backup

バックアップデータ

3072GB

0.05 USD/GB

154.28

AWS Backup(大阪)

バックアップデータ

3072GB

0.05 USD/GB

154.28

  • メインリージョンとして東京リージョン、データの遠隔保管に大阪リージョンの利用を想定しています。

  • ストレージ容量におよそ 2TB を、SSD または HDD 媒体を利用することを見込んでいます。

  • プロビジョニングスループットを 32MBps としています。また、ファイルシステムは一つとしています。

  • 重複排除機能を利用していないとします。

  • バックアップストレージには 3TB ほどの容量を見込んでいます。

  • 1ヶ月を 730 時間としています。

  • Windows ファイルサーバーの利用者は、インターネットVPN経由での利用を想定しています。

  • ファイル全体容量の 10% が当月にアクセスされたことを想定した料金です。

  • FSx for Windows は Active Directory での認証を必要としますので、この例では AWS Directory Service for Microsoft Active Directory の AWS Managed Microsoft AD(Standard Edition) の利用を想定しています。オンプレミスの Active Directory を利用する場合は、それを活用することが可能で、もしくは、オンプレミスの AD と AWS 上に構築する EC2 上の AD とレプリケーションすることで実装を検討することもできます。

  • 数量はあくまで試算であり、実際の利用料はユースケースにより変動します。

※ 2023 年 11 月 30 日時点での試算です